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人に迷惑をかけれるだけかけた方がいい。という話。

Voicy No.0240  2022年11月18日放送
本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

人に迷惑をかけてはいけない。そう言われて私たちは育ってきましたが、実は人に迷惑をかけられるかどうかで、人や事業がどれほど成長できるかが決まります。


成長をはばむ日本人のメンタリティー。


子どもの頃から、人はいろいろなことを言われて育ちます。

オレは商売とブランディングで
世の中に何かを届けるような仕事をしていますが、
今になってみると、教育段階でインプットされたことは
違うと思うことがいっぱいありました。

それがオレ自身だけではなく、
日本的なメンタリティーになって、
かなり経済的成長や明るい未来に対するトライを阻害したと
最近は思います。

フランスとかイタリアと多く仕事をしてきましたが、
その出だしはチョコレートブランドで、
その後も海外ブランドを日本展開する相談に乗っています。

アメリカとの関わりは非常に少なくて、
アメリカのビジネス環境については少し話をするぐらいですが、
特にフランス人とはビジネスでコミュニケーションを取っていて、
心の底から思っていることがあります。

集団で同じ商売で競争した場合、
日本人の組織力は本当に優れています。

創造性や芸術性はヨーロッパのほうが高いし、
革新性になるとアメリカのほうがすごい。

でも10人で全く同じことをさせた場合、
日本、フランス、アメリカ、中国、インドネシア、
インドなどのチームでやったら、
やっぱり日本のチームは勝ちますよ。

作業的な部分の競争になってしまいますが、
それぐらい優れています。
それなのに、なぜ今、うまくいかない人が多いでしょうか。

それには、さまざまな戦略・戦術の問題もあります。
オレは政治家ではないので世直ししたいわけではありませんが、
戦後につくった政治システム等の社会構造インフラには
古いのもあります。

でも、そこまでスケールアップしてしまうと、
聴いてくださっている方のこれからに
ダイレクトに変革を与える話ではなくなるので、
その話はやめて直接的な話をします。


人にお願い事をする。


「人に迷惑を掛けるな」と言われてきたでしょう?

オレも言われました。
子ども頃すごくわがままだったからね。

幼稚園でおもちゃの取り合いで負けたくないというか、
引かないというか、
自分勝手なところがありました。

「おたくのコテちゃんは、
他人に配慮が足りないんじゃないの?」と注意されて
母に「なんで迷惑かけるの!」と言われる話って、
あるあるじゃないですか。

皆さんも
「他の人に迷惑をかけたらダメだよ」
「自分のことは自分でできないと」
とか散々言っているでしょう。

でも、大きな会社やベンチャー企業と一緒に仕事するときに
大きなことを成し遂げる人って、
他人に迷惑をかけまくれる器量がある人です。

「迷惑」というのは、
社会ルールから外れたことをやるのではありません。
オレの言う「迷惑」というのは、
他人に負担をかけるお願い事と思ってください。

「他人に迷惑を掛けられるだけ掛けたほうがいい」
というのは、他人に
「しょうがねえな、やってやるよ」
「それだったら力貸してやる」
「出世払いでいいから、お金持って行けよ」
と言われるようなことです。

迷惑系YouTuberがやっているように交通ルールを破ったり、
社会蜂起したり、道徳を壊せばいいわけじゃないので、
誤解のないようにお願いします。


人の力をどれだけ使えるか。


自分が今手伝っているアドバイス先の
ベンチャーの社長がいます。

ありとあらゆる人に本当にいろいろな面倒や迷惑をかけながら、
ものすごくビジネスを成長させ、
社員にも高い給料を払える状態をつくっています。

33歳の彼からするとオレは年がかなり離れていますが、
「コテツさん、これやっておいてくださいよ」と言う。

大企業との話も
「自分はまとめられないんで、まとめちゃってください」
みたいに、本人は来なかったり帰ってしまったりする。

「あとを頼みます。コテツさん、マジ自分の力じゃ無理なんで」
みたいな迷惑のかけ方です。

「おいおい、自分でやってくれよ」と思うけれど、
そういうのはとても重要なのです。

だから「迷惑をかけるだけかけたほうがいい」
というのは、
「人の力をどれだけ勝手に使えるか」
と言い換えてもいいです。

迷惑をかけ合える人がいること。

子どもころ、当時は任天堂やファミ通のゲームがカセットでしたが、
ゲームを貸したら返ってこないことがありました。

「借りたものは返しなさい」ですが、
今思えば、人のゲームをもめない程度に
返さずに楽しんで自分の遊び時間を充実させているやつは
とんでもないけれど、ある種、なかなかです。

借りてパクってしまうのはダメ。

けれども微妙なタイミングで返すなり、
それでも友達でいようと思える何かを提供するなら、
カセットは借りるけれど、それ以外の何かをしているのです。

注釈を入れないと誤解されたり理解が低い方からの
ご質問・クレームが来たりすると嫌なので言っておきますが、
「借りパク」を推奨しているわけではありません。

持ちつ持たれつ、
起業や人に対して何か出せるようになっているほうが重要です。

人に対するお願い事で「迷惑と思わせない何か」を
普段から出していれば迷惑と思われないから、
何か出さないといけません。

人の物とか人の能力かを、
一方通行で使いまくっているやつがいいということです。

迷惑をかけ合える相手がどれだけいるかが、
その人の仕事や人生の広がりやスケールアップのポイントになります。

これは本当に表現が難しいのですが、
事業だったら銀行からの借金はやったほうがいいのに、
「お金を借りてまで……」と言う人がいます。
事業を大きくするなら借りたらいいのです。

ただ、人から力を借りた後の将来的ビジョンがしょぼすぎると、
迷惑や負担のお返しが明るい未来として見えてこないから
乗ってくれないので、
それがあれば頼って使えばいいのです。

「人に迷惑をたくさん掛けられる人が、スケールアップできる」
という話でした。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
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