走る春。土曜日の日記。
「3月さえ乗り越えればなんとかなる」と踏ん張って、気がついたら「4月さえ乗り越えれば」と思う春を生きている。
4月はまだ上旬のはずなのにカレンダーを見ればきちんと折り返しているのだからほんとうにあらゆることが信用ならない。
目まぐるしく日々が捲られていくので、ああ、日記を書きたい書いておかないとすべて忘れてしまう、と思いながらも日々はバリバリと勢いよく消化されている。日記を書いている場合ではないのだよ、と焦りだけが先走るのでだからこそ踏ん張って日記を書く。落ち着け私。
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土曜の朝くらいゆっくり朝ご飯を食べさせてやりたいと思った金曜日、ホットサンドの材料を買っておいた。
新学期が始まって、みんな少し疲れている。末っ子なんてピカピカの1年生だからさぞかし頑張った1週間だったろう。ちゃんと6時半に起きて朝ごはんをしっかり食べてしゃんしゃんと歩いて行っている。おりこう。
超熟の8枚切りを一袋とハムやらあれこれ買った。
土曜の朝、みんなお待ちかねのホットサンドをこしらえた。
挟んでは焼き、挟んでは焼いた。次々焼いては消えていく。木曜日の夜に焼いたハンバーグの残りがほんのわずかにだけれどあったので、それもチーズとトマトと一緒に焼いた。
余談だけど、木曜日のハンバーグは初めての1キロひき肉で作った。ハンバーグはいつもちょっと足りなくて、最後の1個を誰が食べるのか緊張が走ってしまう。ここは思い切って1キロだ!とドカンと作ったらすごくいい感じだった。その日は夫は会食で不在だったにもかかわらず。待って、どうなってるの。
最近フライパンを新しく買い替えて、26㎝から28㎝へサイズアップした。今我が家には28㎝が2つある。この包容力たるや。ハンバーグの直径を大きくしたって1度に5個焼けるという大きな希望。つい張り切った結果1キロ肉を買わせてしまった。そしてちょうどよかった。
ちなみに、バッラリーニのローマと、王様フライパンのペンタというやつを買いました。とても良い。特にバッラリーニは温度変化が小さくて頼もしさがある。
ホットサンドは瞬く間に消えたけど、私の分も食パン1枚分は確保できたのでセーフ。
朝食を終えたら長女を習い事へ送って、朝風呂に入った。土曜の朝はお風呂に入りがち。
明るい時間に入るお風呂ってほんとうに汚くてびっくりする。なんで、そんなところまで……と思うような場所に黒ずみを発見すること山のごとし。風呂蓋ホルダーの裏とか、窓枠の天面とか、天井の隅とかの汚れが明るいとほんとうに目立つ。せっせと磨いてお風呂を出た。
長女を迎えに行って、お昼ごはんは末っ子のリクエストで炒飯を作った。冷蔵庫からピザクラストが救出されたので適当にあれこれ乗せてピザも焼いた。炒飯は冬頃に仕事のフード企画で料理家の方に教えてもらったひじきチャーハン。シンプルな味付けなのにとってもおいしい。永久リピートすると思う。体にやさしい味がする。
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お昼を食べたら小児科。
3人の定期薬を頂きに。この小児科はほんとに驚くほどみんな不愛想で、最初はものすごく怖かったんだけど慣れたらそうでもない。みんな不愛想なだけで悪い人なわけじゃないのだ。
検査室で呼吸器検査を毎回受けるのだけど、検査室の技師さんも漏れなく不愛想。
さっさとやんなさい、と言わないけれど態度には隠さない。でも悪い人じゃないのだ。
「皆さん体調お変わりないですかー」と私の目を見て訊くので「長男の声枯れがひどいです」と答えた。
「それは診察の時に先生に言ってくださいねー」
と言われ、では何を答えたらよかったんだ、と思うけど彼らにホスピタリティは一切期待していないので、なにか愉快な話でもしたらよかったなといろんな話を想像して遊んだ。
期待値が低いと傷つかない。
小児科が混んでいてなかなか呼ばれない。
16時から婦人会の集金があるのだ。今年度、婦人会の会長をやることになってしまった。今年度はPTAの本部役員をやることにもなっている。私がどこまで乗りこなせるのかこうご期待。不安。
看護師さんに事情を話したら「定期受診は小学生以上ならお子さんだけでもいいですよ」と言われたので、びゅんと会所へ。
ちょうどご婦人がお二人到着したところだった。なんせおばあちゃんばかりの地区だから肌寒い日に待ちぼうけさせたらどうしようと気が気でなかったけどギリギリセーフ。
続々と婦人会の役員さんたちが集まって、お金を回収して解散した。
小児科に舞い戻ると長女が「先生がお母さんが戻ったら教えてね、って言ってた」と教えてくれる。
先生とは。ドクターなのか、それとも看護師さんなのか、彼女の言う「先生」って誰。長女に聞こうとすると末っ子が私の手を引いて「分かるからついてきて!お花のおようふくの人!」と探し始めるがお花のお洋服を着た人はこのクリニックにはたくさんいるのだよ。ユニフォームだよ。
受け付けへ行って戻った旨伝えるとやはり無愛想に「まだです」と言われる。
なにがどう、まだなの。
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小児科を終えたらいつもどっと疲れる。おやつを買って、ガソリンを給油したら翌日の買い物を。
日曜日は長女のお誕生日会をする。毎年お誕生日には食べたいものを訊いて、それらを用意する。
長女の今年のリクエストは
・タコのジェノベーゼ
・生ハムを巻いたフルーツ
・カプレーゼ
・バゲット
・ローストビーフ
だった。長女のリクエストは毎年とてもバランスが取れている。カレーと餃子とかつ丼、とか絶対言わない。
ローストビーフ用のお肉やモッツアレラチーズその他を買って慌てて帰宅。すっかり遅くなってしまった。
帰宅すると夫がもう帰っていて、志摩で買って来た立派なお刺身の柵を見せてくれた。
我が家は最近包丁も新しくしたので、柵も怖くない。つるんつるんの断面が実現する。包丁はカエデさんにお勧めしてもらったグレステン。
最っ高の切れ味にお料理するたび嬉しくなる。今の私に怖い食材はない。鳥の皮だって、長ネギだって、熟したトマトだって、制覇できる。
長女のリクエストのオクラと厚揚げとこんにゃくの煮物をこしらえて、具だくさんのお味噌汁とあとはキュウリやらトマトを適当に切って、お刺身を出してフィニッシュ。
テーブルの隙間を埋めるためにキムチを投下。あとは焼きのりを切って出した。酢飯でなくとも刺身は海苔とご飯で巻いて食べたらおいしい。
一口食べたら脳内で寿司が呼び出されるよ。
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みんなで雪崩れるようにお風呂を済ませて就寝。
子どもたちが寝たら夫と5月に行くキャンプに向けてミーティングをした。
もう何年もいろんな方面からキャンプのお誘いを頂くのだけど、どうにも腰が重くて踏み出せないでいた。
が、この度いよいよキャンプをする運びになったらしい。どうにも性に合わない気がして気が進まなかったんだけど、いよいよやるとなったら意外なことに夫がめきめきとやる気を出している。
開いたパソコンには立派なエクセルシートが用意されており、必要な道具と目ぼしいメーカー、おおよその値段、中古か新品かなどがまとめ上げられていた。ひとつひとつ説明を受けるんだけどいかんせん土曜のお母さんはもう眠い。「あなたのリサーチ力を信頼しているからお任せする」と伝えた。
なんだかんだと説法を聞いているうちに深夜2時。のどが痛くなってきていよいよお開きさせていただく。夜更かしすると喉が痛くなるようになったのも年のせいかしら。
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