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援助行動(helping behavior)


○援助行動

 他者が困難に直面している、あるいはするだろうと予測される場合に行われる他者に援助を与える対人行動。

援助者の特性

(1) 知識・経験 
 援助すべきことについて、どれだけ知識と能力を持っているか。
(2)感情
 その状況に先だって肯定的な感情が生じている場合は、援助しやすい。
(3) パーソナリティ
 共感性、適応度、博愛性が高い人や、内部統制型の人は援助傾向が強い。  都会出身者よりも、共同精神・連帯性の強い地方出身者の方が援助的であるが、他の要因を凌ぐほどの大きな影響はない。
(4)社会的期待
 自分が期待している結果・評価・満足感が得られるかどうかによって援助行動の決定がなされる。
 援助しないことは、時間や労力をかけずに済み、失敗による他者からの非難を浴びることもないため、現状の自己評価を下げずにすむ。
 社会的期待が援助行動を「抑制」する原因となりうる。


援助行動の生起過程


①必要性の知覚 (誰が援助を必要としているか)
②個人的責任(私が援助する必要があるか)
③コストと利得を測る(援助する価値があるか)
④援助方法の決定 (何をすべきか)
⑤援助行動の実行

被援助者の特性

(1)年齢・性別などの個人属性
 高齢者や幼児・児童など、保護・養護を要する者は援助されやすい。
(2)外見
 容貌や服装など外見的魅力が高いと援助されやすい。
(3)状況
 援助可能な人がほかにいるか。責任の分散が生じるか。
(4)関係性
 上司や友人など援助しないと自分の評価が下がる、損をするような関係の中では、援助に向かいやすい。


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