理系出身の私がなんで公務員として就職したのか

他の記事でも書いてますが、私は新卒で公務員(それなりに大きい規模の県庁)に就職して、3年で退職して大学図書館に転職しました。

なんで県庁に就職したのか、県庁で何をしていたのか、について書いていきたいと思います。

1. なんで公務員になったのか

大学自体の専門は応用化学でした。化合物を合成したり、分析方法を開発したりしてました。研究職で就職しなかった理由としては、周りに研究が好きな人・優秀な人が多すぎたからです。

自分自身、研究は楽しかったですが、素晴らしい成果が出ているわけでも、めちゃくちゃ好きというわけでもなかったので、他の道に行った方がいいかなーと思ってました。

そこで、最初は出身大学の図書館に就職しようと思ってました。それで、図書館に落ちたときのために地方上級試験(県庁)も受けておこう、と最初は思った程度でした。

2つの試験が終わり、最初は6月ごろ、図書館から内定が出ました。この段階では完全に図書館に就職するつもりだったんですが、その後、8月に入ると県庁からも内定が出て迷い始めます。

周りに聞くと9割ぐらい「県庁の方がいいよー」「県庁の内定を蹴るなんて信じられない」というリアクションでした。研究室の人、就職先の図書館の人に聞いてもそんなリアクションだったので、さらに迷走が深まります。

結局、10月の正式な内定通知書が出た段階で、県庁に就職することを決意し、図書館には辞退の電話をしました。このときのことは今でもはっきり覚えています。当時の人事担当課長がいい人で、怒られるわけでもなく、「辞退は残念だけど、卒業まで図書館でのアルバイトの仕事はよろしくね」と言ってくださりました。

結局決め手になったのは、周りの人からの意見と、「なんとなく県庁の方が評判とか世間体がよさそう」というふわっとした理由でした。この決断が間違っていたとは思いませんが、これから就活をする人は、前持ってどんな軸で企業や官公庁を選ぶか決めておくと迷いが少ないかもしれません。

2. 公務員として何をしていたのか

仕事を始める前の県庁のイメージは「デスクに座って市役所とかに指示を出している」という感じでした。そんなイメージは入庁1日目で打ち砕かれることになります。

配属は本庁ではなく、出先の事務所でした。最初こそ「なんで本庁じゃないんだ、本庁がよかったなー」と思っていましたが、後ほどそんな気持ちは微塵もなくなることになります。

部署は環境部というところで、実際にやっていた仕事は、大雑把に分けて、許可業務に関する書類審査と現場での指導/監視でした。許可業務では法律の知識が必要ですし、現場では、相手に納得させるように指導をしないといけないので、最初は失敗ばかりしていましたが、周りの人たちが業務に詳しく、優しい人たちばかりで、一つ一つ丁寧に教えてくださりました。

なんとなく現場での仕事は市役所や役場がやっていると思っていましたが、県庁もこんな現場密着の仕事をするんだーというのと、県庁職員というのはもっとスマートで官僚的な仕事をしているイメージでしたが、県庁職員も現場で市民や業者と折衝をしたりするというのが印象的でした。

あまり詳しくは書けませんが、現場対応で生死に関わると感じたこともありましたし、信じられないぐらい話が通じない人は結構いました。

3年間失敗を繰り返しながら法律の知識が増えて、現場での対応方法が分かってきたところで転職することになります。11月ごろ、来年度の異動に向けて調書を出すタイミングで上司に退職の意思を伝えました。

私「実は、、今年度一杯で退職しようと思ってます。」
課長「そっかー…それは…残念だけど、次はどこに行くか決まってるの?」
私「大学図書館で働きつつ研究しようと思っています。」
課長「まぁ君のスキルを考えたら…そっちの方が将来的にいいのかもね。」
部長「君の人生が一番大事だからね。自分にとって一番いいと思う選択をするといいよ。組織に迷惑かけるとか、この後のことについては心配する必要はない。それは我々管理職が考えることだから。人事担当部署には明日俺から連絡しとくよ。周りの人にいつ伝えるかも自分のタイミングでいいよ。」

という感じで、私の場合、周りの人が新しい道を応援してくれて、円満退職に近いような感じでした。業務ではきついこともありましたが、上司・同僚には本当に恵まれたと思います。

次回の記事では、公務員を辞めた理由、働いていてよかったこと・悪かったことを書いてみようと思います。

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