【1日1事例】学校トレーナーの必要性と未来性 -学校教育の現場が求める『学校トレーナー』とは- #学校トレーナー #学校教育 #怪我予防

参考文献:学校トレーナーの必要性と未来性 -学校教育の現場が求める『学校トレーナー』とは-
筆者:神谷 秀明
発行日:2018年
掲載元:理学療法学Supplement Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
検索方法:インターネット
キーワード:学校トレーナー, 新体力テスト, 運動器検診

【抄録】
【目的】
・現代では高校生までに大きな怪我をする学生が増えていると言われているが、それに対して学校の教員はトレーナーを必要としているのか、または必要としているトレーナーとはどういうものかをアンケートで聞き出すこととした。
・学校トレーナーとは生徒、家族、教員、学校を取り巻く方に対して業務を行い、より良い学生生活を送るためのサポートをするスタッフである。
・そのスタッフは理学療法士、作業療法士、看護師、アスレティックトレーナーで構成されている。
【活動内容】
・学生:障害予防、再発予防、パフォーマンスアップ指導、怪我の処置、病院通院中・後のアスレティックリハビリテーション指導。
・部活動顧問:トレーニング、ウォーミングアップ、ダウン、ストレッチなどのアドバイス。
・養護教諭:応急処置の方法、テーピング指導、慢性障害に対する指導、健康便り作成サポート、運動器検診のサポート、生徒の自己管理方法の紹介、整形外科の紹介状の解説など。
・体育教員:体育の内容、新体力テストに対するアドバイスなどを行っている。
【アンケート結果】
A中学校教員38人(運動部顧問16名、文化部顧問7名)2016年10月(内2017年4月)
Q1:学校トレーナーがいて良かったと感じたことは?
・怪我に関する知識が増えた12人(9人)
・怪我をしている生徒に対してどのようなトレーニングをしたら良いかを知るこ
とができた12人(12人)
・怪我をしている生徒に病院に行くきっかけを与えてもらえた5人(3人)
・テーピングの技術を知ることができた 4人(5人)
・体力測定のデータを上げるための体育、部活での工夫を知ることができた4人(4人)
・身体の使い方を良くするにはどのようにしたらよいかを知ることができた11人(12人)
・ウォーミングアップ、ダウンのストレッチ、トレーニングを知ることができた14人(10人)
Q2:学校トレーナーから知りたいこと
・怪我の予防のストレッチ、トレーニング17人(19人)
・ウォーミングアップ・ダウン14人(12人)
・パフォーマンスアップトレーニング14人(17人)
・食事に関しての知識8人(8人)
・怪我の応急処置(テーピング)15人(8人)
・運動器検診の結果のフィードバック2人(3人)
・病院から聞いてきた(情報提供書)怪我やリハビリなどに関する解説5人(7人)
【今後の流れ】
・学校トレーナーが学校教育の現場にいる教員に対して大きなサポートととなる、又は専門家が外部から来ることによる期待値は非常に高いということがわかった。
・特に学校教育の場では怪我の知識やトレーニング関係、応急処置の方法を知りたいというニーズ高いことと、それ以外に『医療機関とのつながり』『医療機関の用語の解説』を必要としている教員が多く、これらの結果は医療機関の情報提供書などの記載を相手によって工夫する必要があると感じた。
・今後更に体力レベルや医療費などをデータ化して学校教育の場に学校トレーナーが必要だということを全国に向けて発信していこうと考えている。


参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/46S1/0/46S1_C-85_2/_pdf/-char/ja

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