見出し画像

写真になりたくない

その昔、タモリさんのMステで、出演者が自分の運転免許証をさらすミニコーナーが存在しました。

それをリアルタイムで視ていた人は確実に14歳を超えていますが、自分は世を忍ぶ仮の姿で生活を営んでいるからして、14歳でありながら20年前のMステの記憶があるし、免許も持っているのです。

免許証の写真というのはどうにも上手く撮れないもので、目付きがいかつすぎて香港マフィアになってしまったり、その日に限って癖毛が目立ってナチュラルドレッドになってしまったり、眼鏡の主張が強すぎて「そうかわかったぞ」状態のコナンになってしまったりして、その後の数年間、あまり他人に見せたくない黒歴史アイテムとして財布の中に仕舞われます。

どうしてああも、免許証の撮影というのは失敗しやすいのだろうか。自分は、「後で撮るから」というのが大きいと思いますね。

初めての人は筆記試験がすべて終わって合格発表があってから、2回め以降の更新の人は数時間ビデオを視てから、なので、疲れた顔で臨むことになってしまう。

いやらしい引っ掛け問題が多い筆記試験は神経を使うし、座ったままで長時間そんなに面白くもない何十年も前のビデオを視るというのは、なかなか体力が要ります。

自分は「角目ライト時代のエルフかよ懐かしいなあ」などと旧車の発見を楽しんでいるので、教習所のビデオは好きですけどね。この前の更新では、交通安全化のおじさんの口頭での講習しかなく、ビデオタイムがなくて残念でした。

交通ルールについて書かれた冊子が渡されたのですが、これまた車がすべてイラストで、そのイラストも車種ごとの描き分けがなされていない。

漫画やアニメなどでも、作中に車が出てくる場合、車種の描き分けがされているかどうか、ということを自分は注視します。

されていない作品も多いですが、『よつばと!』に出てくる車の描写の細かさにはいつも感動しますね。

あと、『BECK』のはじめのほうの巻でマツダファミリアBH型が出てきた時は嬉しかったですねえ。ずっと我が家のマイカーだった車ですが、特にマニアがいるわけでもない忘れられた型式なので。ていうか当時の『BECK』のアシスタントには確実に車好きの人がいたはず。あの漫画に出てくる車の緻密さは凄い。いやなんの話だっけ。

そうそう、納得のいく免許証の写真を撮る方法。


調べていたら、どうやら、あらかじめ自分で撮った写真を持ち込んでもOKなのだそうです。

条件が細かく定められているので、めちゃくちゃめんどくさそうではあるけど。

加工アプリは禁止されているようですが、最近の加工ものってもはや元が誰なのかわからないくらい精密じゃないですか。女性の顔になるやつとか、幼児になるやつとか。……それでも持ち込んだらバレるものなのかな。

とりあえず自分はやらないかなあ。めちゃくちゃめんどくさそうなので(2回め)。

思えば自分は、もともと写真が苦手なのです。

旅行や飲み会でも、景色や料理は写すけど、自分を写すということは過去になかったんじゃなかろうか。他人が撮った場合は別として。

初めてディズニーランドに行った時も、大学生の時にやった誕生日パーティーでも、自分を写すということはなかったはず。

写真になっちゃえば私が古くなるじゃないと自分の内面の無意識下で椎名林檎さまが歌っていたんですかね。

写真になった古い私(半年前)は、今日も財布のなかでゴールドに輝いています。香港マフィアの顔で。

次は「そうかわかったぞ」状態のコナンを目指します。まだそっちのほうが本人に近いので……。

次の更新時までに忘れてそう。ていうか撮られたくねえ。めんどくせえ(3回め)。次の更新時までに車を運転することがあるのだろうか……。


サウナはたのしい。