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科学的な適職の探し方から見たサイクルショップ 後編

前回のnoteでは書籍「科学的な適職 4021の研究データが導き出す 最高の職業の選び方」を基に、「この理由で仕事を決めてはいけない!」という項目についてご紹介しました。

後編の今回は、「どの視点で仕事を決めると良いのか?」をご紹介いたします。

仕事の幸福度を決める7つの徳目はこちら。

徳目1 自由 裁量・働き方の自由度がどれくらいあるか?
徳目2 達成 小さな達成感をこまめに感じられるか?
徳目3 焦点 自分は攻撃型なのか?防御型なのか?
徳目4 明確 賃金は公平か、目的やタスクは明確か
徳目5 多様 タスクは多様か
徳目6 仲間 友人ができるか
徳目7 貢献 他人への貢献がわかりやすい仕事か?

特に採用担当の私が印象的だったところについて簡単にまとめます。


自由さ・明確さが足りないと健康に害を及ぼす?

心理学研究によると、「作業内容をどれくらい自分の意思で決められるか?」が仕事の満足度を左右するそうです。確かに逐一チェックして指摘をされては息苦しいですよね。

何についての自由を求めるか、は人それぞれです。働く場所・時間なのか、タスク内容なのか。あるいは作業のタイミングなのか、意見を言いやすい環境なのか。

これまでの人生で自分が自由を感じた瞬間・充実していると感じた瞬間を探してみてはいかがでしょうか。

そして自由度が低い職場は寿命を縮めるという研究結果もあるのですから驚きです。

もう一つ健康への悪影響が指摘されているのが「明確さ」です。

「この仕事って本当に意味あるのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?
意味ないじゃん、と思った瞬間急にモチベーションが下がりますよね。

反対に、このような場合はどうでしょう?

「自分のリハビリプランでケガをした人が普通に生活できるレベルになった」
「自分の立てた受験対策を実行して生徒が第一志望校に合格した」

「対象:誰に」「目的:何のために」「タスク:何をする」が明確だと仕事の幸福度が上がるそうです。

他に明確だとよいものは賃金の公平さだとか。

仕事探しでは、自分は誰にどう喜んでほしいのだろう?と考えてみると新たな価値観を発見できることでしょう。


人間のモチベーションが上がるのは〇〇なとき

仕事のやる気を一番上げてくれるのは「物事が前に進んでいる」感覚だそうです。小さな達成感がこまめに得られたり、日々感謝されたり。
落ち込むことがあっても、直後に褒められたり喜ばれたりしたら気持ちが楽になりますよね。

進学塾では、1日の勉強は自己採点から取組むように指導するそうです。
難しいタスクに取組むのは腰が重くても、負荷が低いタスクならやってしまおうと思える。小さな達成感を上手く活用していますよね。


科学的に証明されている適職判断のタイプ

徳目の中に「焦点」というものがありました。書籍「科学的な適職」が世の中の適性検査を批判的に捉える中で、唯一科学的データと共に信用している性格テストです。

人間のパーソナリティを「攻撃型」と「防御型」に分けてどちらに近いかを判断するものです。

ざっくり言うと、以下のタイプです。
攻撃型:とりあえず行動、成果を求める、競争好き
防御型:正確でゆっくり、目標は責任、安全主義

攻撃型に適した職業:コンサルタント、アーティスト、テクノロジー系、ソーシャルメディア系、コピーライターなど
防御型に適した職業:事務員、技術者、経理係、データアナリスト、弁護士など

書籍の中では簡単な診断ができますので、興味がある方はお試しください!


サイクルショップの仕事はどうなの?

サイクルショップの仕事は適職選びの徳目に照らすとどう評価できるでしょうか?

他社さんはわかりませんが、弊社の場合は下記のようになります。(採用担当の独断です。)

徳目1 自由 ◎
徳目2 達成 ◎
徳目3 焦点 攻撃型か防御型か悩ましいところ・・・
徳目4 明確 〇
徳目5 多様 △ or 〇
徳目6 仲間 〇
徳目7 貢献 ◎

徳目1 自由 ◎
弊社はかなり裁量が大きく自由度が高いです。
店長が品揃え・店内レイアウトをガンガン決めますし、取引先を見つけてくることもあります。

徳目2 達成 ◎
店舗業務全般かもしれませんが、お客様から毎日感謝の言葉をいただきます。人事の私に比べたら年間10倍以上のありがとうを言われていることでしょう(笑)お客様が自分のファンになったり、差し入れを下さったりすることもあるので、自分への期待を感じやすいです。

徳目3 焦点
会社はチャレンジングにどんどん変化するので、社長は圧倒的攻撃型です(笑)
店舗は工夫とチャレンジだけではなく、慎重さも要求される仕事なので判断がつかず・・・

徳目4 明確 〇
書籍の中で明確さを測る指標として「川上から川下まで関われること」が挙げられています。来店されたお客様にヒアリングし、修理や販売をし、お渡しする。全てのプロセスに責任をもって関われるのでこちらは高め。ただし、ベンチャー企業で年収は自分で交渉します!というところに比べたら給与改定などは一般的な方法なので〇で。

徳目5 多様 △ or 〇
店舗業務はかなりマルチタスクです。お客様ごとにニーズは違い、扱う自転車も違い、接客・メカニック以外にもイベント運営なども担当します。そういう意味ではかなり多様です。一方で弊社はジョブ型雇用でジョブローテーションがないのでその点ではどうかな・・・?と思い。正直にこれくらいで。

徳目6 仲間 
自転車好きという共通点が多いので、仲間はできやすい印象です。社員全員親友とはいきませんが、会話のきっかけは多いです。休日にサイクリングに行ったり、キャンプに行ったりという話も聞きます。

徳目7 貢献 ◎
サイクルショップは仕事の意義がかなりわかりやすいです。お客様の自転車を修理したから明日からまた快適に通勤できる。お気に入りの自転車を見つけて友達とサイクリングに行けるようになる、など。世の中を動かすほどの影響力はないけれど、あの人を笑顔にできた喜びはあります。


ちなみに人事担当の私はサイクルショップの仕事は向いていません。細かい作業が苦手で慎重さに欠けて、おまけに最近物覚えが悪い!
人の命を乗せる乗り物を扱う素質が全然ありません。だからサイクルコーディネーターの皆を心から尊敬しています。

さて、今回は適職探しのポイントを書籍を引用してお届しました。

視野を広げてみたらサイクルショップも面白そう!と思って下さったら嬉しいです。
よければ採用サイトを覗いてみてください。


どんな方であれ、適職に出会えることを願っています!

「科学的な適職」では他にもたくさんの視点とワークが掲載されています。
ご興味がある方は手に取ってみてはいかがですか?


それではまたお会いしましょう!


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