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椋鳥 

今朝、椋鳥が我が家の室外機の上で、仰向けに倒れて、亡くなっていた。最初は、枯葉がいくつか室外機の上に乗っているのかと思っていたから、鳥と分かり、さすがにびっくりした。

休日の朝は、めったに外に出ないのだが、今朝は自販機のカフェイン入りのジュースが飲みたくなり、缶ジュース片手に我が家に入ろうとした矢先だった。椋鳥は、頭から血を流しており、どうやら格子窓の格子に頭をぶつけて力尽きたのではと思う。

布の袋の中に椋鳥を入れて、土の中に埋めて静かに手を合わせた。布の袋に入れた時に、私の方を見て、寂しそうな目をしていた、椋鳥の姿が忘れられない。体を手袋ごしに触ったら、まだ体が柔らかく、少し温かかった。死後硬直が始まる前だったらしい。

この椋鳥は、早朝、元気よく鳴きながら大空を飛んでいたのだろう。きっと、気持ちよかったに違いない。きっと、晴れやかな気持ちだったに違いない。まさか、不意な事故で命を落とすとは、思っていなかったのだろう。

だから、袋に入れる時に、椋鳥は寂しそうな無念な表情を浮かべていたのだろう。

私は、そんな無念な椋鳥の気持ちを感じて、静かに手を合わせていた。

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