「熊」(フォークナー)

 印象に残ったところは、

男たち、白人でも黒人でもインディアンでもない男たち〔大森林のなかでは、人種の区別など無意味となって、本物の男だけになることを示す〕

 という文です。1940年代のアメリカでこういった文を掲載できているところがアメリカらしいところだと思います。人種差別があっても表現の自由は担保されていると感じられます。

 6年間猟師の修行をしてたくましくなった「彼」と「オールド・ベン」と呼ばれる熊の話です。言い回しや表現がとても難しい。なんども読んでいるうちに面白くなってきます。自然に対する考え方を問われているようです。

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