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日々書いた詩をまとめます。幸せな詩を書きたい。
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2020年1月の記事一覧

こころ

こころ

こころがしんどい夜には

赤ちゃんになって
手を握って

ねこになって
まあるくなって

いしになって
無口になって

木蓮になって
ぽっ と笑って

みかんになって
ぎゅっ として

鳥になって
空を飛んで

川になって
流れていって

星になって
光を届けて

くらげになって
海をただよって 

恋人の
ふとんにもぐりこんで
寝るの

雪の日はとくべつ

雪の日はとくべつ

雪の日はとくべつ
普段とは一味違ってる

いつも緑のモミの木は
白いコートをまとってる

色白美人のあの子の頬は
かわいく赤いろに染まってる

雪がやむのを気にするみたいに
空をついつい見上げてしまう

大人も子供も近所の犬も
なんだか浮き足立っている

雪が作る非日常を誰もが愛している

だから

雪の日はとくべつ

はらっぱ

はらっぱ

このはらっぱがなくなれば
あのネコたちはどこをお散歩するの?

このはらっぱがなくなれば
虫たちはどこに住むの?

このはらっぱがなくなれば
わたしはどこから夕日を見るの?

このはらっぱがなくなれば…

穏やかな気持ち

穏やかな気持ち

それは

晴れた日に
海がキラキラ輝いているような
穏やかな気持ち

あるいは

森の中で
雨の音を聞くような
穏やかな気持ち

いろいろな種類の
穏やかな気持ち   があるけど
わたしはいま  健やかな気持ち

それは

たけのこが
ぐんぐん伸びて
竹になるような
健やかな気持ち

あるいは

自転車のペダルを
力強く踏んで
風をきるような
健やかな気持ち

直立不動のおじさん

駅に
直立不動のおじさんが立っている

直立不動で
電車を待っている

黒いロングコートを着て
黒いメガネをしている
直立不動のおじさん

まっすぐ前をみて
きっと今日のご飯について
考えている