読んで良かった本や漫画たち(2023年編)
kindleをみたところ、2023年だけで何かしらの電子の読み物を219冊は読んでいたらしいです。
せっかくなので、その中から適当に小説系と漫画系で良かったなぁと思うものをピックしてものすごく簡易に紹介しておきます。
そこまで明確な選書理由があるわけでもないので、そんなのもあるんだ~!ぐらいの気持ちでどうぞ。
もし気になったものがあれば、書店や電子書籍ストアへダッシュだ!
小説系
アルジャーノンに花束を
そんな切ないことってある?
32歳で幼児の知能しかない主人公のチャーリィは知能を向上させるという外科手術を受け、術後も良好と見られたが…という感じの話。
これは翻訳もすごい。日記という体裁のため、知能が徐々に上がっていく過程で文体がどんどん変わっていく。言葉の使い方、文章の組み立て方、感情の吐き出し方まで。
これ感想を書いてあらすじを思い出して思ったんですが、人生圧縮版なんだなこの話って…
泣くようなことこそなかったが、最後の方のページをめくる手はどうしても重くなってしまった。他に絶対にない読み心地の本なので、ぜひ。
ぼぎわんが、来る
「ホラー小説って、やっぱり映像に比べてどうにもなぁ」とか思っていた自分の思い込みを一発でぶち壊してくれた最高の一作。
それこそ元々「来る」というタイトルで結構イカした映像化をしていた作品で、ある程度中身も知ってるし読みやすいかなと思ったのがきっかけ。
この作品自体、確実にホラーではあるものの、ヒトコワの側面もかなりあり、さらには結構アクロバティックな除霊要素も入っていて、ただただ怖いことだけが起こるようなタイプの話ではない。
だけどめちゃくちゃ怖いし、面白い。
大好きポイントその1。怪異の描き方。除霊ができるキャラクタが出てくることで、怪異なんかいつでも倒せますよね感出ちゃうこともあると思うんですけど、この作品は逆に怪異に手を出せる人間を出すことによって、辛くも勝利するという緊迫感と絶望感が出されている。
大好きポイントその2。人間の恐ろしさ、弱さのエグみ。
怪異がまろびでる原因をさぐっていくとそこには少なからず「人間」が絡むような構成になっており、そこに関わる人間の持つ負の感情のおぞましさ、誰もが抱える弱さがネッチョリ描かれている。
もちろんそれに抗う人間の「光」の部分にもスポットは当たるんだけど、「影」の部分を描くのがあまりにもうますぎる。
大好きポイントその3。
怪異とヒトコワを絡めたただの「怖い話」で終わらせないミステリ、サスペンス味。これもなかなかこれ以外では味わえない。ビビらせるだけではなく「え!?そういうこと!???」となるドンデン返しまで味わえる。
一体一粒で何度美味しいんだ…
十角館の殺人
SFは一時期、古典SF的なものを読み漁る時期があったんですが、案外ミステリーの王道みたいなものって読んだことなかったんだなと衝撃を受けました。
どうやらここを発端に、日本のミステリ界には「新本格ミステリ」というものが生まれたらしいです。すごすぎる。ジャンルとか流れを生み出すってすごいことよな…
そして今見てもめちゃくちゃ面白かった…キッチリ騙された。
毎回こうやって感想書こうと思うたびにネタバレしたくなさすぎて何も書けないんですが、これもまぁ何も書けない。
すまん、読んでくれ。
変な絵
雨穴さん~!うますぎるよ~!
変な家を読んでから数カ月。なにやら変な家2も発売するということで、2作目にあたる、この変な絵も読んだ。
相変わらず構成がうまい。
今回は11枚の絵のストーリーをそれらに隠された謎...という話。
前作を読んだ時も思ったんだけども、読ませるホスピタリティがすごい。
丁寧というより親切というべきか。
ここらへんは動画を作ったり、記事を書いたり、変な身なりで全うに面白いことをしようとするための礼儀みたいなもんなんだろうか…
それでいて、伏線なり、ヒントなりもうま~く調理されていて、その親切さや丁寧ささえ利用して隠していたりする。
久しぶりに本を読むなぁ、どんなレベルにすればいいだろうかというところにも相当リーチすると思う。まぁその場合まさか作者が全身黒タイツで白仮面を付けたなにかだとは思わないかもしれないが。
オモコロ経由じゃなくて雨穴さんを知っている人は一体どういう人だと思っているんだ。
漫画系
長門有希ちゃんの消失
これ以上ない完璧なifストーリーだと思う。
長門がもし普通の女の子だったら。きっとこんな未来もあり得たんだなと。
原作の涼宮ハルヒの憂鬱とは変わって、全体的に非常に普通に学園モノになっている。ハルヒってちょくちょく無視できないヤバいことが起きまくるので、こういう世界観で楽しみたかったという願望はどうしてもありますよね..
あったかもしれない、温かい日常ほんわかラブコメで途中途中結構泣きそうになってしまった。キャラクターものいぢ絵とはまたちょっと違った可愛さがある。
ハルヒを知らなくてもある程度楽しめるとは思うんですが、ハルヒを知っているからこそ胸に来るものがある。
とくにある日々
こんな日常系漫画があまりにも好きすぎる。
葉っぱで神経衰弱するのとかも良すぎる。
ちょっとずつの「変」がたくさん集まって日常になっていて、誰もそれに過剰に反応していない感じ。
この漫画で起きている日常にこんなことないだろ!ってどうしても言いたくない。「ある日々」なんだ。
忍者と極道
関係性萌えの最上級のところにあるかもしれない。
普段は大親友の裏の顔が対立する組織のトップクラスだっていう設定だけでお主は何杯白飯が食える?
その大親友の二人が推しているアニメで起きる出来事が、二人の関係や今後の展開のメタファーになっている、もおかずにしてよいぞい。
トンチキルビ漫画かと思って読んでたら信念と信念の大ぶつかりに日本が被害をこうむってるみたいなアチィ漫画でした。やってる事自体は極道側が一切褒められたものじゃないんだけど、なんか極道側に感情移入してしまう。
たぶんこれ龍が如くの見過ぎだな。
バチバチにぶつかり合うバトル描写もさることながら、各登場人物の過去パートなどのドラマシーンも盛り上がりのためにMAXまで最高な状態になるように練り上げているので、たしかにお前がいまから味わうのはステーキだが、ただのステーキじゃねぇぞ…という感じです。ステーキの原液です。旨味の生搾り。
どんだけ王道の設定だろうと、うまいもんはうまいんですよ。
めしにしましょう
俺はどうしてこんな漫画ばかり好きなんだpart2。
こういうちょっとズレた変がたくさん集まった漫画が好きすぎるのかもしれない。
定期的におもしろいと触れ回っている変な飯漫画。
クジラ肉をかっさばきに行ったり、風呂場で低温調理をしたり位置からブイヨンを作ろうとしたりする、食への執念が変な方向に行っているし、登場人物も喋るルンバみたいなのが居たり、そいつとよろしくやってる男性アシがいたりする。なんでそうなったのはよくわからん。
漫画家たちの話なのだが、明らかに飯のついでに漫画を書いており、漫画の要素といえば常に締め切りがヤバく、漫画を連載するという部分の暗部のトロみたいなところしか描写していない。
でもそれがいいんですよね…
一応レシピ的なものも乗っており、30%ぐらいの確率で自宅でも試せるものが出てくるので飯漫画のいいところもしっかり残っている。
ハイパーインフレーション
完結したと聞いたので、最後まで買って読みました。
いやぁ最後までしっかり知略してた。
うんうん、すごかったね。アレとかね。うん。
すいません、半分ぐらいわからないまま読みました…
「こ、こいつら賢すぎる!」と思いながら読んでいました…
無限に金を生み出す力を得た少年ルークが奴隷として拉致されてしまった姉を取り戻すために、カネの力を使って国家への反逆を企てる…という話。
無限に生み出せる金を使うことで彼らはいったいどのようにして国と戦うのか、貨幣経済がどのようにして成り立っているのか…などなど割と普通に勉強になりそうな要素が漫画のストーリーに非常に面白く落とし込まれている。
「貨幣経済」と聞くと途端に小難しくなりそうなんだけども、登場人物がいい塩梅に質問したりしてくれるおかげでコミカルに理解しやすい。
そしてその大筋の「カネ」にまつわる話が面白いのはもちろんのこと、なんとも形容詞しがたい「ハイパーインフレーションギャグ」も絶妙な塩梅で差し込まれてどんどんハマっていく。
貨幣経済にも興味を持てるきっかけになる!が…ごめんなルークのせいで健全な少年少女にはちょっと…勧めずらいかもな…
霧尾ファンクラブ
俺はどうしてこんな漫画ばかり好きなんだpart3。
好きって気持ちってどこかちょっと「変」になっちゃうんですよね、きっと。
霧尾くんが好きすぎる女子高生二人組の日常を描いたコメディもの。
たしかに霧尾くんを取り合ってはいるんですけど、全くドロドロしていないし、どちらかというとライブにいって「え!やだ!今目があったよ!絶対あったって!!っっっるせぇな!目があったつってんだろ!俺がそう言ってんだからお前は黙って頷いてりゃいいだろうが!!!!!!」みたいなことを永遠にやっています。
同級生相手にこんなことしてたやつが居たか居なかったでいうと居なかった寄りではあるけど、居てほしいかほしくないかでいうとギリギリ居てほしいな。
ニンジャスレイヤー
こんだけしか選出していないにも関わらず、トンチキ忍者が2組もいるのどういうことなんだ。
単純に読む漫画が偏ってるだけか。
ミームでばっかり耳にするニンジャスレイヤーだったんですが、いざコミカライズ読んでみたら、しっかり面白かった。これ世が世ならNARUTOみたいに流行ってたかもしれん!!!(実際主人公のフジキドは境遇的に若干ナルトっぽいなと思わなくない)
無限に繰り出される忍殺語。
ノンストップニンジャカラテ。
よくみたら普通に王道に面白いメインストーリー。
クセしかない登場人物たち。
ミーム漫画だと捨て置いて読まないは実際損なので、とりあえず1巻は読んでみるべき。
THISコミュニケーション
Vtuberのピエ郎さんの紹介動画を見て読みはじめた漫画。
面白い漫画を読むたびに「これはもう設定勝ち」だなと思っちゃいますよね。でもなんかどっちかっていうとこれは思いついてもやらないパターンのやつかもしれない。
神よ、どうして主人公にここまでの合理性を…
名取さなのもぐもぐごほうびごはん
かわいい。うんちデリバリーでもかわいいよ。
今後も永遠にうまい飯を食ってくれ。
サポートされると嬉しくなってもっといろんなことをするかもしれません。