朝6時、夏スープを作りながら・・・君たちはどう生きるか。
こんにちは、ぷるるです。
我が家では9日より、少し早めのお盆休みが始まりました。
窓を開ければ、強すぎる日差しが肌を焼きます。まだ6時なのに・・・
だから私はこう思ったんです。
「よし、パチョるか!」
パチョるとは、「スペインのスープ、ガスパチョを作るぜ!」の略語です。
まあこの言葉を使ってるのは、世界で私一人でしょうけど。
以前も書きましたが、私はちょっと酸味の効いた、この冷製スープが大好き!
簡単なので、夏になるとよく作って飲んでます。
私とガスパチョの出会いは、とあるスペイン料理店。20代の頃でした。
一口飲んでファンになったけれど、当時は完全なるマイナー・スープ。
他のお店で見かけることはありませんでした。
でも私はもう一度このスープを飲みたかった。もっと大量に、もっと気軽に。
じゃあ、自分でパチョるか!
これがガスパチョを作り始めた経緯です。
幸い我が実家には全15巻からなる「料理辞典」がありましたので、レシピはすぐ入手できました。
ところで、ガスパチョはみじん切りの料理です。
トマトときゅうり以外の材料は、細かくきざまねばなりません。
でも私はみじん切り、結構好きで苦になりません。
もちろん時間に追われている時は、嫌ですけどね。
多分、無心になれるのが心地良いのだと思います。
野菜たちをタカタカ切っていると、先日見た宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」のことが、心に浮かんできました。
え、それ無心じゃないだろって?
いやいや、今回は仕方ないんです。だってあの映画は…
宮崎駿の最高傑作
でしたから!
個人的には、ですけども。
「君たちはどう生きるか」については、さまざまな意見が見受けられます。
でも私は劇場へ足を運んで、ほんとーーーに良かったと思っています。
正直を言うと、ただ付き合いで見に行ったのです。期待もしていなかった。
でも・・・良き方向にがっつり裏切られました。
もう「駿に完敗!」と言うしかなかったですよ、心の中で。
まず単純に絵が、動きがとても美しかったです。
私は宮崎監督の「雲」が大好きですが、今回も見事でした。
歌川国芳が西洋技法を取り入れた、あの有名な浮世絵がふと脳裏をよぎりました。
CGの取り入れ方も違和感なく、作品のクオリティを上げていると感じました。
そして話の先がね、読めないんですよ!
これまでの作品は、展開予想のついた部分がありました。
でも今回は予想をどんどん裏切られて、嬉しくなっちゃいました。宮崎監督の作品でワクワクしたのは、久しぶりです。
新しさを追求した、攻めのオリジナル作品。
これはとてもエネルギーがいる試みです。それを82歳で挑戦し、見事に作り上げる凄さには、本当に勇気をもらいました。
先達のありがたさを痛感した瞬間です。ハートに火がつきますね。
そして私が最高傑作と思う一番の理由は、受け取るものが人により、かなり変わってくるだろう点です。
映画のテーマを生命・人生という普遍的視点で見るもよし。
けれど、例えばクリエイターなら「創作とは何か」という根源的な問いかけを突きつけられたかもしれません。
職業、年齢、立場、抱える悩み・・・それを切り替えるだけできっと、まったく違う感想を抱くことになる、そんな映画だと感じたんですよね。
私は受け手によりメッセージが変わるのは、良い映画の証拠だと思ってます。
それだけ深みがあり、懐も大きいってことですから。
やはり宮崎監督、すごいです。
その作品をリアルタイムで見れた贅沢。しみじみ噛みしめずにはいられませんでした。
さて、駿に夢中になっているうちに、みじん切りが完成しました。
これらをミキサーかハンドブレンダーで、混ぜるだけ!
そして冷蔵庫で冷やせば、完成です!!
手前味噌だけど、美味しい!
野菜のおいしさがたっぷり味わえて、幸せだなあ〜。
これでまた一歩、笑福亭鶴光師匠に近づけた気がしました。
そして翌日はこのスープを携えて、長野県木曽郡にある『開田高原』へ出かけました。
標高が1,100〜1,300なので、気温も25℃と涼やかです。
青空の下ガスパチョをいただく・・・うーん実に小確幸。
なかなか悪くない連休の始まりとなりました。
何もかもガスパチョのおかげでしょう。
みなさまも、良きお盆をお過ごしくださいませ。
*ご参考*
ガスパチョのレシピはいろいろありますが、私のお気に入りはこちら。
もしご興味があれば、ぜひ!
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