[漢方] 1 葛根湯

[目次の目次] https://note.com/putinorder/n/n173f9d4ffeb3
[漢方] https://note.com/putinorder/n/ne8916f7b8bab

[1] 組成 7味

4g 葛根
3g 麻黄・大棗
2g 桂皮・甘草・芍薬・生姜

[2] 出典

傷寒論・金匱要略
太陽病、項背強ばること几几、汗なく悪風するもの

[3] 症状

かぜのひきはじめ、頭痛、発熱、肩こり、悪寒、下痢
「横隔膜より上でのど以外の症状すべて」に用いられる。

[4] 証の立て方

舌の性状にはよらない。
脈診で浮脈かつ実脈で本方を考慮する。
腹力は3〜4/V以上。
臍周囲の圧痛(大塚の臍痛点)を認めることがある。

[5] かぜに対する鑑別

最実証：大青竜湯(麻黄湯 27＋越婢加朮湯 28)
実証：麻黄湯 27
やや実証：葛根湯 1
虚実中間証：桂枝湯 45
やや虚証：桂麻各半湯(麻黄湯 27：桂枝湯 45 ＝ 1：2で)
やや虚証：麻黄附子細辛湯 127
虚証：香蘇散 70
最虚証：参蘇飲 66

鼻水を伴うとき：小青竜湯 19、苓甘姜味辛夏仁湯 119、越婢加朮湯 28

咳嗽を伴うとき：麻杏甘石湯 55、五虎湯 95、麦門冬湯 29

こじれてきたとき：小柴胡湯 9、柴胡桂枝湯 10、補中益気湯 41

食欲がないとき：六君子湯 43、補中益気湯 41、人参湯 32

[6] 肩の痛みに対する鑑別

急性の筋肉痛：葛根湯 1
さらに強い筋肉痛：葛根湯 1＋芍薬甘草湯 68

ひどい打撲：通導散 105(急性期)、治打撲一方 89(慢性期)

発赤・熱感を伴うとき：越婢加朮湯 28

肩こり：葛根湯 1、桂枝加葛根湯(東洋薬行 27)、小柴胡湯 9、大柴胡湯 8

[7] 頭痛に対する鑑別

肩こりに由来する筋緊張性頭痛：葛根湯 1

偏頭痛：呉茱萸湯 31

雨の日の頭痛：五苓散 17
二日酔いの頭痛：五苓散 17、半夏瀉心湯 14
三叉神経痛：五苓散 17

くも膜下出血：即 脳神経外科へ