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用語解説②ADHDとADD:学習支援教室ぱずルート@旗の台


今回は学習障害に関する用語第2弾です(^^)
子どもたちのことを本気で考えるためにも、正しい意味をおさえましょう♪
第1弾はこちら↓

今回の用語は「ADHD」と「ADD」!
「全部英語"(-""-)"」と落ち込まず、最後まで見ていただくだけで明確な違いが見えてきますよ♪

ADHD(注意欠陥多動症・注意欠如多動性障害)
ADHDは、Attention Dificit Hyperactivity Disorderの頭文字をとった言葉です。それぞれ以下の意味があります。

Attention:注意
Dificit:欠けている・欠陥
Hyperactivity:動きが極めて活発・多動性
Disorder:乱れ・障がい

ADHDは上記のように「①不注意」「②多動性」が中心となる用語ですが、さらに「③衝動性」があることが加えられます。
上記に例をふまえて、ADHDの3つの主たる特徴を説明しましょう。

①不注意:Attention Dificit
=注意力欠如により人の話を聞くことが苦手。また忘れ物をしがち。

②多動性:Hyperactivity
=動きが極めて活発なため、じっとしていることが苦手で、タンスや壁、フェンス等によじのぼったり、走り回ったりしがち。

③衝動性
=やりたいと思ったらやらずにはいられない衝動性が高いため、「危険」または「禁止」等行動を制限する説明や表記があるにも関わらず、それを気にかけずに自分のやりたい行動をそのまま起こしてしまう。遠足の時に「お友達と手をつないで歩こうね」という声かけがあっても、一人で歩き回ったり、自分の好きな友達(先生)とずっと一緒にいたいと感情的になり暴力をふるってしまうことが多い。


なお、厚生労働省みんなのメンタルヘルス総合サイトでは、ADHDは以下のように解説されています。
「発達年齢に比べて、落ち着きがない、待てない(多動性-衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性があります。」


続いてはADD

ADD(注意欠陥障がい)
ADDは、Attention Dificit  Disorderの頭文字をとった言葉です。
ADHDの中の「H:Hyperactivity」がない状態を指します。

Attention:注意
Dificit:欠けている・欠陥
Hyperactivity:動きが極めて活発・多動性
Disorder:乱れ・障がい

ADDの特徴は以下の通りです。
Attention Dificit
=注意力欠如により人の話を聞くことが苦手。また忘れ物をしがち。

図で表すとこんな感じですね!

今回はADHDとADDの違いを解説しました!
※要は「H(Hyperactivity):多動性」があるか、ないか。

★注目ポイント★
実はADDという言葉は正式な診断名ではなくなりました
これはDSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders:精神疾患の診断・統計マニュアル)という精神疾患における国際基準のマニュアルの改訂においてADDがADHDに組み込まれたからです。

では、現在ADHDとADDはどのように表現されるのかというと、以下のようになります。

旧ADHD→多動性・衝動性優勢型ADHD(動きや突発的行動が多いタイプ)

多動性・衝動性優勢型ADHDの図



旧ADD→不注意優勢型ADHD(注意力が散漫なタイプ)

不注意優勢型ADHDの図



NEW:混合型ADHD(動きや突発的行動が多く、注意力も散漫なタイプ)

混合型ADHDの図



ADHDを持っていることは学習能力そのものの高低とは直接的な関係はありませんが、不注意であることやこだわりが強いことが結果として学習の進度に関わり、習得が遅れる場合も多いです。

学習障害同様、ADHDも、簡単には理解されにくく「子ども自身の努力が足りない」と思われる傾向がありますが、脳機能の特徴により本人の意識や努力ではどうしようもない状態に陥っていることもあります。

子どもたちの学習・学びで悩んでいる保護者様方は個人の見解で学習障がいかどうかを判断するのではなく、お医者様の診断や特定の機関にてWISCやK-ABC等の知能検査を受けてみるのもお子様のためになる1つの手段だと思われます!

状態がわかれば、それに合わせた少しの工夫でお子様の修得がスムーズになったり、前向きに学習に向き合えるようになったりすることもあります!

ご質問等ございましたらお気軽にご連絡をどうぞ♪
E-mail: puzzroutes@gmail.com

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