Z世代メンタルが弱いのか?

 若者ディスりは、5000年前の古代エジプト時代から存在して、いつの時代の若者でも若くない人から文句を言われてきました。少し前だとゆとり世代や新人類世代と世代ごと揶揄されてきた事は記憶に新しいかもしれません。
 そんな歴史ある若者ディスりですが、最近のトレンドは「若者の積極性の無さ」を揶揄する事だと思います。「指示を出すまで動かない」や「最近の若者はハッキリ意見を言えない。」など、言い方は様々ですが、兎にも角にもZ世代は控えめなイメージがある様です。
 そこで、この主張が発生する原因について考えてみました。今回以下の3つの仮説を考えてみました。
①Z世代メンタルが弱い説
②多様性社会仮説
③インプット思考仮説
 ①は一般によく言われる説で、②③は私が思う仮説です。

①Z世代メンタルが弱い説

 近年、「最近の若者はメンタルが弱い」や「怒りに耐性がない」と言うセリフをよく聞きますが、ここでは真偽を考えてみます。
 まず、本当に最近の若者は、メンタルが弱いのかについてですが、答えはおそらく否です。
例えば、神経症患者数や自殺者数を見ると、Z世代のメンタルが弱いと言う事実はありません。
 厚生労働省が出してる精神疾患を有する総患者数推移を参照すると、35〜44才が最も多くなっています。また、令和3年の警察庁の自殺者数でも40代から50代が最も多く「若者=メンタルが弱い」と言う構図は成り立ちません。 *年齢ごとの人口が違うので、単純比較はできませんが。
こうしてみると、職場での責任感が増える年代が最もメンタルが弱くなる時期なのかも知れません。マスメディア等では「若年層の自殺」などのインパクトの強いニュースが取り上げられがちですが、最も深刻なのは中年層のメンタルの可能性すらあります。
 次に、怒りに対する耐性についてですが、主に義務教育を受けた時期による認識の違いだと思います。また、時代背景などの要素もあるので、単純なジェネレーションギャップと言ってもいいかもしれません。
 例えば、昔は教育の一環として体罰は当たり前でしたが、今では殆どありません。また、教師と生徒のあり方も変わっているので、当然怒ってる人に対する認識も違うでしょう。
 怒りを露わにしてる人は、
一昔前 → 全教師
最近 → 体育会系か微妙な教師だけ
とはと変化してる様に思います。よって、中年層以前の「説教=教育」と言う認識と、若年層の「怒ってる人=微妙な人」と言う認識で、大きなジェネレーションギャップがあるのかもしれません。

 疲れたので、続きは次回にします。


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