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味わい深いもの

こころの幸せレシピ⑨

菌は生きている

シェフ 梯真由美 

【材料】
 ・こころの余裕 たっぷり
 
【調理法】
 ・ゆっくりと時間をかけます

ヨーグルトにチーズ、発酵バター、パン
酒や味噌、漬け物、納豆など
目には見えないけれど、微生物が時間をかけて、
美味しくしてくれる食品がたくさんあります。

時間をかけることで、味わい深くなりますね。

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インターネットの普及で、瞬時に情報が得られ
便利になった事が多々あります。

私は、視覚に障害がありますが
画面読み上げソフトでパソコンを使って
情報を得、買い物をし、人とつながり、読書をするなど
毎日の生活に、なくてはならないものになりました。

お話し会やお茶会、学びの場もZoomで参加できなければ
目的地に着くための労力を考えると、
気軽には参加できなかったでしょう。

けれども、便利さとは裏腹に
目的を果たすスピードが
ますます要求されているようにも感じます。

新しいものを早く使いこなせないと
または、新しい考え方にシフトしないと
置いてけぼりになりそうに感じて追いつこうと、
アップアップしてしまいそうな気がします。

          ・・・・・・・

例えば、旅をするのに
目的地に、最短時間で到着するのがベストな時は
新幹線に乗るけれど、
ゆっくりと車窓の景色を楽しみ、
その土地の生活者の声を耳みしたくて
あえて各駅停車を選びたい場合もあると思います。

菌が食品を美味しく育むように
時間をかけることで、ものごとの余白を感じ
あふれた感情の余韻を噛みしめられるのではないか。
と思います。

【調理のコツ】
 ・待つことも大切に

サポートいただきまして、本当にありがとうございます。 どなたかご縁のある方のこころの奥に、私の言葉が届くとうれしいな~。と思って 書いています。とっても励みになります。こころから感謝をこめて。                              板橋真由美