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今年も夏とモスキートが来る

どうやら今年も夏がやってきたようでして、王様が「アー今年も夏が来た」と歌う季節ですね。 

冒頭から何をいっているのかわからないという方もいらっしゃるかもしれないので、すべてを説明します。

まず、王様というのは、1990年代の半ばに洋楽ハードロックの曲の歌詞を面白おかしく日本語に訳して歌ってブレイクしたミュージシャンの方です。

その王様が女王様という名義でリリースした(ややこしいな)『渚の女王様』という曲(正確にいえばその曲の一部分)は、アニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の初代のオープニングテーマであり、歌詞の始まりが「アー今年も夏が来た」なので、そのネタを冒頭で出したかったのです。

というわけで、夏ですね。夏が来た。Summer Has Come. 夏が来るわけですよ。 

『夏が来る』といえば1994年にリリースされた大黒摩季さんの8枚目のシングルですが、実は約10年後の2003年には、続編の『夏が来る、そして』という曲が発表されています。

相変わらず白い馬に乗った王子様に出会えずに哀愁の女王様になっている、という身につまされる内容となっていて、なかなかに強烈。

高校生だった当時からこの曲をたまたま知っているのですが、年齢を重ねた頃に改めて読むと、シンプルにとてもつらい。いや14歳なんですけど。

両さんにも大黒摩季さんにも、ぷらーなのもとにも夏はやってきて、夏はあいつらを連れてくる。

Mosquito.

モスキート。王様に倣って日本語に訳すと、蚊である。ブンブン飛んできては、いつのまにか血を吸って、こちらに痒みを残して去っていく。

勝手に押し掛けてきて、勝手にわたしのカラダを弄んで、どこかに飛び立ってしまう、サイテーなアイツ。

でも、このカラダがあのオトコ(オンナかもしれんが)の付けたキズを覚えているの。首筋にあのオトコ(あるいはオンナ)の跡があるの。なんか丸く膨らんでいるのがわかるの。

この丸く膨らんでいる部分を、手で触るのが気持ちいいの。感じちゃうの。ハアハア。

ええ、やっと本題に入るのですが、蚊に咬まれた部分を触るのが、なんとも落ち着くのです。

蚊に咬まれるというのは関西の言い方で、関東では刺されるというのでしたっけね。しかし、最も一般的とされるのは、蚊に食われる、なのだそうです。

なんとも生々しい。蚊って人を食うのか?確かに、自身よりも遥かに巨大な生物を食うというのは自然界ではたまにあることで、YouTubeに「補食」と打ち込んで検索すると、そういった動画がたくさん出てきます。

ただ、あんまり興味本位だけで見ないほうがいいような絵面だとだけ申しておきますので、閲覧に関しては自己責任で。あと、Googleで「補食」を検索すると関連ワードとして「触手」が出てきたりしますが、それも別に人生に必要のないことなのでスルーして良いです。

しかし、蚊に食われるという表現だと、爬虫類が人間を食らうということになり、なんともおぞましい印象を抱いてしまう。

これもまた、確実にR18+指定の対象である。何がこれもまた、なのかというと、世の中には触手フェチというのがあって、……いや、やめなさい。最近のnoteは小学生のユーザーも多いのだ。迂闊なことは書けん。

このテキストは、あくまで夏が来たという話と、蚊の話しかしていない、たいへん健全なテキストです。

まあ実際のところ、蚊に咬まれると軽い言い方をしていても、奴らに血を吸われているのは間違いないわけで、私の生命を司る血のうちの、何ミリリットルだかは確実に奪っていっているわけだ。

大抵は1匹や2匹の少数精鋭の攻撃だから良いが、これが何百匹も突然にやってきたら大変である。

石田三成公の率いる西軍のごとく、強力なモスキート部隊(そこそこかっこいい名前だな……)を従えて奴らがやってきても、こちら徳川幕府の側は軍を用意しておらず、生身の身体で抗うしかない。

奴らの部隊はとにかく敏捷性が高く、びっくりするほどに動きが読めないので、1匹を斬るのにも多大な労力を要する。

困った。どうする家康(これが言いたいだけ。ちなみに視たことはない)。

そういうよくわからんことを考えているうちに、ほらまた左腕にふっくらと、赤く丸い咬まれ跡が2ヶ所。

そのうちの片方はなかなかに大きめで、触ってみるとほどよいプニプニ感があって気持ちいい。ハアハア。

いつもブンブンうるせーけど、かといって線香を炊いて追い払おうとまでは思えない。そんなアナタがキライでスキ。

あ、咬まれているところがもう1ヶ所……。

サウナはたのしい。