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ヘイトフル・エイト(2015)

奇才タランティーノでしか成し得ない
驚愕の密室ミステリー

奇想天外なストーリー展開と生々しいバイオレンスアクションです。荒唐無稽で不快なのに、その唯一無二の物語世界に引きつけられました。

本作は奇才クエンティン・タランティーノ監督が初めて挑んだ本格密室ミステリー。タランティーノがどんな謎を仕掛けてくるのか、果たして、バイオレンスは封印するのか。奇才の新展開に興味が尽きません。

【ストーリー】
時代は南北戦争後。物語は、お尋ね者の死体や重罪犯を運ぶ賞金稼ぎの2人、マーキス(サミュエル・L・ジャクソン)とジョン(カート・ラッセル)が雪の山中で出会うシーンで幕を開けます。
2人の野蛮な男に加え、不敵な笑みを浮かべる重罪犯の女。不穏な雰囲気漂うなか、新任保安官と称するマニックス(ウォルトン・ゴギンズ)が現れます。ジョンは1万ドルの賞金がかかった重罪犯をマーキスとマックスが奪いに来たのではと勘繰ります。

そんな一触即発ムードの4人は猛吹雪を逃れるために山中のロッジで一晩を過ごすことに。そこには紳士的な絞首刑執行人、無口なカウボーイ、無骨な老人など、謎めいた4人の男たちが滞在していました。

偶然集まったかに見えた8人の男女でしたが、過去にただならぬ繋がりがあることが明らかになります。

前半はキャラクターが腹の探り合いを繰り広げる会話劇。ジョンの疑惑は先客の4人の男たちにも向けられ、誰もが何かをしそうな気配です。

意味ありげな会話とキャメラワーク、ナレーションを淡々と重ねた後に起こる驚愕の殺人事件。以降はタランティーノ流ミステリー劇をとくとご覧ください。

猛スピードで走るジェットコースターのようにタランティーノ節が炸裂! 彼にしか成し得ないハードな展開とだけ言っておきましょう。



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