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Restrain uozen 訪問記_20240213_フードスタディーズ的に

2024年2月14日(木)に新潟のジビエのフレンチの名店、Restaurant UOZENに訪れる機会をいただきました。自分の備忘録として書いておきます。


Restaurant UOZEN

お店の紹介動画↓ 井上シェフが、梓山犬という日本でも希少な狩猟犬と共に山で狩をし、山菜を採り、畑で野菜を育て、海で魚を釣り、、また近隣の資源を料理のコースとして振る舞われる、まさに地産地消のお皿が振舞われます。

お店は新潟県燕三条駅が最寄りで田んぼに囲まれた一軒家にありました。17時過ぎにお店の前に着いたらもう夕焼け! この日は全国的に異常に暖かい日で雪もなくて上着もいらないくらいの陽気でした。

お店の前から見えた夕焼け

お店は昨年8月に店内を改装され、ソファのあるくつろげるウェイティングルームとダイニングカウンターに分かれています。

コースのうち、前菜をウェイティングのソファでいただきます。ドリンクのペアリングはアルコールと、ノンアルコールのコースがあります。私はノンアルコールをお願いしました。

前菜1:ヤリイカとカブのピュレの冷菜、猪肉のリエット

前菜のペアリング:ルクチュエのジュースと、ゆずジュースの発酵させたもの
アルコールペアリング:シャンパーニュSELOSSE-PAJON Rendez-Vous
前菜1
手前:ヤリイカとカブのピュレの冷菜、みかんの粉末、海苔とお米のチップ
向こう側:猪肉のリエット マタタビのピクルス、ビーツで着色

前菜2:ジビエドック

前菜2:
ジビエのドック・ジビエ肉いろいろをミンチをドックの衣をつけて ナスタチウムの葉
コルクの木肌を器に、軸はクロモジ

一皿目:佐渡産ボタン海老のブイヤベース仕立て

ダイニングカウンターへ:
赤紫蘇のジュースに昆布茶、昆布のダシを加えて
水は、五泉市の吉清水
アルコールペアリング:ロゼ Fermier Rose 2022 ピノノワール&ピノグリ
一皿目:uozenのシグニチャーの一皿
佐渡産ボタン海老のブイヤベース仕立て
生のボタン海老にブイヤベースの衣を纏わせて、ルイユをアクセントに

二皿目:イワナのガレット鉄火味噌とハーヴ、山椒のサバイヨンソースにイワナの卵

二皿目:イワナのガレット鉄火味噌とハーヴ、山椒のサバイヨンソースにイワナの卵
ぐるっと巻いてがぶっといただく。
イワナの卵は養殖用に育てているものを分けていただくとのこと。宝石のよう。
ペアリングは、蕎麦茶に梅のはちみつシロップ入り
アルコールペアリング:白 Savagnin Cuvée du Professeur Francois Rousset-Martin

三皿め:雪下白菜のロースト ジュラバンジョーヌワインソース黒ニンニクのソース添え

三皿め:雪下白菜のロースト ジュラバンジョーヌワインソース黒ニンニクのソース添え、シソの実のピクルスにコンテチーズだったような、、
ペアリング:カモミールティにパイナップルージュース、マンゴービネガー
白菜とは思えない濃厚かつ重厚で口にとろける一皿
アルコールペアリング:白 Ageno 2019 La Stoppage

ここで、自家製パンに、長岡のガンジー牛乳さんのバターとヨーグルトをホイップしたスプレッドを。ただ、もはやお皿をいただくので目一杯であまりスプレッドには手がつけられずでした。

四皿目:メガニ(コウバコガニ)

四皿目:メガニ(コウバコガニ)
ウチコ、ソトコ、バターナッツカボチャ、お米のチップ、ハーブ、カニのスープ、イクラ
ペアリングは失念
アルコールペアリング:白 ブルゴーニュ Domaine de la Bongran Vire Clesse Cuvee EJ Thevene

五皿目:山鳥とアミガサ茸のラビオリ

五皿目:山鳥とアミガサ茸のラビオリ、ジビエのコンソメ
ペアリング:村上(日本最北端の茶畑)富士美園の烏龍茶にきのこのガルム。これだけホッとで提供
アルコールペアリング:赤 Nana-Tsu-Mori 2020 ピノノワール ドメーヌタカヒコ

六皿目:ヒラメの蒸し物 わかめと発酵レモンのソース添え

井上シェフが次のお皿のひらめの鍋を見せてくださる
六皿目:ヒラメの蒸し物 わかめと発酵レモンのソース添え
発酵トマト、フキノトウ、バイ貝の出汁、シブレットの花
黒いソースは昆布ソース
ペアリング:りんごジュースにホエー、アーモンドのこがしオイル
アルコールペアリング:白 ブルゴーニュ Chassagne-Montrachet Thomas Morley

七皿目:マガモのロースト、大口レンコンのロースト

七皿目のマガモのロースト
七皿目:マガモのロースト
新潟のマガモだけまだ獲れる。
緑色のオイルは茅のオイル、赤いソースはカモのだし、タスマニアベリー、マーガオ
新潟の大口れんこんのソテーは、自家製熊の乾燥レバーをグレーダーでかけていただいた
なんと濃厚で複雑!一切れの野菜がメインディッシュに化ける!
ペアリング:ブルーベリー、ハイビスカス、ローズヒップに発酵神楽南蛮のエキス
ペアリングの赤が素晴らしかった神楽南蛮の香りがカモとめちゃくちゃ合うこの体験が一番心に残った
アルコールペアリング:赤 Chateau La Nerthe 2015 Chateauneuf-du-Pape
右が熊の乾燥レバー、左が茅 実からオイルを取る

デザート1:月の輪熊の脂のアイスクリーム

デザート:月の輪熊の脂のアイスクリーム
生クリームの代わりに熊の脂が使われている
黄色いソースは、発酵唐辛子とはちみつのソース
まったり濃厚なクリームは、ある意味生クリームよりもクリームらしい!なんという別世界!
アルコールペアリング:ビアンコ・アジェーノ [2019] ラ・ストッパ La Stoppa Bianco "Ageno"

デザート2:低温熟成栗のモンブランと長岡加瀬牧場のガンジー牛乳のアイスクリーム添え

デザート2:低温熟成栗のモンブランと長岡加瀬牧場のガンジー牛乳のアイスクリーム添え
メレンゲの中に熟成栗の焼き栗とルバーブ 栗の鬼皮のソース

デザート3:ルクチュエのファーブルトン、よもぎのわらび餅にホワイトチョコの衣、yamaga coffeeの浅煎コーヒー

デザート3:左:ルクチュエのファーブルトン
右:よもぎのわらび餅にホワイトチョコの衣
コーヒー:三条市 yamaga coffee の浅煎りの豆で(ルワンダ ウムラゲ ファンキーナチュラル)かな?
コーヒじゃない方は、野草茶を
ウェイティングルームの窓からの風景 田んぼが見える

ごちそうさまでした

今回初めての訪問で、新潟日帰り!(新潟は50年ぶりくらいの上陸)帰りの新幹線のこともあり、限られた時間でのディナー、、にしては情報量多すぎ!!

食は環境と、人と、文化と、自然と経済と、いろんな世界に繋がっているよというものの、このコースはシェフ自らが採取しまた、地域のさまざまな三品を繋ぐより近いリアルなハブとしての体験になっています。

テーブルを共にした面々も初対面な方が多いものの話に花が咲きすぎな愉快なテーブルになりました。(これもまた味わい)

カウンターはサーブに使われ、料理はその向こうのキッチンで行われていました。自分の席からはキッチンの様子が伺えてよかったです。(もっと見たい)

個人的にはノンアルコールのペアリング体験は素晴らしくて貴重でした。ぜんぜん追いついてないので、次は復習でもうすこしゆっくり体験させていただきたいと思いました。ありがとうございました。

燕市の無形文化財鎚起銅器の玉川堂さんのお皿にuozenのダブルネーム
アルコールペアリングのボトル:ノンアルペアリングに併記しました。

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