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何の気無しに他者を侵している人が多い
ある程度近い関係になると、馴れ馴れしくなる人というのは多い。
親しげに接するのはよいことなのだが、あたかも自分の所有物かのような振る舞いをする人がいる。
近くなったことで相手のものが自分のものになったかのように錯覚するのだろうか。
自分のことのように思う心
他人は他人と割り切るよりも、自分のことのように考えられる人の方が人間味があって魅力的なのは事実だ。
自分のことのように思うのは思いやりや優しさによるものだし、なにも搾取しようとか悪い気持ちがあるわけではない。
守ってあげたいとか、できることなら代わりにやってあげたいという庇護の心からくる行動だ。
しかし、それはたいていありがた迷惑というやつになる。
例えば、スマートフォンの使い方を教える時に「ちょっと貸して」とヒョイと取り上げる人。
これが多い気がする。
なんの悪気もないし、むしろ教えてあげようという優しい心による行動だ。
しかし、相手の所有物を勝手に相手の手から取り上げるその行動は、少々身勝手にみえる。
相手に声をかけて許可を得なければならない。
「そんなの気にしない。親しい相手だしいいよ。」
という人が多いだろうが、その意思表示がない限りはやはり「相手のもの、自分のもの」をきちんと分けていないといけないと思う。
自分と相手の区別
人は「individual」であり、それ以上分けられない個人だ。
私たちは関わり合い、シンパシーも感じるが同一ではない。
共感性が高いことと、他者を自分と同一視することは全く別物である。
親しい相手に対する行動は、自分でも気づかないところで馴れ馴れしいものになってしまっているものだ。
たいていは互いに何とも思わないのだが、ふとした時にムッとする要因にはなる。
何の気なしに他者を傷つけたり嫌な思いをさせていないか、振り返ってみる時間をもつとよい。
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