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私にできること、ありませんか? 友人Aくんのために。

あのう、私にできること、誰か教えてくれませんか。このnoteは、私の大学時代の友人Aくんについて書く。Aくんは難病の闘病中で、有効な治療が見いだせない状況にありながら、このごろ半生を振り返る文章を綴ってくれている。それを読みながら、私がAくんにできることはあるのか、考えている。身バレしたくないので、ぼやかして書く。リンクも貼らない。

Aくんの思い出

私は大学時代、とあるスポーツ(球技)の部活のマネージャーをしていた。Aくんは、その部活の選手で、同期だ。

私自身は、そのスポーツを好きで、小4で習い始めて中学も部活に入ったのだけれど、全然うまくなかった。先生も嫌いだったし、チームメイトの気持ちも良く分からないし、責任感だけでキャプテンをやって、プレッシャーに弱くて…。引退して、そのスポーツ自体を嫌いになったことに気づいた。高校では違う部活に入って、それはそれで楽しかった。(こっちも下手だった)

大学の部活の同期は、みんないいヤツだ。選手はすごく楽しそうにプレーする。マネージャーも真面目。私がもう一度このスポーツを好きになれたのは、同期のみんなのおかげだ。みんなスポーツが好きで、うまくなりたいと頑張っているので、ボール拾いすら楽しかった。「好き」「面白い」「自分がうまくプレーできなくても、楽しむ権利はある」と気づかせてくれた。とても感謝している。伝えてないけど。

Aくんは、身のこなしが軽くぴょんぴょんしていて、ボールタッチが柔らかかった。勝手にボールが寄ってくるみたい。そのスポーツが好きだし、スポーツからも愛されてるみたいだった。

ニコニコして、自分の信じる道を行く人。

…一応言っておくが、Aくんに対する恋心は全くなし。彼には堅いマイワールドがあって、絶対ついていけない。(褒めてる)

大学を卒業して、同期は全国に散らばって、疎遠になってしまったけれど、私の結婚式には来てもらい、Aくんの結婚式には出席できた。Aくん、仕事を始めてちょっと落ち着いた?けど根本は何にも変わってないなーと思った。

Aくんのいま、を想像するに

Aくんはいま、病院にいる。

私は彼が病気になったことを、SNSで知った。ちょうど出産・育児が忙しく、余裕がなかった時期。(いまも無いけど…)

このごろAくんは、治療のこと、好きなスポーツのこと、仕事のこと、自分のことを、ブログに丁寧に綴っている。

Aくんにとって、彼の仕事は天職じゃないかと思う。私にはできない。人から尊敬される機会なんて、私には一生訪れないだろう。

当たり前なんだけど、私はAくんの表面のうっすいところしか見ていなかったし知らなかった、と気づいた。笑顔の裏に、沼みたいな(失礼)気持ちをかくしていたのかと。こんなこと考えてたんだな、と驚いたり、彼らしいなと納得したりする。

私は大学の時に、ニコニコして、ふわっとプレーしているAくんのことしか思い出せない。

Aくんがムズカシイ病気になって、治療して、彼曰く「死期が近い」状態にある、ということが、正直に言って私はうまく飲み込めていない。信じられないというか信じたくないというか。ごめん。

ただ、ひとつ、勝手ながら近い気持ちが想像できそうなことがある。

Aくんには子供がいる。私の長女と同い年だ。

「子供の成長を見られない、社会に出るサポートができない、楽しいことも苦しいことも見守ってやれない」というのは、なんと苦しいことだろうか。文章を打っているだけで涙がにじむ。

こんな遠くで私ひとりが泣いたところで、Aくんにも、家族にも、なんの助けにもならないんだけれど。

私にできる、ちいさなちいさなこと。

遅いかもしれないけれど、Aくんのために、なにかしたかった。

去年、Aくんのことをきっかけに、Sくんが同期に呼び掛けて主催して、旅行に行った。でも私は出産が重なって行けなかった。そのうちに、気軽に会いに行ける状況ではなくなってしまった。

時々Sくんとやりとりをして、何ができるだろう、と考えているけれど、これだ!と思えることがない。

Sくんを通じて、大学の時の写真が欲しいと言われたので、PCをひっくり返す勢いで探し、データを送った。やっぱりAくんは笑っている。

今からでもできること、思いついたのは、これくらい。

Aくんが関わった人が、スポーツのプロチームで活躍しているので、そのチームを応援する

ほんと応援してる。

Aくんの子供が、Aくんの大学時代のことを知りたいと言ったら、いつでも話すよ、と伝えておく

私の自己満足だな。

Aくんの病気を支援する団体に寄付する

わかってるんです、いま寄付したってAくんには役立たないって。

あしなが育英会に寄付する

Aくんの子供にお金を送るなんてのは失礼千万なので、支援の必要な子供たちみんなのためになることを。私は義務教育中に母子家庭になったので、奨学金にはめちゃくちゃお世話になったのだ。地元のお金ある人が作った基金とか。

あかん、これ以上思いつかへん。

誰か、教えてください。


追記

私の悩みに心を寄せて下さったみなさん、ありがとうございました。

その後Aくんに、「何かできることがあったら言って」とメッセージを送り、少しやりとりして、結局『お気持ちだけで。ありがとう』的な結論でした。

Aくんは、現在は症状が落ち着いているらしく、自宅で療養しているそうです。彼がやりたいことをやれるように祈るばかりです。


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