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閉架A-1

12
必要あるか不明だけどまとめ 10編を選抜
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記事一覧

ジャガー

歌うには隙があり過ぎるんだ
貴方のためだなんて云えはしない
ボロ切れになって捨てる前に
僕を包んではくれないか
雪をやさしく触る掌が
この眼を見て怯えるのが判る
泣きたいよね ごめんね
聞こえないよう呟いて 髪を解く
ねぇ 何処にだって行かせはしない
少しだけ傷つき過ぎるから
ねぇ 笑っていてもいいかな
二人して探した
ハッピーエンドの童話みたいに
夜を歩くたびに
脚は冷たくなっていくけれど
背中

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cyanosis

Eli, Eli, Lema Sabachthani
扱える武器が足りない
Eli, Eli, Lema Sabachthani
僕の中で暴れないで
救いを求めるだけの
業を抱えるか否か
振り向かないと知ったなら
さっさとこっちに寄越せよ
Eli, Eli, Lema Sabachthani
錨は長く冷たく
Eli, Eli, Lema Sabachthani
記憶は混ざるばかり
愛を与えるだけの

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Hello Mr. Wound

逃げる手筈を知る
黒ずんだ
ピアス
宿主を急きたてて

「ものわかりの良いふりはもう機能しない」
で、排泄

極論を申せば
油が切れた
糖分が切れたという事
逆流する可塑性樹脂
調理前の心臓

「眼を背けるのは貴方ばかり」
排泄

鬼子
それも半分の半分
吊り上がる身体
ギプス
揺られるのは惑星
Hello
#詩

calm

しずむ
みみにてをあてる
みなそこ

みすてられた こえ

もてはやされる ざつおん
ひとからげに
もちあげられおとしめられ
たえられずに
ありったけ
いしをなげつけてかえる

「なかよく おちろ 
 もうどろふねにはのらない」
#詩

雨のち晴れ(Harpyia)

隕石が降ってきたらいいのにって願ってた。本当に呼び出そうとして丘に駆けあがってなけなしの灯を振り回したりもした。羽虫のもがく様。つられて存在しない翼をばたつかせる。数十年ぶりのスコールが来るなんて予報は当然のように外れて。相変わらず僕らは湖に沈んだナイフを探し続けている。気にしないで。それが貴女の身体から奪ってできたものなんて彼らは知るはずもないから。

Merry bad end

気の迷いなら
舌を咬み切るまで
五感をひとつ潰して
目を醒ます
おねがい どうか
ときをとめて

同じ感情しか知らない
それでも嘘くらいは見抜くよ
奈落にぶら下がったまま
出番の来ないクロエ

意に反してまた
ほのほのと熱を帯びてゆく
硝煙を纏い半眼のまま
ワルツに手を引かれてゆく
おねがい どうか
ものがたりをとめて
剥がれた心臓を
もう呼び戻さないで

Aug. 28

「元カレ?
「全然知らない人。
「ふぅん、
「あ、くそっ、電池切れた。
「ご執心じゃん、
「うるさい。―――空、分解されちゃったね、
「また掻き集めればいいじゃん、あたしらで。
「そのあとは?
「知らない。燃やしちゃえば、
「……はらいそ。
「え、なに?
「『楽園』だって。
 ぴー・えー・あーる・えー・あい・えs
「あはは、なんだか分かんないよ。
「ちぇ。眠い?
「眠いね、
「ねよっか。
「うん、

Dec. 3 プラネタリウム

「弾は。
「二発、
「信号が、
「青から点滅に変わる頃。
「ナトリウム灯に片方、
「......で、その口の中にもう片方。
「それで、おしまい。
「眠そうな、眼、
「怖くないもの、ボクはね。
「ーーーキスさせて、
「なら、顔を隠して。
「宙(そら)まで何キロ、あるいはみなそこ、
「どっちも知らない。ねぇ、せめて笑って、
「一緒に、死ぬんじゃなかったの、
「こんなので繋がりたくない。
「......

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Jan. 14 Orpheus

歪みのない
レンズでできた街
太陽との縫い跡が爆ぜて
同化しかけている

繭に閉じ込めた眼から
散らばる化石共
(ガーゴイルが飽き始めたから、
止まない雨のせいで半数が透過
する間もなく外壁だけ崩れて

「相殺されないまま
 プリズムで裁断されてゆくんだ
氾濫する熱を纏う白が
分け隔てなく
矩形波で空を
手繰り尽くすまで

そどむ

きる。
やけどする。
まねする。
とっちらかる。
とれない、ずつう。

こわす、くみたてる。
あざける。
いみないって、うそぶく。
ほんとになる。

しらないふり。
どくそう。
ちが、めぐらない。
きづかないふり。

どくはくでしか、こころをしらない。

しばる。
ふみつける。
ほほをたたく。
もとめる。

ある、どようびの、よふけのこと。

kissing number problem

 
「報いね。
「キズの舐め合いよりひどいのかも、
「雷、通り雨、れんごく。
「紐は解かれた。
「Happy birthday. まだ、弾除けになってくれる?
「......今日のコトは忘れて、

Darryl

名前のない少年が風を掴もうとして落下する。小麦色の斜面にしたたか打ち付けられて歯車は世界を回しながら扉を頑なに埋めようとしない。君よ、もしも此所に還って来たなら砂漠の底に開く筆の海からひとつ、気に入ったのを舌にくくりつけてきてくれないか。革表紙たちの群れにいざなわれ、そろそろ墓守が思うさまふかどくな文字の上におるがんをばら蒔いていくころあいさ。