Google Cloud認定Associate Cloud Engineer(ACE)試験 重要項目集
Google Cloudに関する知識やスキルを問う公式の認定試験であるGoogle Cloud認定試験のうち、
第一歩となるのがGoogle Cloud認定Associate Cloud Engineer(ACE)試験です。
そのACE試験の勉強において、さまざまな動画講座や書籍、模擬問題に取り組みながら個人的にまとめた、試験対策の虎の巻をレポートしたいと思います。皆様の試験勉強の一助になれば幸いです。
試験問題に特化した内容になっていますので、試験対策の最後の仕上げや始めのとっかかりとしてご使用いただけると良いかと思います。
過去問・模擬試験問題をもとに重要項目を整理
GCP試験の問題は、プールされた問題の中から出題されます。模擬試験問題もその問題をもとに作成されていると考えられるため、過去問や模擬試験問題に取り組むことが対策として最も重要と言えるでしょう。
その模擬問題を解く中で大体出題の傾向がわかってきたので、それをまとめていきます。
実際の試験でもこの中のいくつかの項目と全く同じものが出題されたので、有用さは実証されているつもりです。
各分野・サービスの重要度
まずは、GCPの各分野・サービスの試験への頻出度や回答を導き出す中での重要度を表にまとめました。
重要度は以下のような基準で付けています。
星3つ★★★:そのサービスをメインとした問題が必ず複数問出題される。概要だけでなく、オプションなどの詳しい内容も把握する必要がある。
星2つ★★:そのサービスが関わる問題が必ず出題される。回答の選択肢の文章に入ってくるため、回答する上で知識が必要となる。
星1つ★:そのサービスが問題文に含まれる可能性がある。回答をする上で詳しくを知っておく必要はないが、知っておくと有利である。
星0つ:ほぼ出ない。知らなくてもかすり傷。
もちろん、この表に載っている分野・サービスが全てではありません。例えば、AI・機械学習系のサービスは含まれていません。
そのような載っていないサービスはほとんどACE試験には出ないと思っています。
では早速、各分野・サービスの重要内容について、上表の星2つ以上のものを中心にまとめていきます。
「🌟ポイント🌟」にまとめていることが、実際に出題するときの切り口になるので、最低限ここだけ覚えておけば良いと思います!
コンピューティング
Compute Engine
Compute Engineは、オンデマンドで仮想マシン(以下、VMと呼ぶ)を利用できるコンピューティングサービスです。AWSでいう、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)に該当します。
ストレージ
VM で利用可能な ストレージ(ディスク) は大きく分けて 2 種類あります。
永続ディスク
ローカル SSD
永続ディスク
永続ディスクには4種類あります。
リージョン永続ディスク
リージョン内の 2 つのゾーン間でデータの同期を行うストレージです。
前述の 4 種の永続ディスクのうち、エクストリーム永続ディスクはリージョン永続ディスクにできませんが、それ以外の標準 / バランス / SSD 永続ディスクはゾーン永続ディスクとリージョン永続ディスクから選ぶことができます。
ゾーン永続ディスク
1つのリージョン内の、1つのゾーンに存在します。
ローカルSSD
ローカル SSD は エフェメラルディスク とも呼ばれ、揮発性のディスクになります。永続ディスクがネットワークストレージであることとは対照的に、ローカル SSD は VM をホストする基盤に物理的に接続されたストレージデバイスです。そのため永続ディスクよりも 高速な IO ・小さいレイテンシ で利用できます。
ただし、揮発性のディスクであるためVM を停止すると ディスクに保存された内容は失われ ます。それゆえ ブートディスクとしては利用できません 。また、 E2 シリーズと Tau T2D シリーズの VM にも利用することはできません。
永続ディスクのサイズ追加
永続ディスク(非ブートディスク)の容量を増やすためには、ディスクを再パーティショニングしてフォーマットするのではなく、ディスクのサイズを追加することで単一のファイルシステムのサイズを変更します。
VM のブートディスクのサイズを変更してVM を再起動すると、ルート パーティションとファイル システムのサイズが自動的に変更されます。
同じ名前の永続ディスクの禁止
マネージドインスタンスグループにおいて新規にインスタンスを作成すると、デフォルトではインスタンスにアタッチされる新しいブートディスクとして永続ディスクが作成されます。このディスクの名前はインスタンスの名前と同じになります。したがって、同じ名前の永続ディスクがすでに存在している場合は、そのインスタンスの作成に失敗します。この問題を解決するには、必要に応じてスナップショットを作成してから、既存の永続ディスクを削除する必要があります。
スケーリング
自動スケーリング(Automatic)
リクエスト率、レスポンスのレイテンシなどのアプリケーションの指標に基づいてインスタンスを作成します。automatic_scaling 要素を構成することで、それぞれの指標のしきい値と、常時稼働する最小数のインスタンスを指定できます。
基本スケーリング(basic)
アプリケーションがリクエストを受信したときに、インスタンスが作成されます。各インスタンスは、アプリケーションがアイドル状態になるとシャットダウンされます。基本スケーリングは、断続的な処理やユーザーのアクティビティに応じて動作する処理に適しています。
手動スケーリング(manual)
手動スケーリングでは、負荷レベルに関係なく、常に実行されるインスタンスの数を指定します。これにより、複雑な初期化などのタスクや、時間の経過に伴うメモリの状態に依存するアプリケーションが実行できるようになります。
各コンピュートとスケーリング
ここで、コンピュートサービスのスケーリングについては紛らわしい選択肢が多く、混乱するので、表にまとめてみました。
ヘルスチェック
オートスケーリングされた Managed Instance Group の中の VM が Healthy かどうかを確認するためには、ヘルスチェックの設定が必要です。
ヘルスチェックでは、具体的に下記のような項目が含まれます。
接続確認:特定の IP アドレスとポートへの TCP 接続が可能か否か
HTTP/HTTPS 応答:特定の URL への HTTP/HTTPS リクエストを送信し、正常なレスポンス(HTTP 200 OK)が返されるか
応答時間:リクエストからレスポンスまでの所要時間を計測し、所定の時間内にレスポンスが得られるか
新しいバージョンのデプロイ
マネージドインスタンスグループに対してローリングアップデートを設定することで、既存のWebアプリケーションから段階的に新バージョンのWebアプリケーションへと移行する設定が可能です。
ローリング アップデート
すべてのインスタンスが最新バージョンに更新されるまで、マネージドインスタンスグループのすべてのインスタンスに段階的に適用されるアップデート方式です。更新中にオフラインにすることが可能なインスタンス数、インスタンス間での更新待機時間、新しいテンプレートの影響範囲(全体または一部)などを設定して、移行を段階的に実行できます。
GPU接続
GPUを接続するためには、GPUを実行するVMインスタンスにGPUライブラリがインストールされている必要があります。
さらにVMのCPUは選択したGPUと互換性がある必要があります。
ログ診断の方法
Compute EngineのインスタンスにOps エージェントをインストールすることで、エージェントがログと指標を収集してくれます。Ops エージェントはCompute EngineインスタンスからCloud Logging にOSレベルの詳細なログをストリーミングする仕組みです。 Ops エージェントはCloud Loggingにログを送信するため、Cloud Loggingにおいてインスタンスのログを分析することができます。
削除保護
インスタンスに対して削除保護( deletionProtection フラグ)を有効にすることで、該当するインスタンスのステータス変更時に削除アクションがクリックできないようになります。
干渉を防ぐ
Compute Engineインスタンスはデフォルトで仮想化により環境が分離されているため、何もしなくてもインスタンス間で相互に干渉することはありません。
Google Kubernetes Engine
アーキテクチャ
まず、Google Kubernetes Engine(GKE)の問題を理解する上で不可欠なのが、Kubernetes(以下、k8sと呼ぶ)のアーキテクチャとその用語を理解することです。これをわかっていないと回答の判断ができません。
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