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アートまち散歩 〜パリ🇫🇷マレ地区〜

現代アートのギャラリーが犇くマレ地区エリアに潜入してきた。

6月のパリはほとんど雨が降らず、快適な気候が続いている。もう3週間以上滞在しているが、雨が降ったのは2回だけだ。

ホテルからレンタサイクル(velib)でパリの街並みを感じながら走るのは最高に気持ちが良い。

【ノートルダム大聖堂】
2019年4月と火災から現在復興中
【コンシェルジュリー】
とても綺麗なゴシック様式の宮殿だが、
フランス革命時は牢獄として利用されていて、
当時マリー・アントワネットも収容されていたのだとか…

滞在中のモンパルナスからセーヌ川を越えて、約20分ほどでマレ地区に到着。

まず向かったのは、PERROTIN(ペロタン)ギャラリー。

以前日本(六本木)にある、ペロタンギャラリーを訪れたこともあり、これを機にパリ本店にも行ってみたいと思った。

大通りには小さな看板だけ
パリの住宅の多くは、扉の奥にそれぞれの世界が広がる。この通路を抜けると…
PERROTINギャラリー
IZUMI KATO
Zéh Palito
グレゴール・ヒルデブラント
彼の代名詞である「カセットテープ」が作品に使用されていた♫ 
Kathia ST. HILAIRE
センス溢れるタペストリー
素材感のコントラストが目を惹く。
美容製品、工業用金属、布地、タイヤなど、
非伝統的な素材を使用している。
アメリカのパームビーチ生まれ
ニューヨーク在住の女性アーティスト。
非伝統的な素材で、ハイチの歴史とマイアミに存在するブードゥー教の保存を表現しているのだそう。
とても魅力的な作品だった。


先日SBIアートオークションの下見会に行った際に見た、ポケモンとのコラボアートで有名なDaniel Arsham(ダニエル・アーシャム)の作品もあった。

Daniel Arsham
SBIアートオークションの下見会にて。
Diorとのコラボレーション作品。


私が作品に興味をもつきっかけは、

・素材感が面白いもの
・時間の流れを感じられるもの

であることが多いのかもしれない。

余談だが、こうやってnoteに記録する良さの一つに、日頃言葉にしない自分の感性を言語化し、客観視できるということがあって、自分にはとても良い気づきとなっている。

壁一面緑に覆われた建物の1階がショップとなっていた。   
続いてはこちら Almine Rechギャラリー
目印となる青い扉
大通り沿いにもギャラリーがあり、個展の準備中だった。
Tom Wesselmann
アメリカのポップアートの代表的アーティスト、
トム・ウェッセルマン。
彼の代名詞は、ヌードと静物
横から見ると、描線や面の全てが木材(または金属)を切り取り、
平面的なコラージュとして用いていることがわかる。
マティス、セザンヌから多大な影響を受けているのだそう。

こういう作品を見ると、

現代アートは、一見突拍子もない自由でコンセプト重視の無用の長物に思えるが、むしろその逆なのだなと思わずにいられない。

アートの歴史の文脈から逸脱していないことが絶対条件で、そのレールの上でしか新しい表現は生まれないし、評価されないのだなと感じる。

絵の具の進化、写真の進化、産業革命などなど、

いつの時代も、これまでの常識を打ち破るアーティストは、アートの歴史の文脈の上に、自分の作品を生み出しているのだ。

言い方を変えれば、その文脈を読み解かずして、評価される作品を生み出すことはできないのかもしれない。

マレ地区のギャラリー巡りは、まだまだ無知な私への戒めと、止めどない好奇心が混ざり合う、とても充実した時間となった

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