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自分が食べるものの選択について考えた

私のパートナー(ドイツ人)は、ほぼベジタリアンだ。お肉もたまーに食べるけど、自分で買う場合は結構こだわりがあって、①動物が過酷な環境で育てられていないこと ②化学肥料や化学物質を含むような餌ではなくオーガニックな餌を与えられていたこと ③誰が育てたか(どこのファームか)が分かること が大事で、きちんと選んでいる。ドイツで上記の3つが担保されているかどうかを知ることはそんなに難しくないようである。

パートナーだけでなく、ヨーロッパに住んでいる友達の多くはベジタリアンはベーガン。なぜ、そうすることにしたのか、と聞くと、「動物が可哀そうだから」と言う人が多い。でも、私はその理由が府に落ちなかった。というよりも、自分の中で、それがベジタリアンになろう、と決意する必要十分な理由にはなり得なかった。確かに、殺されてしまうのは可哀そうだけど、それが自然の摂理ってやつじゃないの?と思っていた。

そんなことをパートナーに言ったら、「いや、それでも今の状況はおかしいんだよ。畜産業は巨大化していて、動物はとても過酷な環境下で育てられている。それに、今、牛のげっぷが地球温暖化を促進する大きな要因の一つになってるから、ドイツでは結構デモが起こっているよ」と言われた。ふむふむ。「過酷な環境下」ということは確かに問題だ。けど、正直、「え、牛のげっぷって…笑 本当??大げさなんじゃない?」と思った。

調べてみたら本当だった。

牛のげっぷは温室効果ガスのひとつである「メタン」を多くふくんでいるため、地球温暖化を進めているというのは本当。牛、ヒツジ、ヤギなどは、はんすう動物とよばれる。はんすう動物は胃を4個持っていて、食べた植物の消化を時間をかけて何度もくり返す。そのときにメタンガスが発生し、げっぷになって大気中に出るんだ。メタンガスは二酸化炭素の50倍以上の温室効果を持っている。大気中のメタンガスの20~30%が、はんすう動物のげっぷによるものだといわれている。(引用:https://kids.gakken.co.jp/kagaku/eco110/ecology0042/)

という説明がgakkenのキッズネットに書いてあった。知らなんだ…!少し気持ちは揺れたけど、ここまで知っても、ベジタリアンになろうという気持ちは分からなかった。だってお肉美味しいし…。

そういう話をしていた矢先、国際有機農業映画祭にいって、The carnivore's dilemma という映画を見た。なんてタイムリー。

それはそれは深く考えさせられた。

これまで、畜産業は、どんどん合理化、効率化にしていった。その成果もあり、現代では未だかつてないほど大量の肉の生産が可能となった。

その量は、1つのファームで、家畜10000頭、などといった、考えられない数となっている。

2050年には、その2倍の量の肉の需要が見込まれている。ただ、2050年にその量を生産するためには、地球の資源は今の1・5倍必要になる。

そこまでして、本当にそんなに大量のお肉を食べる必要があるのか?

むむむ…(これ全部trailerから日本語訳しました笑)他にもいろいろあったけど、忘れてしまった…備忘録なのに…記憶力が弱すぎる笑

とにかく、この映画を見て、やはりベジタリアンになろうという決意はしなかったけど(しなかったんかい)、「このまま何も知らなかった時のように、やみくもに食べ物を選ぶのはどうなのか?」という問題意識を持つことはできた。

そして、もう一つ、このドキュメンタリーの中に出てきた取り組みにはとても感銘を受けた。

アグロフォレストリーという、持続可能な農法。同じ土地で、ほぼ同時に、樹木と農作物(あるいは家畜)を組み合わせて育てることにより、総合的・長期的な生産力の向上を目指すシステムのことを指す。


畜産業も、農業も、大量生産の道を辿ろうとすると、化学肥料が大量に使用され、土地が乾き、有限な土地や資源が、いつか必ず枯渇する。アグロフォレストリーは、自然の循環が可能になるので、資源の利用と、資源の保全が同時にできるらしい。天才!でも、デメリットもあると思う。映画の中だけだとあまり詳しくはわからなかったので、もう少し調べたい。できることなら、アグロフォレストリーを実践している農家に行ってみたいなぁ。

横道にやや逸れたが、資源の枯渇や環境破壊もそうだけど、自分の体内にどんどん有害な物質が溜まっていくのも、できれば避けたい。自分にとって優しい食選択は、結局、エコフレンドリーな食選択なのだろうから、そうできたら、気分も体にも地球にも良いだろうな、と思った。

そして何よりも、問題意識と信念をもって、野菜や家畜を育てている農家の人を応援したいなぁ、という気持ちになった。今の私には限界はあるかもしれないけど、選べるときは、そういうことも踏まえて、自分の食べるものを選びたいな。

備忘録にもならない薄い内容だったけど、これが私の記憶力の限界…でも、この問題意識の感覚だけはしっかり持っているから、それでよし、としよう。


#農業 #食べ物 #環境問題 #有機農業 #映画祭 #ドキュメンタリー




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