不揃いのスイーツたち

無印良品は買うものが無くてもついつい立ち寄ってしまうショップですよ、ね。

そんな無印良品の商品のなかでも人気の高い『不揃いバウム』。

先日もとある情報番組で無印良品を紹介している際に取り上げられており、そのときの内容が頭に残っていたのでしょう、無印良品へ立ち寄った際についつい幾つか不揃いバウムを購入しました。

あれだけの種類が並ぶと壮観で、子供にも「好きなのを一つ選んでいいよ」と伝え、どうやら選ぶ愉しみがあったようです。

ところで立ち寄った店舗ではこの不揃いバウムを作製している過程を動画で放映していました。

子供は動画に目がなくて、行った先々で映し出されている商品説明などの動画に釘付けになります。そして今回も不揃いバウムの動画に釘付けです。
そこで私も隣で適当に解説を入れながら一緒に観ていました。
動画では工場見学でワクワクする感覚が体感出来るので、私も愉しめました。

ところで以前から思うのです。
なぜ「不揃い」と名乗っているのか。
どうみても綺麗に整えて作っているではないか。
これのどこが「不揃い」なのだ!?
と思えて仕方が無かったのです。

それは実は理由がありました。

以前からバウムクーヘンを販売していた無印良品が『不揃い』と名称に用いるようになったのは2017年以降のことらしいのです。

背景には、検品基準の見直しがあったようです。従来の基準では、焼き上げる際に形が崩れてしまう両端の部分は広めに切り落とされていました。

美味しさは変わらないのに見た目のために捨てられてしまう、そんな「もったいない」を無くすために、バウムの端まで製品として生かしたのが「不揃い」バウムとなったそうなのです。

なんだか無印良品らしいコンセプトだなぁと思います。たしかに見た目にはそこまでこだわる必要ありませんからね。

「多少の形状に違いがあったからといって気になさらないでしょ」という顧客への信頼と商品への絶対なる自信があるからでしょう。

贈り物としての専用のギフトボックスまで御準備なさって販売されているのだから恐れ入ります。

さらには同様の基準でもってスコーンやドーナツもロスを抑えて『不揃い』として販売されているのですから、「ロス削減」というイメージとしてのブランディングが確立されている自信ですよね。

どこかでは「『不揃い』であるからお買い得ですよ」と不揃いではないものをチョイスした後のモノである。まるで煎餅の久助のように。

と、あくまでその認識は誤っているのだけれど、そのような誤解をも含めて、商品に対して好印象を持ってもらおうというあざとさが無いとは言い切れない気がします。だとすれば戦略が巧み過ぎます無印さん。

そもそも『揃ってる』バウムはどこに?

って、それが売っちゃぁいるんですよね。

とにかく美味しいですもんね、「チョコがけバナナ』なんて最高ですもの!

というわけで『不揃いのスイーツ』にまんまとやられている私なのでした。


おしまい

最後までお読みいただきありがとうございます。 いただいたサポートは麦チョコ研究助成金として大切に使用させて戴きたいと思います。