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インターン日記 #5【¡Que te vaya bien!】

今日は本当に日記のように書きます。

私の会社は、どの部署でもかなり頻繁に人が入れ替わっています。
私のところも例外ではなく、九月末の今日一人辞めて、来月一人、一月に二人辞めていく予定です。

今日辞めていった同僚は、部署の中でもベテランの方に入っていましたが、私が入ってから何かと気にかけてくださって、メンターの日本人の方と同じくらい一緒に仕事をした人でした。

スペイン語が単語しかでてこない私に対して、最大限の配慮をいつもして下さり、感謝の気持ちと申し訳ない気持ちで仕事していました。
マジョリティーのスペイン人ではないからこそ、何か通じるものがあるのかな・・・?

彼が正式にやめると知ったのは今月に入ってからでした。
九月に入って出社することが減り、テレワークが増えたなとしか思っていなかったのですが、
まさかこんなに早くお別れが来るとは想像もしていませんでした。


そして、ついに昨日、彼の送別会を開きました。
来たメンバーは、部署のなかでもごく限られた人ばかりでした。

送別会のためにメッセージを集めていたのですが、
その中の一つに、美しい励ましのメッセージがありました。

Mais aucun doute que tu ne retrouveras pas cet esprit cosmopolite unique. Il n'empêche que ça rajoutera une n-ième langue à ton arc, et sûrement un changement de mode de vie.

その独特のコスモポリタン精神を見つけることができないのは、誰の目にも明らかです。
一方で、その精神はあなたの弓にn番目の言語を追加し、きっとライフスタイルを変えるでしょう。

彼のコスモポリタン精神は、一つの強烈なアイデンティティでした。
仕事でのやりとりをしているとき、休憩中にジョークを言うとき、会議をしているとき、どんな状況であっても、その場にいる人に合わせて自然に振舞っていました。
それは、彼の性格や三言語を流暢に扱えるだけではなく、文化や芸術にも理解があることも、アイデンティティを支える骨子になっていたと思います。

その強い弓をさらに磨き上げて、どこまでもまっすぐに矢を飛ばしてほしいという願いが込められていました。


どんなに難しそうなことであっても、多少時間をかけさえすれば誰でも大抵のことはできると考えています。
彼にしかできない事は、なかったはずです。
それでも、仕事を誰かに頼む理由は、
一緒に仕事をしていて心地よいと思うか、
仕事の進め方が合理的か、仕事に対して誠実であるかどうかなど
立ち振る舞いや性格によるものが大きいと思います。

彼の場合は、そのコスモポリタン精神でした。
多国籍な部署でやりとりすることは、簡単なことではありません。
複数言語とジョークを巧みに使いこなし、国の違いを超えて仕事をする姿が、純粋にうらやましいです。

そんな彼が、今日でやめて、寂しかった。
たくさんのことを教えてくれた感謝と、もっと多くのことを学びたかったという名残惜しさが混ざりながら、最初で最後、昨日一緒に撮った写真を見返しています。
人に対して、寂しいという感情を持ったことなんてめったにないですが、
今回ばかりは¡Que te vaya bien!とは言いたくなかったし、
今日オフィスで見送るとき、心に穴が開くってこういう感情なんだと思いました。

私の好きなスペイン語で、aprovecharという動詞があります。
その機会や時間を存分に楽しむ、最大限活用するという意味です。
残りの六か月間、まだたくさんの出会いや別れが待ち受けています。
どんな瞬間でもかみしめて、残りのインターンを走り抜けたいと思います。

そして、私がオフィスを去るときには、
今の私と同じような感情になる人がいるほど、自分の強みをさらに磨いていきたいです。

送別会にて


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