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2人に必要なものは”たい焼きと日本酒”

あなたとわたしの欲を満たす土曜日

どうしてもたい焼きが食べたくて、買いに走った。
大人になって良かったと思うのは、食べたいものを食べたいときに食べれること。

家から車で10分くらいの初めて行くお店。
いただきま〜す!
買って数秒で頭から“はむっ”とひと口。

なんか違う!
シッポまでおいしく頂いたけど、求めていたタイプのたい焼きではなかった。

そんな消化不良の私を横で見ていた彼は、次の週末にドライブへ連れ出してくれた。

右を見ても左を見ても景色は雪で真っ白。
だけどお日様のおかげで道路の雪は溶けている。
それだけで最近家に篭もりっきりの私にはいい気分転換になっていた。

雰囲気の良い佇まいのお店。
そして、外はカリッと、中はつぶあんがみっちり入ったやつ。
わたしは何気ない2人の時間を噛み締めていた。

お昼にカウンターであっさりラーメンを食べて、
私のお目当て寒い外でホカホカのつぶあんに浸って、
カウンター下の荷物棚に帽子忘れたことに気付き、
彼のお目当ての日本酒の種類が豊富な酒屋さんに寄ってから、
帽子を取りに戻って・・・

彼と暮らしてから2人で一緒に出かけることが当たり前。
たい焼きと日本酒。
あの人が好きなバンドの曲を聴く高校生の時みたいに、
共通の話題は年々増えていく。
お酒は強くないけど、おいしい日本酒の味はたくさん知ってるもん。
自然にお互いの欲を満たすことを大事にしているのかも。
そんなことを思う土曜日だった。


罪悪感÷達成感=幸福感な日曜日

” さてと車洗おうかな "
これは私の中で彼の口癖認定してもいいと思っている。
もしくは趣味、洗車。それか肩書き、カーウォッシャブリスト。

昨日のドライブで愛車は真っ白に汚れていた。
溶けた雪と融雪剤がびっしり。

洗車にも彼なりのこだわりがあるので、
拭く時呼んでね〜といつもはセーム係に徹するのだけど、
さすがに2人で早く終わらせようと手伝うことにした。

外に置いてあるホースも凍っていた。
お湯をかけて溶かすのに思ったより時間がかかってしまった。

洗い終わる頃には陽が傾いてきて、手も真っ赤。
冷たいのを通り越すと平気になるんだとはじめて知った。
それと同時に家の中に入ったとき、
手が霜焼けで痒くなるイメージが一瞬頭をよぎって身震いした。

あとはセームで拭きあげるだけ。
まずはルーフからっと・・・ん?なんかシャリシャリしてる?
洗車してる途中に凍ったのはじめて。
身体の芯まで冷えたはじめて尽くしの洗車だった。

夜ご飯を食べ終わって、一服から帰ってきた彼が言った。
” 俺、綺麗になった車のボディを見るのがだいすき!”
” 特にボディのカーブのとこと、窓ね!”

たい焼き連れて行ってもらいながら、
なんでこんなに寒い日に車洗うんだろうと思ってしまった私の罪悪感。
嬉しそうに話す彼のおかげで、
霜焼けで痒くて仕方なかった手も含めて幸福感に変わった。


今日はお風呂に箱根温泉のもとを入れてあったまろっか。

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