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“異性がよく分からない”と“アートは分からない”はほぼ同義な件(#51)

「アート」というジャンルでnote内の記事見出しを斜め読みしていたら、やはり「アートってよく分からない」といった内容について書かれているものが多い印象を受けました。
実は私も以前自発的にそのテーマで書いたのですが、「難しいのかな」とも感じております。

他人と自分の理解レベルをどう調整するかは何もこうした記事作りに限ったことではありませんが、どのくらい噛み砕くべきか、中々客観視し難く課題が付き纏います。

さて、そんなとき下心込みでAV女優のTwitterを覗いていたら、色々複雑な疑問が湧き上がってきたのでした。
例えばすでにAVは引退していますが明日花キララさん、彼女は女性にも大人気で、現在アパレルも手掛けています。
それを相沢みなみさんという現役AV女優がモデルとなって携わっていました。
「AV女優だからダメ」といったせせこましい考えでなく、「彼女たちは裸を売っているようで実はより裸を軸足において“魅力”を売っているんだな」と感心したものです。
ただそこに腑に落ちない、女性を性的対象とする殿方はきっと「女ってわからないな」とか「女性って難しいな」なんて考えるのかもしれません。
あるいは決めつけ、たとえばこの例なら「目立ちたがり屋だから」など。
これは彼氏や亭主について話をしている奥方にも共通で「男って本当単純」とか「男って何ですぐ目移りするの」とか、そんな光景は身近にもいっぱいあると思います。

これって「アートってよく分からない」になんだかよく似ていませんか?

アートも所詮男性が女性が作り出した産物ですから、だから最悪分からなくていいと思うのです。
男性の身体で生まれてきた人はどう努力しても出産や生理の辛さは体験できません。
しかしそうだからといって奥方を蔑ろにしていいのでしょうか。
いいえ、決して蔑ろにしていい理由にはなりませんよね。
大事なのは相手を「慮る」こと、つまり想像力を働かせることではないでしょうか。
まさにアートにも同じことが言えて、別に分からなくてもいい、けれどもし分かりたいなら想像力を働かせましょうってことなのだと思います。

かつて大昭和製紙の名誉会長だった齊藤了英さんがゴッホとルノワールの作品をオークションで競り落とし、その後「自分が死んだら棺桶に入れたい」と本気か冗談か分かりませんか、そう語って大問題になりました。
しかしゴッホであろうとルノワールであろうと作品の所有者は齊藤さんです。
法律上は外野からとかく口を挟まれる理由もなかったのです。
それでも所有者が誰であろうと何か「良くない」ことだは何となく分かるのではないでしょうか。

つまりゴッホやルノワールクラスになると所有者はいても公共物の要素が否めないのです。
皆の財産。
しかし、そんな説明がなくとも「棺桶に入れる」ことに何となく違和感を覚えたのではないでしょうか。

事実、棺桶には入っていません。

ここも「慮る」ですね。

だから、やはり突き詰めると「アートなんて分からない、それはいいけど、もし分かりたいなら学べばいいじゃん」と思ってしまうのです。

それって別にアートに限らず、語学の勉強やスポーツなどでも同じ気がします。

もっと平たく言えば、映画館へ行くように鑑賞すればいいのですがね。

どうして難しく考えちゃうのだろうか、“客観視できない罠”と引き続き向き合って参りたい所存です。

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