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ベネッセ、LINE、DeNAにいた私が官公庁の採用変革を決意した理由|代表インタビュー前編

2023年8月、パブリックコネクトは官公庁に特化した採用プラットフォーム「PUBLIC CONNECT」の提供を開始しました。なぜ官公庁の採用を変革しようとしているのか、どのような想いでサービスを開発してきたのか、創業から1年半弱が経つ今、代表の平田に話を伺いました。

民間企業の立場で感じた、官公庁の面白さと採用の課題

ー 平田さんが、官公庁という領域に関心を抱いた背景を教えてください。

私はこれまで関わってきた全ての職場で、官公庁と共に仕事をしてきました。公務員としてではなく、民間企業の立場で公務員の方々と仕事をする中で、官公庁の仕事の面白さと、官公庁が抱える課題に興味を持ち始めました。

学生の頃は教育学部で学びながら、社会課題の根本は教育にあると考え、公教育のアップデートを目指していたんです。新卒で入ったベネッセでは公共領域の仕事を希望し、官公庁に向けて新しい教育のアプローチをしていました。

やがて公共そのものに興味を抱き、社会インフラとしてサービスを成長させ続けるLINEに転職し、官公庁へのLINE Pay導入の提案や、LINEを活用した行政DXの推進に参画しました。成果を出したタイミングで運命的に出会ったのが、DeNAの募集です。二度目の転職を経て、スポーツ事業の行政渉外担当として横浜市や地域団体と働くなど、全てのキャリアを通して官公庁に関わり続けてきました。

LINE社ではLINEアプリやLINE Payの行政活用を推進
DeNA社ではボールパーク構想を推進

ー 民間企業で働く中、起業に至ったきっかけは何でしょうか?

PUBLIC CONNECTの構想を思いついたのはベネッセにいた時です。自治体特有の定期異動によって、着任されたばかりの職員が慣れない業務対応で夜遅くまで働く姿を何度も目にしました。だから、自治体も民間企業と同じように専門性を持つ人材を採用したり、中長期で専門性を積み重ねられる環境であるべきと感じ、それを支えるサービスを考えていました。ですが、その時には起業する勇気も自信もなく、まずは事業づくりの経験を積むことが目的でLINEやDeNAでの経験を重ねていきました。

2020年頃に、コロナ禍で働く環境が変わったこと、子どもが産まれたことが契機となって大阪に移住したんです。そのタイミングで、LINE時代の同僚が立ち上げた株式会社Bot Expressで働き始めました。官公庁や社会のあるべき姿の実現を目指す会社のビジョンにとても共感していましたし、何より代表の中嶋さんのことが大好きで、とても尊敬していたことから、そのビジョンの実現に少しでも貢献したいという想いで参画しました。

そんな中、日を追うごとに確実に変わりゆく官公庁や社会を目にして、自分も公共領域の課題に向き合おうと改めて覚悟を決め、2021年末に創業したのがパブリックコネクトです。

ー 事業領域として、官公庁の人材採用に着目したのはなぜでしょうか?

少子化などによる企業の人手不足は喫緊の課題ですが、それは官公庁にとっても同じです。民間企業との人材獲得競争がさらに激しくなる中で、これからの日本の暮らしを守っていくためには、官公庁の採用の変革が必要です。

そして一番大事なことは、官公庁の仕事って本当に尊くて、魅力的で、面白いということです。日本全国、どの地域にも存在する「役所」は唯一無二のジャンルです。日本に住む以上誰しもが行政サービスを利用するわけですが、そこには必ず働く職員がいます。災害が発生した時に自分を顧みず住民のために働いていたり、住民の幸せや利便性のために毎日試行錯誤を繰り返して、私たちの生活インフラを懸命に支えているのも公務員の方々です。

でも、日本の多くの人が役所の仕事や公務員に対して抱くイメージは、どちらかというとネガティブなものが目立ちます。コロナ禍でのワクチン接種の予約やマイナンバー制度関連など、報道においてもマイナス面ばかりが取り上げられますし、公務員の仕事も「つまらない」といったイメージがクローズアップされがちです。しかし全くそんなことはない!

官公庁で働くという選択肢を生み出すためにも、 現場で働く人たちのやりがいをしっかり伝えてイメージを覆していきたい。「公務員」ではなく官公庁で働く「人の生き方」をみてほしい。それを日本中の人に届け、「公共」と「民間」の壁をなくし、官公庁の採用の可能性を拡げたいと考えたことが、起業につながっています。

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