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頭頂葉の皮下出血により多様な症状が見られた症例

頭頂葉の皮下出血により多様な症状が見られた症例
吉尾雅春
理学療法ジャーナル Vol.54 No.4 April.2020 P361-365

●内容のまとめ 

症例を通して学ぶ機会となっている流れである.

症例情報:60代男性,頭頂葉皮下出血,感覚障害

1,画像解説

巻頭より4枚のCT画像(水平断)にてどのような障害像が読み取れるかを投げかけ、次項よ り病変の位置,解剖図との照合,臨床症状と評価結果により詳細に解説してある.

さらに,開頭血腫除去術後のCT画像も参照し,出血部を走行すると考えられる場所を簡易的 に図に記載されている.図5として簡略にまとめられているので見てほしい.

2,症例の出血部の復習

本症例は頭頂葉の背側視覚経路に出血部が確認される.

V1は,網膜より送られてきた視覚情報から色や形,動きや奥行といった情報を抽出し,V2へ送る.

V2に送られた視覚情報のうち,動きや奥行きの情報はV3背側部・V5(MT野)を介して頭頂 連合野へ送られ,これに基づき「見ているものがどこにあるか?」が判断される.

この経路を 背側視覚路という.(参考資料:病気が見える Vol7 脳神経 第1版 P24)

3,臨床症状・評価結果

発症2か月後に1.5Kmの歩行が可能になるが、雨中の傘を差しながらの歩行や瓶の粉の詰め替えなどに困難さが見られた.この時点でのFIMは112点である.

視覚性課題や,選択性注意,処理速度の低下が残るが,短距離走行,長距離歩行は可能であり ほぼ自由な社会生活に戻れた.

『まとめと感想』

この章を読む前と読んだ後では巻頭での画像の見方が大いに変わった. 特に私の場合,骨格筋に対する皮質脊髄路を確認し麻痺の場所や程度を読み取ろうとする方 向に行きがちであった.

しかし,この章を読んで脳の解剖の再復習と,障害像の読み取り方,そ れとすり合わせた評価内容や治療方法を理解し学ぶ事が出来た.

今後も様々な脳の場所によ る障害の例を確認し,脳の場所と照らし合わせながら自分なりに納得し障害像を読み取れる 様にする必要がある.

記事:ももこ

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