腸腰筋を鍛えてパフォーマンスアップ
今回はランニングで特に意識したい股関節周辺部の筋肉、特に腸腰(ちょうよう)筋に関するトレーニングやストレッチ方法などについてご紹介したいと思います。
腸腰筋はどのような役割を持つ?
腸腰筋は股関節と骨盤の動きに関与する
最近、メディアでもよく取り上げられる「腸腰筋」ですが、どのような役割を持つ筋肉なのでしょうか。
腸腰筋は主に股関節前部に位置し、背骨から骨盤の前を通って大腿骨の内側につく「大腰筋」と、骨盤から大腿骨の内側に向かってついている「腸骨筋」を総称して「腸腰筋」と呼ぶことが多いようです(中には「小腰筋」を含めるものもあります)。
特に大腰筋は上半身と下半身を連結させているため、歩行やランニング動作、姿勢の維持などにとても重要な役割を担っていると言えるでしょう。
腸腰筋が筋収縮を行うと、脚が上に引き上げられることになります(いわゆる腿上げの動作)。
腿上げ動作によって骨盤は立った状態から前傾(体の前面に傾く)状態となり、脊椎の自然なわん曲(アーチ)をつくり出します。
一方、腸腰筋が弱ってしまうと骨盤は立った状態から後傾(体の後面に傾く)状態となり、お尻が「落ちた」状態となり、姿勢も猫背のように背中が丸まった状態になってしまいます。
骨盤の位置と姿勢を安定させるためにも、腸腰筋は普段から意識してトレーニングを行うようにしましょう。
ランニング動作の要である腸腰筋
アスリートにとっても腸腰筋を鍛えることは身体の姿勢を安定させ、効率のよい走り方に近づくことになります。
また腸腰筋は身体の外側から触れることの出来ない、いわゆる「インナーマッスル」と呼ばれ、より身体の中心部に近いところで姿勢を維持するため、体幹そのものを安定させることにもつながります。
身体が前後、左右にぶれてしまうとそれを修正するために力のロスが発生しますし、踏み込んだ足が流れないように素早く腿を上げることは、走力の一つである「足の回転数を上げること」につながります。
腸腰筋を鍛えることは速く走るという点でも非常に大切なものなのです。
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