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3分で解説!LiDARとは?

LiDARとはなにか

LiDAR(Light Detection and Rangingの略)とはリモートセンシング技術の1つ。LiDARセンサーは、レーザー光を対象物に向けて照射し、その反射光が対象物からセンサーに跳ね返って戻ってくるまでの時間(※1)を解析することで、センサーから対象物までの距離を測定します。

※1 反射光が対象物からセンサーに跳ね返って戻ってくるまでの時間のことを、TOF(Time of Flight)と呼びます。

したがって、反射光がセンサーに戻ってくる時間が長ければ長いほど、センサーと対象物の距離も長いということ。逆に反射光がセンサーに戻ってくる時間が短ければ短いほど、センサーと対象物の距離も短いということです。

LiDARセンサーが距離を測定する仕組み (Ouster社公式サイトより)

「なんだ、LiDARセンサーってただ距離を測るだけのセンサーじゃん」と思われたそこのあなた!

LiDARセンサーの仕組みを紐解くと、LiDARセンサーがいかに距離を測る以上のことをできるセンサーなのか、そしてどのような場面で役立つセンサーなのかがわかるので、ヒマじゃないけど付き合ってやってもいいぜって方はぜひもう少しだけお付き合いください。

空間をスキャンして数値化するLiDAR

突然ですが、カメラのアウトプットといえば画像(写真)ですよね。
では、LiDARセンサーのアウトプットは何なのでしょう?

LiDARセンサーは、点群と呼ばれるものを出力します。
LiDARセンサーによって発されるレーザー光は、ビームとして周辺の対象物に照射され、対象物の情報を点群データとして収集します。点群とは、複数の個々の測定点のことです。

LiDARセンサーで取得した点群データ (Ouster社公式サイトより)

人の目が見たものをそのまま捕えて画像として出力するカメラに対して、LiDARセンサーは、周りの空間や物体を点群データとして出力します。

「なんでわざわざ点群データとして出力するの?メリットは?」と思われたそこのあなた!グッドクエスチョン!

点群を構成している1つ1つの点の位置は、座標によって定義されています。座標とは、とある点の位置を示すための数のペア(X、Y)です。点Aの座標と点Bの座標がわかれば、座標同士をつなぐ距離も計算できます。

カメラ画像では、被写体の位置を把握することはできますが、被写体の正確な位置(座標)まではわかりません。また、カメラ画像では、被写体がカメラから遠いか近いかはなんとなくわかりますが、カメラと被写体の正確な距離を測ることはできません(計算を用いておおよその距離を割り出すことはできますが、計算に時間がかかる上、計算の正確性にも信ぴょう性が欠けます)。

一方、LiDARセンサーは、空間情報を点群に変換することで、モノの位置・モノ同士の距離を数値化して把握できます。LiDARセンサーは、ヒトやモノの位置を数値化して周辺環境の把握を手助けしてくれるのです。

たとえば、空間と物体を点群レベルで把握できるLiDARセンサーは、目視では確認できないような空間または物体の変化をキャッチできるため、インフラの劣化検知や、災害時の被災状況の把握、倉庫における定点観測(モノが動いたかどうかを検知)などで活躍しています。

空間情報をリアルタイムに教えてくれるLiDARセンサーの特性は、自動運転領域で注目されています。自動運転と聞くと、自動運転車やロボット、ドローンを思い浮かべがちですが、最近ではさまざまな産業で自動運転が採用されはじめています。たとえば、建設用クレーンや工場/倉庫内の搬送車、除雪車の自動運転化を実現するために、LiDARセンサーをはじめとする様々な技術が導入されています。

自動運転を実現するにあたっては、様々なハードウェアやソフトウェア、AIを組み合わせる必要があり、組み合わせの数だけ自動運転を実現する方法も多岐に渡ります。しかし、どのような方法であれ、自動運転を実現する上では共通して大切なことは「自動運転デバイスと人の衝突事故を防ぐこと」であり、事故防止にあたっては「物体検知」が必須です。物体検知にあたっては、自動運転デバイスに複数台のカメラを取り付ける方法や、カメラとLiDARを組み合わせる方法などがあり、どの方法がベストという絶対解はありません。

ただ、たとえばカメラとLiDARを組み合わせる場合は、センサーフュージョン(=複数のセンサーから得たデータを統合する作業)が必要です。センサーフュージョンは厄介な印象があるかもしれませんが、ここで1点朗報です!記事の冒頭で、カメラは画像、LiDARセンサーは点群データを出力できると言いましたが、実はLiDARセンサーの中には、点群データと画像の両方を出力できるタイプもあるんです。米国Ouster社のLiDARセンサーを使えば、近赤外線カメラ画像と点群データを同時に取得できるため、カメラを使わなくてもLiDARだけで物体検知や周辺環境の把握に必要なデータが取得可能になります。つまり、センサーフュージョン不要!

Ouster社の正規販売パートナーPSYGIGより、Ouster社のLiDARセンサーを購入できます。興味のある方は、以下のページをCHECKしてみてください。
Ouster社LiDAR 国内販売サイトはこちら →https://lidar.psygig.com/

すでにさまざまな業界で導入が進んでいるLiDARセンサー。
LiDARセンサーの活用シーンは、自動運転にとどまらず、インフラ点検やスマートシティにおけるデータ分析など、多岐に渡ります。

今後、LiDARセンサーの種類や選び方、活用事例など、さまざまな切り口でLiDARセンサーについて書いていくので、よければぜひフォローしてください!ではではっ!

参照元:
https://redzone.com/nr/sensor-technology-2d-vs-3d/
https://redzone.com/nr/the-lidar-advantage/

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