見出し画像

脂肪吸引のカウンセリングでお伝えしきれない事


Xクリニック銀座院 脂肪吸引責任者 吉田有希

カウンセリングの時は、なるべく時間をかけて説明するようにはしていますが、緊張した状態で話を聞いていても、なかなか全てが頭の中に入らないと思います。
このnoteはお話と違い何度も読み直せるので、脂肪吸引についての話をすこし長めに書いていきたいと思います。ただ、全てを細かくお話ししていくとキリがありませんので、一部は簡略化して説明したいと思います。

❶脂肪吸引とは?

脂肪吸引とは吸引管(カニューレ)を皮膚の下に通して、掃除機のように脂肪吸引していく施術です。どうしても痩せにくい部分に適用することで、部分痩せを短期間に得ることができます。

機械の種類(簡単にさらっと説明)

脂肪をほぐして吸う原理は世界中で同じですが、どうやってほぐすか、どうやって吸うか、は様々な種類の機械が考案されています。
どの方法が古い新しい、絶対な方法はありません。それぞれメリットデメリットがあります。コストの違いもありますので、それぞれしっかりカウンセリングを受けた上で選びましょう。
※当院で対応できる方法は太字にしています。

参考: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4114741/

▶︎手作業で脂肪をほぐして吸う方法
①シリンジ法
 使い捨ての吸引シリンジを利用した脂肪吸引です。吸引量を細かく調整できるため、左右左の改善などの調整がしやすく、吸引圧が小さいので侵襲が少ないと言われています。

②SAL suction-assisted liposuction
 掃除機のような吸引機を使用した脂肪吸引です。シリンジ法は脂肪を取って、いっぱいになったら捨ててを繰り返すため、大量吸引が苦手ですが、吸引機を使用するとそのデメリットが解決できます。

▶︎機械の力を利用し脂肪をほぐして吸う方法
③PAL power-assisted liposuction  アキーセル、ライポマテイックなど
 機械をの先端を微振動させることにより、脂肪をほぐします。リンク先の動画を見ていただくとわかりますが、脂肪は線維に包まれており、比較的しっかりした組織です。その脂肪を泡立て器のような先端を高速に動かしてほぐしつつ吸引しています。電動歯ブラシのイメージです。

閲覧注意: PALの動画https://youtu.be/nULhyIfc64s?si=EJZvdWxijmZNYUtX

④UAL ultrasound-assisted liposuction ベイザー
 機械の先端からでる超音波によって微細な圧力差が生じ、それによるキャビテーション効果(詳しくはwiki)で脂肪をほぐして吸引します。眼鏡屋で超音波メガネ洗浄機を見たことがある人がいると思いますが、あの汚れを落とす原理と同じです。

参考:キャビテーションとは? https://ja.m.wikipedia.org/wiki/キャビテーション

⑤LAL laser-assisted liposuction  ライポライフ
 水のみに反応する波長のレーザーを当てることで、脂肪周囲の線維を緩めて脂肪を遊離させる方法です。レーザーはシミ、血管腫などと効果をもたらす対象を限定することが可能で、その性質を利用しています。

⑥WAL water-assisted liposuction ボディジェット
 噴射する水によって脂肪をほぐして吸引する方法です。

麻酔の方法

当院では点滴から眠る薬を点滴する静脈麻酔と、脂肪の層に注入するチュメセント液(局所麻酔)を利用して手術をします。

起きた状態のままチュメセント液のみで手術はできますが、実際覚醒しながら手術を受けても痛みを感じますし、あまり気持ちのいいものではないかと思います。手術中緊張してしまうと血圧が上がって出血量が増えることになるので、静脈麻酔で寝た状態でリラックスしていただきながら手術を行なっています。

睡眠薬を飲んだ事がある人にさは経験があるかもしれませんが、眠るお薬には「前向性健忘」という作用があり、体の中に作用するとしばらく記憶がなくなる状態が続きます。なので手術中のことは全く覚えていません。

❷手術を検討する前の準備

①ピルは中止する

ガイドライン上、血栓のリスクが上がってしまうため、45分以上の動かない手術の場合はピルの中止が必要です。

  • お顔・腕の吸引:  ピル継続OK

  • ボディの脂肪吸引: ピル中止

休薬期間は、術前4週間前に中止、術後2週間で再開とお伝えしています。

②糖尿病や高血圧などの病気や内服薬があればお伝えする

美容外科施術は命を救う手術ではありませんので、脂肪吸引はリスクのある状態で行うべきではありません。施術の可否は医師が判断しますので、もし治療中の病気や内服薬がありましたら、必ずお伝えください。

③脂肪吸引は「皮下脂肪」しか吸えない

たまに勘違いをされる方がいますが、脂肪吸引で吸うのは皮下脂肪のみです。皮膚をつまみ、深くに触れる粒々の脂肪のみ吸えます。お腹の内臓脂肪や、足の筋肉は細くできません。ボトックスで筋肉を細くしたり、内服薬で内臓脂肪を減らしたりすることが可能な場合がありますので、気になる方は合わせて相談ください。

❸脂肪吸引のリスク・ダウンタイム

むくみ・あざ

脂肪が吸われたところは、そのまま空間になっていますので、お水や出血がその中に溜まりやすいです。あざはそのまま二週間程度で吸収されていきます。

痛み・筋肉痛

脂肪層のお隣は皮膚の一部である「真皮」と「筋肉」です。
この二つは痛みの神経が通ってますが、脂肪吸引の時にお隣の領域も多少傷つくので、痛みが生じます。
3日目がピークですが、全く動けなくなることはないかと思います。

感染

どんなに消毒を頑張っても、菌はどこからでも入ってきますし、体内に大量の細菌を飼っています。なので手術部位感染(SSI)は0%にできないと言われています。
脂肪吸引の感染率は1%以下(※)と言われ、確率は高くないですが、リスクを下げるためにはしっかり体を休めて免疫力を維持すること、傷口をシャワーで流して清潔に保つことが大事です。

※参考 :Ahmed MB et al :Aesthet Surg J Open Forum. 2023; 5: ojad013.

つっぱり感

体の組織が傷つくと、体は突貫工事で損傷部位を修復しようとします。
その際に、Ⅲ型コラーゲンというコラーゲンが作られて損傷部位を修復していきます。
Ⅲコラーゲンは主に創傷治癒や皮膚の張りに関わるコラーゲンで、Ⅲ型コラーゲンの比率が増えてくると皮膚のハリが強くなり、一時的に脂肪吸引した部位の皮膚が硬くつっぱります。
この時期に皮膚の収縮が起こり、たるみが減っていきます。最終的にはこのⅢ型コラーゲンはⅠ型コラーゲンに置き換わり、硬さが取れてきます。

ちなみに体内のⅢ型コラーゲンは加齢と共に減少すると言われており、Ⅲ型/Ⅰ型の比率が減少してくると、肌のハリ・柔軟性が失われてきて老化を感じると言われています。ちなみにコラーゲンの種類は形成外科専門医試験の頻出分野です。

参照:村上祐子ほか :J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn 47(4)278-284(2013)

ぼこつき

一時的なぼこつきはよく起こります。上記のコラーゲンによる収縮は完全に均一に起こりません。収縮が強いところがあれば、弱いところもあり、皮膚を引っ張って凹んでいるところがあれば、皮膚がたゆんで膨らんでいるところもあります。
最終的に硬さが取れてくると、大半のものは落ち着いてくるので、しっかり経過を見ていきましょう。

たるみ

脂肪吸引は引き締まりを起こすことができるので、通常のダイエットと比較したらたるみにくい施術ではありますが、それでも限界があります。

  • 過度に弛んでいる方や吸引脂肪量が多い方

  • 柔らかい皮膚の部位の脂肪吸引(例) 肩、外腿は皮膚が硬く、内腿、二の腕は皮膚が柔らかい

  • ご年配の方

は要注意です。
ただボディのたるみに関しては、服を着てしまうので、気にならない方が多く、そこまで神経質にならなくてもいいかなと思っています。物理的な皮膚切除でたるみをとってしまう方法もあります。

傷跡が残る

吸引管を皮下に通す都合で、必ず皮膚に穴をあけなければいけません。
3-4mmの管を通すためには5-6mm程度の穴が必要です。すると少し大きめのホクロを手術で取ったような傷跡が生じます。

時間経過でだんだん目立たなくなっていきますが、体質によっては傷跡が目立って治ってしまうことがあります。皮膚の色が濃い方、シミが出やすい方、ニキビ跡が硬く残りやすい方は注意です。

❹完成までに必要なこと

①圧迫着の装着

完成までは患部を圧迫着で圧迫をしていただきます。
例えば脂肪を1リットル吸えば、その1リットル分の空間が皮下に存在します。人間の体は傷を修復することができ、例えば手術の傷を縫合して一週間くっつけとけば、抜糸後も傷はくっついていますよね?脂肪の空間も同じで、圧迫して空間をくっつけておくことで、自然に塞がってきます。空間がくっついてしまえば、吸った分だけ細くなります。

しかし術直後はその空間を潰さないように邪魔をする存在がいます。
むくみの水です。むくみを増やさないようにするためには最初の一週間は24時間常に圧迫して、空間を広げないようにすることが大事です。

②日常生活程度は動いて水を飲んでもらう

術直後は脱水になりやすいです。
浮腫んでるのに脱水?って思うかもしれませんが、体のお水は血管の中と外にあるかで扱いがが大きく異なってきます。術後は傷を治すため血管内の成分は外の脂肪へと流れていき、血管内は脱水し、脂肪層はむくんでいきます。この状態のことを「血管内脱水」と呼びます。

血管内脱水になると、血の流れは少なくなるし、ドロドロになっていき血栓のリスクが上がります。その状態で「術後だからしっかり寝よう」となるとエコノミークラス症候群と一緒で、血栓のリスクをさらに上がってしまいます。そのため、日常生活程度は動き、飲水をこまめに行なってください。

③術後はシャワーで清潔に

入浴は抜糸まで控えていただきますが、当院ではシャワーは翌日からOKとしています。吸引管を挿入した傷を清潔に保つことで、術後感染のリスクが下げられます。

④入浴中などにマッサージを行う

むくみを改善させるためにはマッサージが有効です。
出血が落ち着き、むくみが徐々に良くなっていく術後1-2週間後以降に行うのが良いです。

言葉で説明するのは難しいので、Youtubeに移動して「liposuction massage(脂肪吸引、マッサージ)」と検索しましょう。さすが脂肪吸引大国アメリカ、英語のマッサージ解説がたくさん出てきます。字幕翻訳できる動画もありますし、なんならマッサージを直接目で見られますので、英語でも問題ないかと思います。

インディバも仕上がりには大きな影響はありませんが、ダウンタイム軽減に有効だと思います。

抜糸後は入浴できますので、入浴中にマッサージするのがベストタイミングかなと思います。シュワシュワの炭酸入浴剤を入れたお湯に浸かることも血流改善→むくみ改善に非常に有効です。

血流が乏しい難治性潰瘍(深い傷)を有する患者に炭酸入浴剤を入れた足湯を利用させると、キズや血流の改善効果が出る、ということはちゃんと論文で示されています。

⑤保湿をしっかり

術後は皮膚が乾燥しやすいです。
特に圧迫着を着ているとどんどん圧迫着に皮脂がとられていきますので、スレによる皮膚の傷や痒みの原因となります。術後はティッシュ一枚が張り付く程度を目安に、保湿剤をべったり塗って圧迫着を着てください。



っと…めちゃくちゃ長くなってしまいましたが、
気になるところだけ読んでいただければ幸いです笑

症例Instagramはこちら
▶︎ https://instagram.com/dr_yoshida_xclinic?igshid=MzMyNGUyNmU2YQ%3D%3D&utm_source=qr
豊胸、太もも症例はこちら
▶︎ https://instagram.com/dr_yoshida_liposuction?igshid=NzZlODBkYWE4Ng%3D%3D&utm_source=qr
________________

▼吉田有希先生はどんな先生?👨‍⚕️

専門医資格を持ち、長年にわたり
数多くの症例経験を誇る吉田Dr.は、
Xクリニック全5院の
全身脂肪吸引/豊胸のX最高責任者!

確かな審美眼と豊富な手術経験から
お客様ひとり1人にあったご提案が可能です。

【全身の脂肪吸引】【豊胸】【豊尻】共に
Dr.によるカウンセリングは無料!

☎️03-6228-6120

キャンペーンは投稿画像
公式ホームページからチェック!
皆様のご予約お待ちしております!

---------------------

......................................
💠XCLINIC GINZA
📍東京都中央区銀座1-2-4
サクセス銀座ファーストビル8F
🕒Open 10:00 / close 19:00(不定休)
📞03-6228-6120
📱LINE @xclinic.ginza

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?