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産後の体重が妊娠前に戻らない本当の理由とは…?


こんにちは、青木です。


当ピラティススタジオには
「産後の体重を妊娠前の状態に戻したい」
そのような目的で来店される方がたくさんいらっしゃいます。


出産を機に体型が戻らない、
以前よりも太ってしまった、
そう感じる方が非常に多いのでしょう。


ほとんどの方は産後の体重が元に戻らない原因を、
産後の運動不足と捉えていらっしゃいます。


もちろん、産後の運動不足も大きな要因なのですが、
実はそれ以上に体重が戻らない要因があるのです。


今回は、産後に体重が戻らない本当の原因について
話していきたいと思います。


ではどうぞ。


結論


妊娠時の過剰な体重増加が
産後の体重維持と関連している

エビデンス

参考論文


妊娠前に低体重であったことと、妊娠中の体重増加が過大であったことが、出産後12ヵ月間の体重保持を大きくしている。

Ha, A., Zhao, Y., Pham, N., Nguyen, C., Nguyen, P., Chu, T., Tang, H., Binns, C., & Lee, A. (2019). Postpartum weight retention in relation to gestational weight gain and pre-pregnancy body mass index: A prospective cohort study in Vietnam.. Obesity research & clinical practice, 13 2, 143-149 .

https://doi.org/10.1016/j.orcp.2019.02.001


妊娠中の過度の体重増加、妊娠初期の低ビタミンD濃度、授乳期間の短さは、産後6ヵ月の体重保持率の高さと関連している。

Hollis, J., Hollis, J., Crozier, S., Inskip, H., Inskip, H., Cooper, C., Cooper, C., Cooper, C., Godfrey, K., Godfrey, K., Harvey, N., Harvey, N., Collins, C., Robinson, S., & Robinson, S. (2017). Modifiable risk factors of maternal postpartum weight retention: an analysis of their combined impact and potential opportunities for prevention. International Journal of Obesity, 41, 1091-1098.


妊娠中の過度の体重増加は、運動量の減少、不健康な食品の摂取の増加、禁煙などにより、産後の体重保持と関連している。

Bello, J., Bauer, V., Plunkett, B., Poston, L., Solomonides, A., & Endres, L. (2016). Pregnancy Weight Gain, Postpartum Weight Retention, and Obesity. Current Cardiovascular Risk Reports, 10, 1-12.


妊娠中の過度の体重増加は、妊娠前のBMIに関係なく、妊娠中の脂肪量の増加と産後の脂肪蓄積の増加と関連している。

Subhan, F., Shulman, L., Yuan, Y., Mccargar, L., Kong, L., & Bell, R. (2019). Association of pre-pregnancy BMI and gestational weight gain with fat mass distribution and accretion during pregnancy and early postpartum: a prospective study of Albertan women. BMJ Open, 9.


妊娠中体重増加と産後体重維持の関連性

妊娠中体重増加について


産後の体重が維持されるかどうかは
様々な要因がありますが、
妊娠中の体重増加が大きく関わるようです。


多くの研究論文では、
妊娠中の体重増加がガイドラインで
推奨される体重増加よりも多いと、
産後に体重が維持される確率が
高くなると報告しています。


また、妊娠時のBMIが高すぎたり、
低すぎたりすることが妊娠時体重増加に
影響を与えるとの報告もなされています。

妊娠中体重増加の要因


妊娠中体重増加は産後の体重維持・増加と
関連があることが分かりました。


では妊娠中体重増加には
どのような要因があるのでしょうか。


参考論文の項目で提示した研究論文では、
妊娠初期のビタミンD濃度や授乳期間、
妊娠中の運動量の減少や不摂生な食生活が
妊娠中体重増加と関連しており、
産後の体重維持・増加とも関連すると
言われています。


運動量や食生活が体重増加と関連することは
非常にイメージしやすいですが、
ビタミンD濃度や授乳期間も影響するというのは
とても興味深いと感じました。


これはおそらく、胎児や乳幼児への
栄養補給が十分に行えておらず、
母体内に栄養が蓄積されていることと
関係しているのではないかと考えます。

妊娠中の脂肪量増加


妊娠中の体重増加は妊娠時のBMIによっても
影響を受けるとされていますが、
脂肪量に着目してみるとBMIの影響はないようです。


脂肪は胎児への栄養を送る上で、
非常に大切な栄養源となります。


しかし、過度に脂肪が増えすぎると、
産後の脂肪量増加に影響するため
注意が必要です。

まとめ


いかがだったでしょうか?


産後の体重を元に戻すために最も重要なことは、
総合的に考えると産前、妊娠中の運動習慣や
規則正しい食生活であることが
理解できたと思います。


また、運動や食事に加えて授乳期間も
影響するというのは新しい視点でした。


もちろん、産後に運動や食事制限を
頑張るというのもいいと思います。


ですが、産前から産後の体重変化に向けて
事前準備をすることで、
より産後のダイエットをスムーズに行うことが
出来るのではないでしょうか。


ぜひ参考にしてみてください。



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