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真面目は損だが最後に勝つ


つくづく思う。

この世の中は真面目が損をする様に出来ている。

真っ当に生きようとすればするほど自分の首を絞めるのである。

私は自他共に認めるクソがつくほどの真面目であり、すなわち融通が効かない、嘘がつけない人でもある。曲がったやり方が大嫌いでダメな事はダメ。間違ってる事は間違っていると胸を張って言う。

この世で1番嫌いなものは「理不尽」でたとえそれが慣例や風習であろうと理にかなっていない事や法律を犯しているようなやり方を徹底的に糾弾する癖がある。

それゆえ周囲の人間と軋轢を生んだり、厄介がられたりなど自分が損をするような事がしばしばあると感じている。

あまり世の中にハマらないタイプだなとも思っている。

周りのいわゆる「要領がいい」「世渡り上手」な人たちを見ていると、調和していたり、得をする生き方をしているなと思う。自分が出来ない事なので羨ましくも思っている。

だが、彼らのその生き方には誰かが犠牲になっている事を考えると、いつかそれは本人に返ってくるのではないかと思っている。

こちらの記事でも書いたように、出世や評価をされていくのはいかにして他人を使ったり自分が損な役回りをしない人である。

しかしやはりこういったやり方をする人はいざ自分が重大な事故や責任を追及されるとこてんぱんに打ちのめされるのではないかと思う。そして自分1人となった時、誰も後ろに立ってくれないのである。———-たとえそれが愛している伴侶や仲良の良いと思っていた友人でも。そうなった時、いよいよ再起不能なところまで落ち込むのではないかと思う。

実際、私の母は呼吸をするように嘘をつく。子供達のみならず兄弟友人達に平気で嘘をついている。当初は私も母の言っている事を鵜呑みにして育ったが、大人になってからおかしいと思う事がいくつもあった。(だから絶賛絶縁中なのだが) 

しかも、そう思っていたのは実は私だけではなかったのである。大人になって母と喧嘩になったり家を追い出された時、母をよく知る人物達に、母のやり方に疑問を持っている事を打ち明けてみた。すると「私もずっとそう思ってた」「あの人はすぐバレる嘘をつく」「私らみたいに気付いてる人達がいることわかってない」「やろうと思えばいくらでも追及できる」

思いがけない言葉たちが返ってきた。しかもそう言うのは1人ではないのである。当の本人は賢く生きているつもりでも、やはりズルや人に責任を押し付けるやり方は人にバレているのである。

そして最後の砦である私含めた家族達にもいよいよ愛想を尽かれている。もうこの人、孤独死まっしぐらじゃん?そうなれば本望だけど。とまで言われてしまっている。

同じようなやり方をする知り合いがいる。
その人は大変友人が多く、常に周りに人が絶えない。私は現在も表面上は仲良くしているが、真に友達だとは思っていない、というか思えない。付き合いが進んでいくうちに責任逃れや嘘付きが大変うまく、人を丸め込む才能がある人だと気付いたからである。

当初はその人の言い分を信じていたが、周りの人たちから聞くと、他人を使うだけ使って自分が美味しいところを持っていくスペシャリストであり、周りにいるのは仕方なく付き合ってあげてる人達だけだと。それから友人ではなく「知り合い」と認識するようになった。

それからある日、面白い話を聞いた。かつてある組織でやりたくなかった仕事を1年間務めさせてられていたと。あの逃走のプロがなぜ!?と思って関係者に聞いてみたら、嘘がバレ、得意の責任逃れでもカバーできず、四面楚歌になった結果「自分がやります…」と渋々引き受けたらしい。

可哀想と一瞬思ったが、すぐさまざまぁみやがれと思った。やはり欺瞞や逃げは自分に返ってくるのだなと。

私自身は正義や真っ当さに生きすぎているせいで、これまで苦しい思いや損をたくさんしてきた。それなりの責任を追う事もあった。だが、嫌だと思っても逃げなかった。自分が受けるべき事だと思ったから。
そして、その苦しみを何度も味わっているからこそ、まぁまぁ辛い時でも「あの時に比べればかすり傷」と思える事ができている。

ゆえに、真に打たれ強く、生き残れるのはいくら泥臭くダサくても、誠実に生きている人間ではないかと思う。

嘘やズルで生き抜いていく人達の成功を邪魔するつもりは全くない。そういうやり方が成功するのも事実であるから。

しかし、正攻法で立ち向かう姿はきっといつか実を結ぶと信じている。虚構で固められた藁の家は脆く、すぐ吹き飛ばされる。反対に、じっくり真っ当な方法で作ったれんがの家は、ちょっとやそっとのことで壊れない。作り上げるには多くの犠牲や損を払うかもしれないが、最後に幸せになれるのは後者であると考える。

真面目は損だが最後に勝つ。

完遂できる日が今から楽しみだ。

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