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最近のこと。まな板を買った。

夏休みが終わるとどうやら体調を崩すものらしい。
去年もそうだったし、今年もそうだった。
子どもたちの夏休み中というのは私にとっては、終始緊張感を強いられる暮らしだから、終わるとぷつんと糸が切れてしまう。
突如訪れる倦怠感と疲労感。寝ても寝ても眠たいし、頭痛がしたり、口内炎ができたり、めばちこができたり、喉が痛くなったりした。
そんなあちこちの不調を10日くらい経て、ようやく通常運転が始まる。

だけれど、長い夏休みは始終子どもたちに振り回されているし、10日もあちこち調子を崩していたら、元気になった私に降りかかるのはぼんやりうっすら降り積もった家事の負債だったりするから困ってしまう。
お風呂場の隅が黒ずんでいたり、玄関が砂と埃だらけになっていたり、寝室のベッドの下が壊滅的に汚かったりする。
私の仕事場は自宅なので、こういう状況はほんとうに堪える。
キーで文字を打つその時に、メールを読んでいるその時に、あの風呂場の隅とかベッドの下が気になって仕方がない。
夜寝る前に鼻水をすすっていた長女を思い出したりなんかもして、あの汚れたベッドの下が悪の巣窟だと気が重くなる。
つまり、お掃除をしなくては、と立ち上がってしまう。
カーテンを洗って、ベッドの下を徹底的に掃除して、もちろん玄関も、お風呂場も、くすんだ床も拭いておこう、と駆けずり回っていたら3日くらい平気で溶ける。ほんとうなの。信じて。

夏休みの始まる少し前、面談だとか、短縮日程だとか、イレギュラーな暮しが始まって緊張は次第に高まっていく。
そこから換算して、延べ何日がもう犠牲になったんだろう。
いや、犠牲と言ういい方はちっともよくない。
だけど、肉体と精神だけのことを思うと、もう長らくが底辺だった。
私は体力がない。

*

そんな虫の息みたいな暮らしの中で、まな板を買った。
なにを急に言っているのかと思われそうなんだけど、このまな板が最高にかわいくて、暮らしに突然、最高のアクセントが打たれたような心地がしたのだ。
台所に立って、壁に立てかけてあるそのまな板を見るだけで、ふわっと気分が盛り上がる。
この素敵なまな板を使いたくて、バタバタする朝の支度時間に「キウイ食べる?」とキウイを切ったりしてしまう。
そして、長女に「ママ…やさしい…」と歓喜されたりしている。最高。

このまな板、ZARAHOME のオンラインショップで購入した。ZARAHOME のショップにあるすべてがすこぶるにかわいくてハイセンスで、見ているだけでもじゅうぶん、心がぷるぷるのもちもちに潤う。
それだけで楽しくて素晴らしいんだけれど、購入に踏み切ったら想像以上の潤いだった。もうほとんど液体。

ひょっとすると貧乏性なのかもしれない。私はものを買うのがとても億劫で、とても苦手で、買い物に対してすごく逃げ腰なのだけど、ZARAHOMEに関しては今後も適宜、課金していこうと心に強く決めた。

見て、このかわいいまな板。
ものを切るのが楽しくなっちゃうよ。
ちなみに、サムネに使っている写真で、バナナが乗ってる木の板も一緒に買った。
パンを切ったり乗せたりして食卓に出すものらしい。あんまりそういう概念がなかったので、とりあえずバナナを乗せてみている。なにに使うのかよくわからないものがあるって、いいよね。余白。

*

まな板(と、なんか板)を買って、潤いを得て、溜まったお仕事をさくさく進められたら理想中の理想だけれど、それはあくまで理想だから。
つまりそうだし、そう。

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とはいえ、ちゃんとそれなりに働いてるから褒めて。

カブトムシがやってきて、ただでさえ人間のごはん当番に大忙しだって言うのに、さらに忙しいこの頃。
でもかわいい。カブトムシという通過儀礼を今まさに通過しているというお話。

三重県には「イルカ島」という耳に楽しい島がある。
スーパーファンタジーを想像してたけど、そういうことでは全然なかった。でも、かなり最高だったので、読んでね。

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