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現実の不良がわからない

巷で話題の『東京リベンジャーズ』のアニメを視ました。

「今どきヤンキー漫画ぁ?」とか思っていて、どうにも食指が動かなかったのですが、いざ視はじめてみると、これが実に熱い。

誰もが誰かを守るために生きている男たちの友情や信頼を描いたストーリーでして、1週間くらいで第1期の全24話を視終えてしまいました。

主人公のタケミッチは作中で最弱の人物で、どの話でもどこかでボコられるし、どこかで泣いているので、なんか応援したくなる。不良に転生して俺TUEEEE展開をやりまくる話かと思っていただけに、ここまで主人公が泣きまくる内容だったのは意外。

Official髭男dismの主題歌のタイトルも『Cry Baby(=泣き虫)』なのですが、この曲がまた良くてですね。「なぜだろう 喜びよりも心地よい痛み ずっしりと響いて」……ペヤングを食しながら聴きましょう。

作中に出てくる「東京卍會まんじかい」は都内最大規模の不良集団であり、不良集団なのでバイクで暴走したりもします。

総長のマイキーくんや副総長のドラケンくんをはじめ、東京卍會のメンバーはみんな中学生なので、当然ながら無免許運転です。

マイキーくんはお兄さんがバイク屋の店長だったので、幼い頃からバイクに親しんできたということでまだわかるのですが、他の不良たちは一体どこでバイクの運転を覚えたのだろうか。高校生の不良の先輩に手取り足取り教えてもらったのだろうか。

実際の不良ってどうなんだろうなあ。不良の知り合いがいないからわかりません。

ガソリン代もそれなりに要るだろうに、バイトもできない中学生がどうやって費用を捻出しているのか。お小遣い?お小遣いをもらう不良ってカッコ悪いな……。

かつて、不良っぽい先輩の知り合いならいたのですが、彼は服装も髪型も自由な定時制高校に通っていたので、茶髪でピアスを開けて昼間にうろついていても校則違反ではありませんでした。

別にケンカしているところも見たことがないし、バイクも持っていなかったので、アナーキーな行動は唯一、未成年喫煙のみ。

なぜかSIAM SHADEのCD『SIAM SHADE Ⅳ・ZERO』をくれたのですが、詳しい経緯は忘れた。『1/3の純情な感情』が入っていることで有名ですが、『Bloody Train』という曲がメタルでかっこいいのです。当時はこれが不良の音楽かと思っていたのですが、たぶん違うな。

色づいた男子高校生が興味本位でタバコを吸ってみる、などというのもよくある話で、今おもえばあの人は、不良っぽかったけど、たぶん本物の不良ではないんだよなあ。

ちなみにSIAM SHADEは、最後に出したすべて英語曲のミニアルバムがいちばん好きです。

そういえば、以前は爆音でユーロビートを鳴らすシャコタン車をたまに目にしましたが、いつのまにかあんまり見なくなりました。

騒音公害だし、緊急車両のサイレン音を遮ることがあるからいなくて良いのですが、車の中で爆音で音楽を聴いていたあの人たちも、不良なのか?と考えるとよくわからん。

いわゆるVIPカーと呼ばれるシャコタン車は中古の高級セダンを改造したものがほとんどで、乗っているのはふつうのサラリーマンのおじさんだったりするし。

となると、やっぱり夜中にバイクをブンブン言わせている暴走族こそが本物の不良ということになりますかね。

そのバイクの爆音を聞くことはあれど、彼らに会ったことはありません。会いたいとも思いません。うるせえやめろとしか思わないし、そこに憧れも痺れもしない。

実際の不良なんて、ろくなもんじゃないですね。フィクションの世界で充分です。

フィクションだから東京卍會がかっこいいのであって、あんな凶悪な中高生がウヨウヨいる地域には住みたくないし。

とりあえず場地ばじさんがかっこいいから、みんな東リベを視よう。

サウナはたのしい。