私が公務員を辞めた理由

前回の記事では、公務員として何をしていたかを書きましたので、今回は公務員を辞めた理由、3年間働いて感じた良かったこと・悪かったことを書いてみようと思います。

なぜ公務員を辞めたのか

一つは、「県庁でやっていた仕事よりも次の仕事(図書館)の方が楽しそうだったから」というのが理由です。元々図書館でアルバイトをしていて、なんとなく仕事内容は分かっていたというのもありますし、自分には図書館の方が向いていると思いました。

もう一つは、ある程度公務員としての先が見えてしまったということです。次はこの部署に異動して、この年代ぐらいで係長、課長補佐に昇進して最後は…みたいなシナリオが大体見えてしまい、(公務員だと年功序列がまだ色濃く残っているため大体の予想がついてしまいます)そのシナリオを考えたときに、もっと違うことがやりたいな、と思いました。あまり自分の将来にわくわくしなかった、という言い方もできるかもしれません。

辞める時点で次の仕事は決まっていたので、不安などはありませんでしたし、半年以上前から辞めることは決まっていたので、キリのいいところまで仕事は終わらせて、引継ぎなどもスムーズに行うことができて特段問題も生じませんでした。

公務員として働いてよかったこと

一つ目は上司や同僚に恵まれたということです。別記事で書いたSさんや、当時の部長・課長には社会人のイロハを丁寧に教えていただき、本当に感謝しています。特に部長は本庁でバリバリやってきて、部内でもトップクラスに知識もある人だったので、こういう人の下に最初につけたのは幸運でした。上司とのエピソードについては後日書くかもしれません。

もう一つは行政の仕組みが分かったことです。行政はどう動いているのか・動かすにはどうしたらいいのか、など。これが役に立つときが来るかは分かりませんが、行政と仕事をするときなどには武器になると思います。

公務員として働いて悪かったこと

まず一番に思ったのは、よく言われる「年功序列」という制度が色濃く残っている点です。僕の同期や周りの同僚にはびっくりするぐらい優秀で「この人たちのおかげで県庁は回っているのでは?」と思うような人が多くいたんですが、そういう人でもある程度の年齢に達するまでは一般職員として働いていました。

一方で「この人大丈夫か?」みたいな人でも係長や課長補佐になっている人がいて(問題がありそうな人は本庁ではなく出先機関の長になっている人が多かったです)給料はあまり変わらないので、頑張るインセンティブはどうしても無くなってしまいます。それどころか、優秀な人ほど本庁の激務部署に配属されて、肉体的にも精神的にも消耗する一方で、ほぼ同じ給料で出先機関に配属されている同期などを見ると、複雑な気持ちになると思います。

もちろん、本庁で予算・議会対応などをバリバリこなした方がやりがいはあるのでしょうが、制度的な仕組みではなく、そのやりがいに支えられている部分が大きすぎるような気がしました。

二つ目は、ルーティンな業務が多く、仕組みを変えることに対するハードルが高かったことです。言い換えると裁量の余地が小さかった、とも言えるでしょう。

法律を執行するのが基本的な仕事なので、これが公務員の仕事の本質なのだと思いますが、自分はもう少し裁量の余地がある仕事や、自分の意見を反映することができる仕事の方が合っていると思いました。

最後は、自分の強みを活かす余地が小さかったことがあります。自分の強みと言えることの一つが英語だったのですが、これが活かせる部署があまりありませんでした。

国際関係の仕事を行う部署もあることにはあったのですが、そこに配属されても5年以内には異動があるので、様々な部署を経験することが多い公務員としては、英語を活かすことができる期間が限られていたのも転職理由の一つでした。

まとめ

分量的に「悪かったこと」が多くなってしまいましたが、公務員として働いていた3年間は貴重な時間だったと思いますし、就職したこと自体は全然後悔していません。

これから公務員として就職を予定している人は、周りの実際に働いている先輩などの実際の1日の仕事の流れなどを聞いてイメージを膨らませて、自分に合う仕事かどうか判断して選んでもらうといいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?