見出し画像

44 妻を孤独にさせる

故郷と妻を疎遠にさせる

 夫は私の故郷のすべてを毛嫌いしていたようでした。私の故郷の方言を無意識に真似した娘に対して
モラ夫「あーあ、ついに言っちゃった・・・ママが方言直さへんからやな!」
と言いました。方言は病気ではありません。悲しみが襲ってきました。夫が私の方言を嫌っている証拠の一つと言えます。

 他にこういうこともありました。私は「のいて(どいて)」と「のけて(どけて)」を区別せずに使います。方言かどうかもわかりません。とっさに使う言葉なので「ちょっとそこのけて」と言うときもあれば「ちょっとそこのいて」と言うときもあります。夫はその言葉づかいのことで私を責めました。
モラ夫「ちゃんと正しく言葉つかえへんの?」
と眉間にしわを寄せて言うのです。

「そもそも区別がわからないのだ、何が正しいのかこの際教えてくれる?直すようにしてみるよ」と言っても、結局何も教えてくれないし話は堂々巡りで通じません。


結局すべてを否定したいだけ

その時ふと思い出しました。そういえば、付き合っている時もメールの漢字変換ミスがあると責められていました

「ちゃんと俺とのメールを真面目に読んでないからミスするんや」「真剣に考えてない証拠」

と言われては喧嘩になりました。そして漢字変換ミスをなくすべく、ゆっくり丁寧に確認してから返信すると、

「返信遅いやん。何してたん。浮気でもしてたんじゃないの」と言われます。だから当時は、メールひとつにとても気を使いました

返信が早すぎてもいけません。

「返信が早すぎる。誰かと連絡とってたから携帯握ってたんじゃないの」と言われました。それでも当時は大好きな彼氏の誤解を解こうと、ますます努力しました。誤解させる自分に非があるのだ、と本気で思っていたのです。

結婚してからも同じように不機嫌で、責める夫の言うことは、結婚10年を過ぎるころには半分受け流すようになっていました。誤解されて悔しいとか、理解してほしいとか、そういう私の勝手な要望(とまだ思っていました)は、すっかりあきらめていました。とにかく夫が笑顔で機嫌よくいてくれれば家は平和でした。私さえ我慢すれば、仲良し一家でいられるのだ、と言い聞かせて生活していました。そして抱えたモヤモヤは離婚寸前まで蓄積され、爆発し、離婚して2年経ったいまも、少しずつ解消している状態です。


子どもたちと父親の距離を縮めるのは私の役目

私は子どもたちの前では、実際以上に夫をほめたたえました。普段家にいない分、子どもたちと父親の距離を縮めるのも私の役目だと思い、かなり努力しました。「パパはあなたたちをとても大事にしている。子煩悩でいいパパよ。」
「優しいし若いしかっこいいし、あんなパパでよかったね」
「ママはパパが大好きだから大丈夫だよ」
「幸せな家族に生まれてきてよかったね」

しかし実際の姿は、会話はない、機嫌が悪いと子どもたちを無視、同じ話をしようものなら「しつこいねん。前も聞いた」と娘にい、暴力を振るいそうになった日もあります。機嫌が良ければそれはそれで必要以上にこどもにべたべたし、お尻を触ったりチューしてきたり、身体のいたるところをつまんだりなでたりするような父親でした。それでも、「こどもたちに父親は必要」という幻想のもと、良い父親アピールを何年も続けていました。


以下には、元夫が読んだら自分だと特定できるエピソードが含まれていますので、有料にさせてください。些細なエピソードですが、私にとっては長い間の悩みでした。よろしくお願いします。

ここから先は

1,240字

¥ 200

よろしければサポートお願いします。いただいたサポートは出版費用に当てたいと思います。すこしでも世の中のモラルハラスメント 被害者の参考になれば嬉しいです!