【1日1文献】A県における認知症カフェ事業の現状と運営課題#認知症カフェ#認知症#家族介護者

参考文献:A県における認知症カフェ事業の現状と運営課題
筆者:兼田 絵美 , 上城 憲司, 真鳥 伸也, 久保 英樹, 菅沼 一平, 宮原 洋八
発行日:2021年
掲載元:認知症ケア研究誌 5 巻 (2021)
検索方法:インターネット
キーワード:認知症カフェ, 認知症, 家族介護者

【抄録】
・本研究の目的は、A県内の認知症カフェ事業の運営者を対象とした実態調査を行い、全国調査と比較することで、実績が少ない地域での認知症カフェ事業の運営課題を明らかにすることである。
・認知症カフェ事業の運営者を対象とし、「認知症カフェの実態に関する調査(以下、アンケート)」を実施した結果、すべての市町村からアンケートの回答を得た(回収率100%)。
・認知症カフェにおける現状の主な課題は、家族の参加者が集まらない3.3±0.9点、認知症の参加者が集まらない3.0±0.9点、将来的な継続に不安がある2.7±0.9点などが多かった。
・主な相談内容は、認知症23件、介護保険制度20件、他の家族の介護体験15件が多かった。
・認知症カフェに参画する主な専門職は、介護支援専門員23件、介護福祉士17件、看護師16件が多く、作業療法士9件や医師1件は少なかった。
・今後は、認知症カフェの課題解決を図るために、認知症カフェ実績の多い県の情報を集約し、専門職との連携を図る必要があると考える。

メモ
・2019年、認知症施策推進関係閣僚会議におい て「認知症施策推進大綱」2)が示され、「普及啓発・本人発信支援」「予防」「医療・ケア・介護サービ ス・介護者への支援」などの5つの柱をもとに「共生」と「予防」の取り組みを推進することとした。
・特に「医療・ケア・介護サービス・介護者への支 援」においては、認知症の人およびその介護者となった家族などが集う認知症カフェ、家族教室や 家族同士のピア活動などの取り組みを推進し、家族などの負担軽減を図ることが明記されている。

・認知症カフェの運営方法や内容など の基準が国や県から示されていないため、多くの 認知症カフェは手探りで運営され、内容や目的、 対象者やスタッフはさまざまな形であるという現 状であると述べている。
・認知症カフェの取り組み が推進される中、地域の特性を活かした認知症カ フェの運営方法や内容の検討を行うためには、特 定の地域を対象に全国調査との比較からその地域 の特性と課題を明らかにすることが重要であると 考えた。

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jdcr/5/0/5_24/_pdf/-char/ja 


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