『ザ・スミス、再結成?!』 その時、君は?
今回はOasisの再結成の時に起きた、もう1つの再結成?と騒がれた「『ザ・スミス、再結成?!』その時、君は?」を行ってみます。
この「『ザ・スミス、再結成?!』その時、君は?」というタイトルは以前、記事に書いた、映画「『ザ・スミス、解散!』その時、君は?」を受けて、果たして「その時」の私は何を考え、何をしたのかを振り返った忘却録でした。
この記事から3年経って、Oasisの裏であったThe Smithsの再結成カウントが何であったのかを検証します。
今回のきっかけは、Oasis再結成で沸いていたSNSで、とあるネットユーザーが「オアシスがやれるなら、スミスもできる!(私の妄想)」という再結成について投稿すると、同時に、Johnny Marrが反応した事からと思います。
Marrの回答は以下、画像。
どうやら最近はMorrisseyが、英国で右派ポピュリスト政党「リフォームUK(Reform UK)」を率いるナイジェル・ファラージ氏(Nigel Farage)への支持発言をしたということのようです。
これは、遡ること2016年、英国はEU離脱をした時期。2024年に書いていると「(EU離脱)そんなことあったなー」って感じになります。
その2016年に英国『Sky News』の番組でのインタビューで、The Smithsの再結成についてをMarrが語っている箇所があります。
ここに出る「障害」とは、当時、Morrisseyが「英国民が国民投票でEU離脱を支持したことは全くもって素晴らしい!」と発言し、EU離脱キャンペーンの立役者となったナイジェル・ファラージ(当時:英国独立党の党首・現Reform UKの党首)への「支持」を表明したことを指します。
ここでは「人づてに聞いたので真意はわからない」的な冷静な前置きをMarrはしますが、こうした人物への思いや考え方への危惧から「再結成」というよりも、Morrisseyとの関係性に、「障害」を感じるということかなと、私は解釈します。
この政治的な件は、特にThe Smithsの場合、曲や活動に大きく影響をしており、さらに以前には「元英首相&保守党党首のデヴィッド・キャメロン氏(David Cameron)がThe Smithsの大ファンであると公言したことからMarrとMorrisseyが大激怒し、「The Smiths好きになるの禁止令」という天下のThe Smiths勅令(?)をMarrは当時の英首相に突きつけたこともあります。
(※実はこのキャメロン氏は議会でファンであるにも関わらず、The Smithsの歌詞を2度も間違えたという痛恨のミスを繰り出し、多くの人々から失笑を買いました)
I Started Something I Couldn't Finish
ちなみにこの曲はMarrが、2011年にキャメロン氏が「英国民の反対を受け国有地の森林売却を中止」したことから、「2週間だけ聴いていい曲」として与えましたが、この当時はまだMarrとMorrisseyの2人は政治的な考え方に関しては仲が良くて、お互いの発言や活動をフォローすることも行っていました。
こうして同年にMorrisseyはGlastonbury Festivalに登場し、The Smithsの曲を熱唱します。
The Smiths - This Charming Man (Live on Top of The Pops '83)
※2011年のGlastonbury Festivalからのライブ映像を貼りたかったのですが、もしかしたら通報くるかもと思い、Top of the Popsからです。
しかし、このライブをTVで見ていた元The Smithsのドラマー、Mike Joyceは違和感をSNSで投稿します。
そうです、Mike Joyceは1996年にMarrとMorrisseyに対して裁判を起こしています。バンドは4人であるにも関わらず、2人は作曲・作詞を担当していたことからの「不利益」を解消することが目的だと思います。
とはいえ、こうしたバンド内の利益問題はどこのバンドでも見受けられ、解散理由にもなる気もします。この裁判や支払いなど、大打撃で、後々、Morrisseyが多く口にするトラウマ案件にもなります。
2000年になるとソロ活動が活発になるのですが、2006年に再結成に5億円でオファーがあったことをMorrisseyは公表するも再結成は拒否。
2007年に、The Smithsは『The Rock and Roll Hall of Fame』への殿堂入りの話があり、翌年には再結成の話が出てきます。
2008年もあった再結成の話はMarr→Morrisseyの順番で否定声明が出ていますが、2009年の調査では以下のような結果となり、否定の声明も意味ありません。
The Smithsは2位ですが、上記のバンドはどうなったか見てみます。
ABBA → 2021年に40年ぶりのオリジナル・メンバーで
Take That → 2010年にオリジナル・メンバーで
今年29年ぶりの来日公演開催
The Stone Roses → 2011年10月18日にオリジナル・メンバーで記者会見し
再結成と世界ツアーを発表
Guns N' Roses → 2016年クラシックラインアップで
(Izzy Stradlinは不参加)
Pink Floyd → 2005年に「ライヴ・エイト(Live 8)」
ほぼオリジナル・メンバーで
(Syd Barrettは翌2006年永眠)
Talking Heads → 今年2月トロント国際映画祭で20年以上ぶりに再集結
Faces → 2015年にオリジナル・メンバーでライブ
(Rod Stewart、Ron Wood、Kenney Jones)
Wham! → 話はあったが、2016年にGeorge Michaelが永眠
The Jackson 5 → 2009年には再結成ツアーを行う可能性が浮上するも
Michael Jacksonが同年に死去
実は不可能と言われたABBAですが、再結成が世界的なニュースに、Oasisは兄弟の仲が問題視されてきましたが、今年にあっさりクリアしています。
思うに、The Smithsは上記のバンドよりも再結成の可能性は高いような気はしていました。
2011年にMarrとMorrisseyが政治の話で同意することが多かった上に、GlastonburyのMorrisseyのパフォーマンスもあり、一気にThe Smiths熱が上がった人も多かったのか、「もしや」と夢をみそうですが、Mikeの投稿から現実に引き戻されます。
MikeはMorrisseyがバンドの一員ではなく、作詞家・シンガーという、優れた才能を持っているものの、バンド・メンバーではないと痛烈な発言。
再結成はライブを行う、ツアーをすることを前提とされていますし、さらにアルバム作成など、メンバー間の人間関係がギクシャクしていては、一緒の活動は厳しい感じがします。
度重なる再結成を否定するために、2012年にもMorrisseyのスポークスマンからThe Smithsの再結成を否定のコメントを発表しています。
The Smithsの再結成は何度もというか、毎年、それはサマソニやフジロックのように、恒例の、風物詩として、出てくる話と思った方が早いのでしょうか。
2016年は『The Queen Is Dead』の30周年記念を受けて、2017年まで祭り状態、Live音源の公開があり、この音源を聴く限りでは、一体、多くの人はどれほどThe Smithsを望んでいるのかと思ったりもします。
私あたりはThe Smithsのライブを聴いてきた者で、つまりブートなどを聴くマニアとしては、まあアグレッシヴな演奏のことしか頭に浮かんできません。
Mikeの爆竹のようなドラムこそ「The Queen Is Dead」ですし、ある方面では「MarrとMorrisseyが2人で同じステージにいる」「マンチェスターのディスコ踊りを2人で踊るのが可愛い」とかありますが、この踊りの裏でAndy Rourkeがずっと演奏していました。
2017年には映画『イングランド・イズ・マイン モリッシー,はじまりの物語』 が英国で公開されました。この頃には、Andrew Rourke、Mike Joyce、Craig Gannonの3人でも活動をしてくれていたわけですが、The Smithsになることはありませんでした。
それでも、地球は回り、今度はThe Smithsの青春グラフティ映画『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』が公開されます。
12/3(金)公開『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』特報
(このタイトルになったコピーがどこかに消えてしまっていて、なんとなく、私が勝手につけたみたいでカッコ悪いですが、当時は「スミス、解散!そのとき君は!?」ってコピーがあったのですが、今、気づいたら、それなくなってました!!聞いたんですけど?)
ちなみに、私にはこういう青春はありません。
その後、再結成の話ではないのですが、話題はやはり尽きません。たとえば、こんな感じ。2023年のことです。
私的には、「どうしたん?」と思いますが、きっと通常運転なのではないかという気がします。
2024年の再結成騒動についての最終的な声明としては以下です。
再結成の箇所は以下抜粋です。
MarrがThe Smithsの全ての権利を得て、別のヴォーカリストとツアーを行うということを報道されていたのを否定し、The Smithsの再結成ツアーのオファーがあった事は認めるも、回答を無視したのではなく「断った」今回のベスト盤の提案も断ったとマネージメントから発表されました。
今回のThe Smithsの再結成への報道、ネットでの声など、大変な話となり、やはりThe Smithsの偉大さというか、映画『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』のような事件が現実に起きるというもの納得です。
The Smiths - The Queen Is Dead (Live) [Official Audio]
Andy Rourkeも亡くなってしまいましたが、いつ聴いても、この演奏はこの場所でないとわからないものだと思います。そう思った方がいいという気がします。
こうして、この時代にこの曲を聴くなんて思いもよらなかったわけですが、インターネットによってもたられた、数奇な運命として、このライブを聴くことができたのです。
1986年に何があったかよりも、今こうして聴ける事が重要であるということ、そして、この曲を演奏をしてみたいと思う日々こそ、その時なのです。
これでこの記事は終わります。
次回は、Kula Shakerの『Natural Magick』のツアーは重要案件と騒いでいましたが、Natural Magickツアーも残り1公演(フェス)!です。2025年のOCSとのツアーも発表され、「日本に戻って来て来て!キャンペーン」を引き続き強力プッシュしていきます。
もしくは、Johnny Marr & The Healers、The Smashing Pumpkins、The Cureの新作、Oasisの続き、Aerosmith、Roxy Music、メタルのどれかを予定してます。
因みに、私は音楽背景からメタラーではなく、MTV世代の「Headbangers(ヘッドバンカーズ)」です。BURRN!や伊藤政則先生あたりのメタルではないということを、ここで宣言させていただきます。
MTVのHeadbangersプログラムの流れて聴いた音楽が中心になるので、妄想入れて来られても困りますので、知らない人は絡んでこないでください。
あとはランキング的なものとか、アルバム1枚、楽曲1曲を毎日投稿するとか、そういう野望もあります。とにかく沢山あるっていえば、ありますね。
この先もまだまだ続きます
最後にメンバーシップも始めています
ご清聴ありがとうございました!
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