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青い眼がほしい

大学の時にアフリカ系アメリカ文学を学んだ私は、トニー・モリソンの「青い眼がほしい」を読んで衝撃を受けたものだ。

今朝息子の女の子の友達のママに
「ともか、最近のうちの子の問題聞いてよ。Aがね、何で私は金髪じゃないの?何で私は青い眼じゃないの?て言うのよ。」
と、比較的ナイーブでかなり負けず嫌いのAが抱える問題を相談してきた。

彼女の一家は東ヨーロッパと西アジアに位置するジョージア出身で、Aは黒よりの茶色の大きな目に同じような髪の毛の色、可愛く背が高くてスポーツも万能勉強もよくできる、クラスのリーダーのような存在の子だ。あんなに何でもできるし可愛いし、まだ7歳なのに見かけに満足していないなんて、と驚いた。

異文化が交錯するロンドンに住んでいて、私の息子は半分日本人で半分イギリス人の血が混ざり、見かけもそのようなミックスの様相なのだが、本人は本人であることにとても満足していて、息子から身体に対する悩みなどまだ聞いたことがない。

水色の目を持つ子のお母さんは身長が低い息子のことをとても心配していたり。私の息子は、クラスメイトを見ていても真ん中くらいで、そうだよな、私と夫の子だからグーンと大きくなることもグーンと小さくなることもないだろうと思っているし心配などしたこともなかった。息子の親友はどの子も2学年上ではないかと思うくらい背も高いし足は私とサイズが変わらない子たちばかりなのだが、そこはどこもお父さんたちが190cmくらいの身長でがっしりしている。うちの子がああなるわけがない。遺伝子レベルで変えられないものもあるだろう。

コリン・キャンベル博士の「チャイナスタディ」という本を読んだのだが、身長は遺伝子がほとんど作用するが、動物性たんぱく質をかなり多くとる子は両親が持つ遺伝子レベルでのサイズを飛び抜けることがよくあると書いてあった。確かにそう言う子達を二人知っている。しかし私の作る料理は動物性たんぱく質が然程多く登場しないし、将来的なことを考えるとそこまでたくさん必要な栄養素だと私は思っていない。

話は戻して、青い眼がほしいと言ったAへのAママからのアドバイスだが、
「髪は金髪に脱色できるし、眼もコンタクト入れれば青になるわよ〜。大きくなって変えたかったらそうしたら?」と提案したそうだ。

きっと私も同じようなことを言うだろう。しかしそれに付け加えて、私たちは白目が白いことが嫌で黒のタトゥーを入れた青い眼のドイツ人の男の子を知っていて、その子の話をした。青い眼を持っていても全部黒だっら良かったのにと思う子もいるんだよと。

来世、もし生まれるならどんな見かけで生まれたいだろう。韓国女優よ!なんて言ってみたいものだが。

※写真は私のイリドロジーの勉強の一部。

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