淋しさを他人に言うな
友達の車に乗ったらミスチルがかかっていた。
彼女にはわが家と同級生の子供を含む3人のお子さんがいる。
私は驚愕した。
「ねえねえ、コッシーとか以外のCDを聴く権利があるの???私、選択権ないのだけど!」
ディスプレイに映されるMr.Childrenの文字を見間違いかと思ったほど驚いた。
「え、普通に聞いてるよ。コッシーも聴くけどミスチルとか他にも色々聞くよ」
うそうそ、まじで。
私、この6年間、ひとりの時しか好きな音楽を聴けないものと思っていて、普段は大抵3人のうちの誰かしらが乗車しているからコッシーか童謡か、Eテレの音声でやり過ごしてきたんだけど。
そんなだから、新しいCD買う楽しみもなくて音楽に関しては随分と諦めの境地に達していた。
私もその優雅な車中を手に入れたい。
手始めに、少しポップな子供向けのJAZZを流してみた。
子供たち、意外と違和感を感じていないらしい。
ドラえもんにかえてよ!!とか言わない。
次の日は、フィンランド語のムーミンの音楽をかけた。
これもまた、チェンジを言い渡されなかった。
なになに、実は何がかかってるとか気にしてないのか。
翌日は、昔のフレンチ・ポップスだったと思う。これもまた、問題なかった。
毎日、音楽を変えても子供たちは特に気に留める様子はなかった。
やいのやいのと言うこともなければ、いいとも悪いとも言わなかった。
なぁんだ、だったらもっと前から好きな音楽を聴けばよかったなぁ、これからは好きな音楽を聴くぞうっと、と車のハードディスクを流しっぱなしにしていたら、今朝、息子(3歳)が反応した。
「音、大きくして!」
よく聞こえないけど何流してたっけな、ってよく聞いたら、それはなんと、中島みゆきのローリングだったよ。
なんや、君、随分話がわかるやないの。
※ヘッダー画像はローリングする息子
※2タイトルは中島みゆき先生の痺れるリリックから。
また読みにきてくれたらそれでもう。