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猫が来た☆猫、ホームステイへ

結局、猫は娘の所へ来て以来、体格に見合った野太い声で夜鳴きを
し続けた。
日中はベタベタの甘えんボーイなのに夜になると豹変する。

あの女性によると、猫はもともと飼猫だったらしい。
でも高齢になった飼主さんが施設に入る事になって捨てられてしまい餌場に来るようになったそうだ。
どれだけの期間、外猫生活を送っていたのだろう。
夜鳴きで全く睡眠が取れなくなった娘が心配になって娘と猫を
娘のマンションまで週末迎えに行き連れて帰る事にした。

その夜はとにかく娘の睡眠確保の為にドアを閉め部屋にこもらせた。

いいヒントがないか「猫の夜鳴き」で検索をしているとやっぱり同じような悩みをもった人はいるものだ。
猫の夜鳴きで眠れずに悩んでる人のSNSにまで誹謗中傷のコメントをする人がいるんだって。本当になんて心無い。

そしてその夜も夜鳴きは始まった。

野太い声にビブラートまできかせて鳴きまくる。
鳴きすぎて声がかすれてくると、ちょいちょい給水を挟み喉が潤うと
またすごい声。
窓から外に出たがり鳴き叫ぶ猫を見て
「あの餌場に戻してやるのがこの子の幸せなんじゃないんだろうか。
あの駐車場で車のドアを開けたらこの子は何の躊躇も無く外の世界に
戻って行くに違いない。」

そう思った私は仲介してくれた友人にラインをした。

彼女の返事は「しばらくウチで預かる」だった。

友人の家にはすでに成猫一匹と子猫が二匹いる。
家猫と接する事で家猫生活に慣れてくれたらと言ってくれて猫の
ホームステイは決まった。

連れて行く日、娘に抱かれて外を見るの2人の後ろ姿が切なくて、
どうかどうか一日も早く娘の所に戻って来て欲しいと願うのだった。

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