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母子と最初に接するからこそ、相談しやすい環境づくりを〜大分県日出町の保健師としてのやりがい〜

平成21年度より大分県日出町役場に入庁し、現在は子育て支援課子育て世代包括支援センター(R5年度現在)に在籍している河野さんと杉⽥さんに、これまでの経歴と現在の仕事内容ややりがい、日出町の住みやすさなどについてお話を伺いました。

—はじめに、これまでの経歴を簡単にご紹介ください。

河野:看護学校と保健師学校を卒業後に、看護師として3年ほど勤めました。その後大分県庁の嘱託職員として保健師の仕事を2年間行い、日出町の正規職員として保健師で勤め始めました。現在は15年目です。

杉田:私は出身自体は大分市なのですが、大学卒業後に日出町に就職しました。

他にもいくつか市町村の募集を見ましたが、日出町を選んだ理由は、そこまで規模が大きい街ではないことから、住みやすかったり保健活動がしやすかったりなどこれから発展していきそうなイメージがあり、家族とも話して受験を決めました。

入庁は河野さんと同じ平成21年度で、現在15年目になります。

—河野さんはもともと看護師として働いていたとのことですが、保健師に転職しようと思ったきっかけは?

河野:もともと保健師になりたいと思っていたんですね。なので看護学校を卒業してから保健師の学校にも通っていたのですが、通っていた保健師学校が県外にあったのと、学校の修業期間が1年しかなかったので、就職活動が思うようにできず。

ひとまず大分県に戻って看護師として就職しました。看護師の仕事も楽しかったんですけど、やはり勉強したからには1度保健師になってみよう! ということで看護師を退職して保健師の仕事を探すことにしました。

—それぞれの入庁後のご経歴(課の異動など)について教えていただけますか?

河野:私は入庁後、まず健康増進課の国保医療係に配属され、特定健診や特定保健指導の事業に携わっていました。その後、地域包括支援センターの方に異動し、高齢者の支援(認知症予防など)を行い、さらに異動して、現在は子育て支援課の子育て世代包括支援センターに所属しています。

杉田:私は河野さんと同じく最初は健康増進課に配属されましたが、係は別で、長寿健康係で健康増進事業と介護予防事業、住民組織の育成などを行っていました。その後産休・育休を挟んで、子育て支援課の方に異動し、河野さんと同じく子育て世代包括支援センターに所属しています。

—現在おふたりとも子育て支援課子育て世代包括支援センターで働かれているとのことですが、課内の体制やお仕事内容はどのようになっていますか?

河野:子育て世代包括支援センターは、子育て支援課内にあります。子育て世代包括支援センターは、「妊娠期からの切れ目ない支援」を目指して母子保健事業をしております。具体的な業務内容としましては、母子手帳の交付や、妊娠期から産後の支援、乳幼児健診、相談会等です。私はその中で乳幼児健診を担当しています。

日出町は幼児健診が1歳半・2歳(歯科)・3歳の健診が月に1、2回あるので、その事前準備、当日対応、事後の支援をしています。健診の業務担当は私の他にも何人かいるので、相談しながら進めます。

また、母子保健は事業がほかにも沢山あるので、それを会計年度任用職員さんも含めて一緒に実施しています。

杉田:私は相談会関係の仕事をしています。河野さんが担当されている乳幼児健診は乳幼児全員が対象ですが、私が担当している相談会は、例えばお子様の発達の心配ですとか、子育てをする中で何かお困りのことがあった場合に相談できるものになります。

センターの方に相談に来られた方を対応することがメインですが、基本的に妊娠期から就学まで「切れ目のない支援」をすることになっているので、妊娠・出産後、育児をしていく中で担当者が定期的に連絡や訪問を行います。

連絡や訪問の頻度は人によりますが、対象者のニーズに合わせて、月1〜毎日連絡することもありますし、関係機関と連携をとって見守ることもあります。

基本的には就学前までの支援ですが、就学後のつなぎを行うために教育委員会と相互に連携するように取り組みをしています。

係の人数は9人、正規職の保健師は4人います。あとは助産師さん、公認心理師さん、事務職の方などの会計年度任用職員さんがいます。

—保健師のほかに助産師や公認心理師など他の専門職の方も所属されているとのことですが、普段どのような連携をされていますか?

杉田:公認心理師さんの仕事は、先ほども少しお話しましたが、お子様の発達に関する困りごとがあった場合にお子様との接し方などを助言したり、お子様の詳しい全体像がわかった方が良さそうであれば発達検査を行ったりします。

私たち保健師の役割としては、保護者の方の訴えを聞いて、健診などの場でお子様の状況を確認する中で保護者からの心配の声があった際などに状況に合わせて関係機関等と連携し、お子様の今後の成長やお母さんたちの子育てがしやすい環境づくりをすることですね。

河野:幼児健診でも、妊娠期からの経過を経て、必要なサポートを継続しながら健診を迎えるので、困りの相談があった家庭やお子様の成長発達をしっかり健診で確認するようにしています。そのために、関係機関で情報共有して健診を迎えることが大切だと思います。

情報共有する場は月1回定例会議なども設けていますが、その都度相談することが多いですね。ほかにも健診前後にカンファレンスを行うようにしています。

—お仕事に対して、やりがいや面白みを感じることはありますか?

杉田:妊娠期から就学前まで、継続して関わることが多いので、心配事があったお母さんたちがそういったものを乗り越えていけた際に「保健師さんに相談してよかった」「話を聞いてくれてありがたかった」と言っていただいたときに、この仕事をやっていて良かったなと感じます。

日々いろいろな相談を受けることが多いので、大変さを感じることはありますが、そういった励ましの言葉をいただくとやりがいを感じますね。

河野:母子手帳の交付で、まず最初に母子に接する職種が保健師かなと思うのですが、自分たちだけではどうしても解決できない課題があったときに、他の機関や職種の方と母子を支援するためにどうすれば良いか知恵を出し合って、それが良い経過に繋がると良かったなと感じます。

また、お母さんたちが私たち保健師に相談してくれたことによって、親子が安心して過ごせるような状態になると嬉しいですね。

—これまでのお仕事も含め、今までの経験が現在のキャリアに繋がっているなと感じることはありますか?

河野:保健師は住民の方と接して、話を聞きながら問題解決のお手伝いをする仕事だと思うので、住民の方に「この人には相談できそう」と思っていただけるようにすることは、異動前の部署の経験も含めて活かせてきているのではないかなと思います。

また、部署ごとにさまざまな制度を勉強するので、その知識も積み重なっていると感じます。

杉田:以前の健康増進課で担当していた大人の健康づくりや住民組織の育成なども現在の業務に役立っていると感じます。

母子は個別支援がメインですが、たとえば訪問のときに「●●地区はこんな社会資源があったな」ということが分かるので、地域と個人を繋げて支援できるようにしたり、お話する際の話題にもなったりしますね。

—働く環境(残業・有給休暇)などはいかがでしょう? 日々の業務の忙しさはどのくらいでしょうか?

河野:日々忙しいですが、子どもが自分の帰りを待っているのでなるべく定時で帰るようにしていますし、土日も研修がなければ家庭を優先しています。周囲も理解があり、忙しそうにしていると声をかけてくれるので、非常に良い環境ですね。

杉田:私も家庭があるので、みんなで共有しながら助け合っていくことが多いですし、上司の理解もとてもありますね。

—日出町の庁内や課内の雰囲気はいかがですか?

杉田:仲は良いと思います。私が河野さんのことを「ミキちゃん」と呼んで、反対に河野さんが私のことを「クミちゃん」と呼んでくれて、上司も同じように呼んでくれているのですが、それを見た会計年度任用職員さんが「こんな職場初めて見た」って言ってましたね(笑)。

また、他の市町村に研修や会議で行く機会があるんですけど、保健師以外の別の課でも「日出町は仲良いね」と言われることがあります。

—最後に、日出町に住んでみて「良いな」と感じたポイントなどはありますか?

河野:暮らしは非常に便利です。すぐ近くに商業施設もありますし、大きな公園もあるので、すごく子育てしやすいですね。

杉田:図書館も綺麗ですし、子育て支援センターもにぎわってますし、海も山もありますが交通の便も良いです。日出町は住みやすさランキングで1位を獲ったことがあるので、やっぱり住みやすい町なのかなと思います。

—本日はありがとうございました。

この記事は2024年6月15日にパブリックコネクトに掲載された記事です。
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