自己呈示(self-presentation)
○自己呈示
他者から特定の印象で見られるように意図的に振る舞うこと。
印象操作(impression management)とも呼ばれる。
自己呈示の機能(Leary & Kowalski, 1990)
(1) 報酬の獲得と損失の回避
金銭、地位の獲得、他者からの援助など。
(2) 自尊心の高揚・維持
他者からの好意的な評価は自尊心を高揚させ、非難を避けることによって 自尊心の低下を最小限に押さえることができる。
(3) アイデンティティの確立
自己概念と他者からの評価が一致しないときに、自己概念に合致した行動をとることによって、アイデンティティを確立することができる。
主張的自己星示(assertive self-presentation)の戦術
(1)取り入り(ingratiation)
意見同調、親切な行為・お世辞などによって他者に好感を抱かせる方略。 失敗した場合は、追従者・卑屈・同調者と見なされる。
(2) 自己宣伝(self-promotion)
自己の有能さを他者に主張・説明し、尊敬の念を抱かせることによって、能力の高さを呈示する方略。
失敗した場合は、自惚れ・不誠実と見なされる。
(3)示範(exemplification)
自己否定・援助、献身的努力などによって道徳的に高い価値をもつことを 示そうとする方略。
失敗した場合は、偽善者と見なされる。
(4)威嚇(intimidation)
脅しや怒りの表出によって他者に危険・恐怖といった印象を与える方略。
失敗した場合は、無能と見なされる。
(5)哀願(supplication)
自己非難や援助の懇願によって自分が弱い存在であることを見せつけ、他者から援助・養育を引き出そうとする方略。
失敗した場合は、怠け者・要求者と見なされる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?