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【特集8月号】小説を書く上での挫折とこれから

 さて、さっそくのお詫びなのだが、画像タイトル詐欺をしてしまった。大変申し訳ない。正しくは「小説の書き方について学ぼうとしている」という現在進行形だ。
 そんなわけで、遅ればせながら特集8月号 #夏だからやってみた に沿って、記事を書きたいと思う。

学ぶきっかけ

 昔から小説を書く事が好きだった。
 好きな事を続けて、読んで頂ける事、時には褒めて頂ける事が幸せだった。
 でも、私は強欲で、もっともっとと願っていくうちに、その理想に私の実力が見合わない事に気付いてしまったのだ。

初めてかもしれない挫折経験

 のんびりとした性格の私は、のんびりと過ごしてきた事によって、争いごととは無縁に生きてきた。スポーツは苦手だから運動部に所属した事はない。勉強も苦手だから受験戦争には挑まなかったし(つまり身の丈にあったレベルの大学を受験)、内気な性格を理解していたから就活戦争にも望まなかった(幸運なことに資格によって内定を頂けた)
 そんな私が、〇〇歳になって初めて戦いに挑んだのだ。それが、某小説投稿サイトのコンテストだ。
 私は長年温めていたテーマを長編として書き上げた。自分の思考や価値観、哲学などを盛り込んだ、力作だった。
 しかし、それはあっけなく一次落選。ショックだった。

抜け殻期

 私は自分の感性を信じられなくなった。
 力作だと思い込んでいた作品の一次落選は、私自身を失望させた。自分の思いの丈を否定された気持ちになった。まるで失恋した少女のように泣き続け、ツイッターでお世話になっている方にも大変ご迷惑をかけてしまった。
 温かいお言葉を頂けた。一次落選をしたと分かっていて読んで下さった方からはアドバイスを頂けた。本当に、彼らには頭があがらない。
 抜け殻期だったのは約三か月間だ。
 焦りばかりが募って、必要最低限の作業はできてもそれ以外に力が入らない。何をしても自分が駄目に思えて、消えたくなる毎日。
 それでも、私がツイッターのアカウントも、このnoteのアカウントも消さなかったのは、素敵な作品を提供してくださる作家さんがいたからだ。そして、その作家さん達の心に一時でも近づけたような気がしたからだ。

商業作家さんによるツイッタースペース

 正直のところ、初めの頃はどうやって過ごしていたのか覚えていない。ただ呆然と毎日を過ごしていたのだと思う。
 そんな時、ある商業作家さんが小説投稿に関するスペースを開いて下さり、それを熱心に聞いた。投稿者による様々な質問や相談を聴いているうちに、悩んでいるのは自分だけではないのだと知った。
 そして、作家さん達のアドバイスによって、自分に足りないものが漠然と浮かんできた。

読書

 もともと小説を読むことが好きなので(ただし読書家ではない)、ちょうど流行り病が蔓延して仕事が忙しくなりストレスが溜まり始めていた頃だったのもあり、読書は現実逃避にもってこいだった。
 昔に買った小説、新たに買った小説、ツイッターで繋がっている作家さんのウェブ小説、受賞した作品、様々なものを読んだ。読んでいくうちに、「私はこうやって誰かの心に残るものを書きたかったんだ」と失いかけていた願望が再び見えてきた。

抜け殻期を経て

 何がきっかけだったのか分からない。ちょうど夏のコミケで漫画描きの友人が頑張っていた姿をネット上で見たからか、はたまたお盆休みで気持ちをリフレッシュできたからか、明確な理由は分からないのだが、とにかく私は「もう一度書いてみよう」という気持ちになった。この感情は現在進行形である。
 8月中旬は、とあるきっかけによって一次落選した長編を一部改稿してみた。投稿した当時には傑作だと思っていたはずのそれは粗だらけで、時間を置いたことで自分の欠点が少しだけ見えた気がした。
 8月下旬は、八年前から続けている別名義(二次創作)のウェブ連載をしようと重たい腰をあげた。それが落ち着いたら、また宮内名義で何かを書こうと計画中だ。

先に進むために

 小説を書く事はしょせん趣味だと割り切っていた。どう考えたって商業作家になれるのは才能あふれたごく一部の人間で、自分なんかがなれるわけがないと今でも思っている。だからこそ、それを免罪符に学ぶことから逃げていたのかもしれない。
 プロにならなくたって、人に読んでもらいたいという願望がある以上は上達しなければならない。怠慢だった私はようやくそのことに気付き、色々と調べた。小説の書き方講座などがある事も知っている。だけど、何から手を付けたらいいのか分からない。
 誰かに聞こうかとも考えたが、自分なりに吟味しなければ成長にはつながらない。私は思い切ってネット情報を駆使して通販サイトで小説を書く人向けの本を何冊か注文した。

 学生時代は成績がいい方ではなかったし(むしろクラスで最下位だったこともある)、自分は学ぶことは苦手なのだと思っていた。
 でも、大人になってからは違う。興味のある事は面白い。そういえば薬膳に興味を持った時にはそういったスクールに通ったし、就職したての頃には会社同期で数学検定のテキストを買って因数分解のおさらいをした。テストでいい点数を取る事はできないけれど、勉強する事自体は嫌いじゃない。
 通販サイトで注文した本についてはまだ読み進めている最中なのだが、自分の弱点についてさらに知る事ができた。

 自分がどうなりたいか、何をしたいか。
 それは、自分が一番見えていないものなのかもしれない。まずはそれを明確化して、私はこの趣味を上達すべく、学び続けたいと思う。



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