【181日目】小さな椅子
こんばんは。
先週の土曜日に、前からちょこちょこと企画していたDIYで小さな椅子を作りました。
「どうぞのいす」づくり
モチーフは絵本「どうぞのいす」です。
場所は児童発達支援施設の敷地内をお借りして、ノコギリやメジャー、トンカチなどの工具も施設にあったものをお借りしました。
自腹で購入したのは木材と釘だけ。
特に地域の人に告知もなにもせず始めました。
すると、いつも僕と遊んでくれる隣のお家の男の子が暇そうにしてたので声をかけたら参加してくれました。
その子はトンカチも使ったことがなく怖がっていましたが、ちょっと教えたらすぐ上手に扱えるようになっていました。
少し痛い思いもしてしまいましたが、泣いたりせずに木工を続けて、椅子とは別に物を飛ばすパチンコを作り出して喜んでいました。
ノコギリはさすがに怖くてあまりやりたがりませんでしたが、長さを測ったり、釘を打ったりする作業はノリノリでやってくれました。
そうやって子供と遊んでいると施設で働いてるスタッフで、木工が得意なおじさんがやってきて色々とアドバイスをくれます。
そのおじさんは仕事中なので障がいのある子供も連れてきていて、その子も一緒に椅子作りに取り組み始めます。
近所の男の子と障がいのある子は、思いのほか仲良くやれていて、途中建物の中に入ってボールプールや風船で遊んだりもしていました。
椅子の土台となる部分は、僕が北海道帰省時におこなった椅子作りの反省点を活かして、ぎりぎり座れるレベルの物を作り上げました。
飾りのような背もたれ部分は子供たちにほぼお任せ。
そうこうしてると、いつのまにか全然予定してなかったチョークを使った色塗りが子供たちによって始まっています。
特別綺麗に色が塗られたわけではありませんが、しかしそれが逆に子供らしさを感じられるものになっており、非常に良い作品となりました。
子供の想像力、クリエイティビティはやはりとてつもないものだと実感させられました。
それから面白いのは、近所の男の子がその椅子に愛着をもって他の友達を連れてきて紹介していたことです。
そうやって子供が集まって遊んでいると、通りの人達も気になって少し施設の方を見ていってくれます。
まだまだ、「へー」くらいの認知度ですが、積み重ねることで施設に対する興味も生まれて、そこで働いてくれる人が見つかり、通所を必要としている子供たちを受け入れられる体制が整って行くのが理想としているところです。
さあ、どうなることやら。
初回はまあまあ上手くできたので、今後も継続していけるように楽しくやっていきます。
作業の面白いところ
さて、そういった連鎖が意図せず自然に生まれてくれるのが作業の強みです。
椅子作りを始めて、完成して、男の子が友達を連れてくるまでの工程一つ一つを狙って生み出すのは大変ですが、作業を使えばあら不思議。
本当に不思議ですが、勝手に出来上がっていきます。
作業の面白いところ。
木工作業における子供達に対する効用を一つ挙げるとすると、それは自己有能感を持てることです。
自己有能感を言い換えると、「自信を持てる」ということです。
自分の身体を使って、自分ではないトンカチやノコギリなど、それらの工具、道具を扱って作品を生み出すことは、自己有能感を育むのに大きく関与します。
また、その工程であったり、出来上がった作品を周りから賞賛されることで、自己肯定感が持てるようになります。
自己有能感と自己肯定感は子供の成長に大きく影響を与えますし、QOLにも重要な要素で、うつ病や自殺の予防などにも関与すると考えられています。
そんなことをいちいち子供に説明するようなことはしませんが、楽しく木工作業をすることが健康と幸福に繋がってるんだったら嬉しい限りです。
それによって自信を持てるようになって、毎日を楽しく送っていくための一助となっていれば幸いです。
欲を上げればキリがないですが、まずは1つ1つの工程を子供たちと一緒に楽しむこと。
難しいことを考えすぎると、そんな大事なことを疎かにしやすいので、気楽にやっていきたいと思います。
本日も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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