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ドリルを売るには穴を売れ

森岡さんのUSJに続き、マーケティングの本2冊目。

「ドリルを売るには穴を売れ」(佐藤義典)

マーケティングの本を読む理由は、2つ。(増えた)
1、マーケティング業への興味
2、転職活動に役立てるため(←new)

マーケティングを生業とするかどうかは別として、どちらにしても、新しい一歩を踏み出すためにマーケティング的思考は絶対役に立つと思う。
森岡さんの本を読んで確信した。
なので、転職するにあたって、どこで勝負するか、どう勝負するかを見定めるために、もう少し頭を鍛えたいと思っている。

本書は、とにかく簡潔でわかりやすい。
たったの250ページで要点を伝えてくれて、かつ、“うれたまちゃん”のイタリアンレストラン再生計画というストーリーを交えながら進んでいくので、めちゃくちゃ読みやすい。数時間であっという間に読み終えた。

どう簡潔かを具体的にいうと、マーケティングのために必要な理論を、たったの4つにまとめて、それだけを訴求している。

・ベネフィット
・セグメントとターゲット
・差別化
・4P

この4つ。
めちゃくちゃシンプル。
目次からして見事だと思った。
つまり、
どんな価値を提供するのか?(得意な分野)
顧客をどう分けて誰に売るのか?
これでなければならない理由は何か?
どうやって価値を届けるのか?
これらを押さえておけば間違いない。逆にこれが押さえられてないと、どんなに頑張っても無駄な努力に終わってしまうってこと。
森岡さんが言ってたことともすごくリンクする。

独自の視点から書かれててすごく腑に落ちたのが、差別化の戦略。
選ばれる物やサービスたりうるには、他と違った特化した部分がなければならない。それが差別化。
佐藤さんによると差別化には3つの戦略がある。
①手軽軸 (早い、安い、便利)
②商品軸 (最新技術、最高品質)
③密着軸 (顧客をよく知っている)
平日のランチ時、数ある選択肢の中で昼食を選ぶ理由は?という例があって、私がいつも限られた時間の中で毎回頭を働かせてる、その思考回路がまんま書いてあった。私は毎日マーケティングされてたんだ…。
この、「マーケティングは、日々人々の頭の中で起こっている」という感覚が身につかないと、マーケターにはなれない。らしい。佐藤さんの言うマーケティング脳というやつだ。

これを就活に置き換えると…?
①すぐ働けますよ、給料そんなにいらないですよ、フットワーク軽いですよ みたいなこと?
②能力高いですよ、実績ありますよ、こんな資格ありますよ、みたいなことかな?
③あなたの会社を愛してます、こんなに知ってます、みたいなことになるのかな?

私の場合、①②は弱いから③で売りたいけど、③1本じゃきついし、相手側のメリットに乏しいから、②の何かを見つける必要がある・・・。
一応アピールしようと思ってることはあるけども、、他と比べてそこまですごいところはない(泣)
でも③も結構重要で、「数ある企業の中でなぜうちなの?」ってのはかなりキーになる質問。いわゆる志望動機。そこでどれだけ思いを伝えられるか、第一にこだわるところはここにしよう。

4Pのうちのプロダクトとプロモーションは、

★何を売るか?
製品・サービスがどんな価値を実現するか

★買ってもらうための方策?
この製品・サービスであなたの欲求が満たせますを伝える

私の強みはなんなのか。私を採用することで企業にどんなメリットがあるか。
まんま就活時の自己PRのやり方と一緒だ。

プライスとプレイスは、
★価格(給与)、★販路(直接?エージェントを使う?)になるのかな。

この4Pは、切り離すことはできない。製品に見合った価格でないと売れない。製品そのものが広告にもなるし、販路もある意味広告になる。4つは常にセット。
吉野家の牛丼は駅前で早くて300円だから売れるのであって、デパートのレストランで3000円なら売れない。
なるほどなぁ〜。なんの強みもないけど頑張るから給与30万円くださいって言って受からなかったわけだ。(そんな言い方はしてないけど)
エージェントに登録したけど、そのスキルとその条件で紹介できる求人はないって言われて衝撃だったもんな。それが、今の現実。むむむ…。

また、4Pの一貫性だけでなく、差別化戦略との一貫性もさらに重要。どの軸で売るかと何を売るかは直結する。

マーケティングは会議室で起きてるんじゃない。日常で起きている。これは本書に繰り返し書かれていたこと。(青島?)
いくらパソコンにかじりついて、自分の強みは何かな〜?って考え続けたところで、なんとなくそれっぽいけど中身のないものしか出てこないに違いない。
自分が毎日どんな考えで、何を重視して、どんな行動をしてるか実体験から意識していくことが大事だ。


やっぱ売れた本ってのはそれだけの価値があるんだなー。
USJに続き、マーケティングの本の2冊目として大当たりだった。珍しくチョイスが冴えてた。あえて言うならこれが1冊目で良かった。
「ドリルを売るには穴を売れ(佐藤義典)」 https://www.amazon.co.jp/dp/4413036239/

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